電装電子化に伴い記載内容には獅子滅裂な失敗事例も多数掲載してありますのでご了承ください。
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| 田舎・百姓仕様 ホンダ スーパーカブ C70型 |
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| 車体銘板 |
今回修復している HONDA スーパーカブ C70型 製造後35年ぐらい経過しています。現在でも一般公道を走行できています。第二種原動機付自転車に分類される車両であり 自動車運転免許では二輪免許がなければ運転することのできない車種となります。
購入当時での道路交通法では中速車に区分されており 一般道では最高速度は 50Km/h までです。自動車専用道・高速道路は通行できませんでした。第一種原動機付自転車の 30Km/h までの最高速度とは異なり2名乗車(二人乗り)ができました。
1992年道路交通法の改正により 中速車は廃止され 一般道では 60Km/h までと改正されました。
一般公道であれば自動二輪・普通自動車と同じ法定スピードで走行することができます。第一種原動機付自転車のようにスピード違反で検挙される確率も少なくなります。自動車運転免許は大型自動二輪免許を取得していますので 骨董品の第二種原動機付自転車をこれからも一般公道を不自由なく走行できるように修復・改良しました。この15年間はもちろん5年契約の強制賠償保険も加入しています。ちなみに15年間での走行距離は約3000Km 程度です。
今回修復しています ホンダ スーパーカブ C70型 は親父の遺品です。役所の税務課に訪問する用件があり税務台帳から初年度登録年度を確認しました。昭和58年が初年度登録と判明しました。役所に登録当初からの標板(ナンバープレート)を実装したまま現在まで継続使用です。実家に20年以上放置してあった第2種原動機付自転車の修復内容です。小生の単車所有経歴は 自動二輪免許取得後 ホンダ スーパーカブ 50cc OHVエンジン搭載初期機種です。その後 スーパーカブC65 排気量65cc に買い替えました。この機種からOHV エンジンから OHC エンジンに変更となっています。
その後は普通車に乗っていましたが 二輪車(単車と呼びます)も捨てがたく その後の機種は悪友D・悪友Bから譲り受けた スズキ バンバン125~ホンダ CB450K1 ~車検が一年間隔となり 泣き泣きの小遣い銭で購入 ホンダ GB250(MC10E)クラブマン(2本マフラー初代機)~親父の遺品 ホンダスーパーカブ C70 と変遷しています。クラブマン・スーパーカブとも今となれば骨董品 いやガラクタかもしれません。
幼少期の思い出として世間では オリエント・オート三輪車が町中を走行していました。道には3本の溝が多数あり 道路にアスファルト舗装も数少ない時期です。当時の標板は緑枠の単車では重タンと呼ばれており 記憶ではインディアンのマークを記憶しています。現在であれば250cc以上の自動二輪に該当すると思います。当時親父の愛車は免許の条件により車検の必要のない ホンダドリーム6E 単気筒220ccでした。その後角形ヘッドライト仕様 ホンダドリームC71 2気筒250cc(月光仮面)白色ではなく赤色でした。
GB250は初期型で初年度登録は昭和59年です。購入後1年以内に2回DOHCカム部の不良でホンダSFで修理しています。高速道路を長時間運転するとカムシャフトベアリング音が高くなりヘッド・カム部分をごっそり同じ個所を2回交換しています。原因は高速走行時 DOHC・4バルブ カムケース部が通常走行より高温となり ベアリング軸部のスラスト不足による金属の膨張でベアリングに無理な力が発生したとのSFからの説明でした。ベアリングは汎用部品であるがギア部と軸部は圧入のため簡単に交換できないため 一週間前後SFに単車を預けなければなりませんでした。その後は同様の問題は発生しません。初代機はいろいろ問題が発生します。ただ四半のようにキックスターターがないためと 始動性が悪いためバッテリー(12V-9A/h)の消耗が激しい単車でした。単気筒エンジンは高圧縮タイプであり 振動が大きく各部ねじがよくゆるみます。ナンバープレートも振動で亀裂が入っています。単気筒エンジンであるがキャブレター・マフラーは2組みあります。この単車も手放さずに現在山小屋で保管してありますが 運行に際して保険など諸費用が結構必要なため いまだに手を付けていません。レストアの機会がありません。陸運事務所に廃車届を最近提出しました。
同じエンジン形式・同じ車体で長期間国内及び海外で スーパーカブ シリーズ゛は大量に製造されました。ダックスホンダ・シャリー・モンキーなども同様の原動機が使われています。現在販売されている機種は海外製造品 リトルカブ系と 思います。この ホンダ スーパーカブ C70型 は通常遊び場所である 隠れ山小屋に保管し 時々山を下り 町への買い出しに多用しています。長期間悪環境保管状態であったため不良個所も多々ありました。やはりキャブレターの目詰まり・バッテリー不良は他の諸先輩方修復と同様ですので割愛します。この機種は東南アジアなどで爆発的に販売された経緯により 補修部品入手先としてインターネットで安価な海外製補修部品を多種類入手できます。有りがたいことです。本体は Maid in JAPAN 製です。その後の機種・海外製造品ではありません。
前置きはこのあたりまでといたします。時々横道にそれますがご辛抱願います。
実家で長期間保管状態のよくない状態からの入手です。あちこちに錆が多数発生しており ぼろぼろの状態からの修復内容です。手を付けた時には走行距離は2000Km程であり その後しばらくは自宅の共同駐輪場保管が多く 乱雑に扱われレッグシールドなどもひび割れが発生しました。その後山小屋に移動で今日に至ります。見た目にもよくありません。現在走行距離5000Km 程度です。ナンバープレートも購入時のままですので 現在走行している原動機付自転車と異なリ大きさは小振りです。白色アルミ板に黒文字で市町村名といろはのろとプレス文字があります。他の市町村発行のナンバープレートではほとんどの場合第一種原動機付自転車用の色であり 第二種原動機付自転車であれば黄色とピンク色と思います。そのため第一種原動機付自転車と間違えられます。しかしおまわりさんには 後部泥除けに白色三角の標識があるためスピード違反で停止を求められたことはありません。
今回の電装品の電球などを近代的なLEDに変更しています。外見上はオリジナルとなるように考慮しています。外観はほとんどいじっていません。容姿は35年前と同様となる改修作業です。そのため小細工が要所にあります。また電子技術も伴います。
この機種は電装が6V仕様であり現在では補修部品の入手に苦労する車種です。今回もう少し見栄えを良くしようと思い立ったのが 悪友Bが12V仕様のホンダ スーパーカブC70 を最近中古で入手したためです。悪友B近年は 軽4ワゴンタイプ(アクティ―・N.BOX)車両でのツーリングが趣味であり 一般道走行を主としての長距離ツーリングです。やはり昔からの2輪ツーリングの感覚が忘れられず メグロの血を引く カワサキ W800 も視野に入れながら 第2種原動機付自転車も物色していました。突然某ルートで年式は古いが走行距離の少ないC70を入手しました。購入後多少の整備後 慣らし運転との理由で突然山小屋に訪問となりました。小生所有・親父の遺品C70とそっくりで10年ほどの製造時期が異なります。悪友Bの影響であまりにもみすぼらしい外観および 平地走行性能向上を狙い単車の修復を決意しました。静かに走行できるスピードは40Km/h 前後での走行です。最高スピードが法改正に伴い一般道ではちょっと扱いにくく 平地走行でのギア比を今回見直しました。登坂力は悪くなりますが平地走行特性は良い方向にです。
ホンダ スーパーカブ C70 悪友Bとの共通修復箇所及び仕様
レッグシールドの破損・割れ 後部荷台にプラスチック収穫コンテナ箱搭載 ハンドル上部に風防取り付け エンジン側スプロケット 14 t を 15tに 変更 その他錆部分の修復・塗装です。
元々山小屋から町に買い出し用として使用しているスーパーカブです。
小生と同じ形状の 野菜・果物など 収穫保管用コンテナボックスを真似て悪友Bも搭載しました。町に買い出したときには滑落防止ロープ掛の必要がありません。草刈り用エンジンの必需品 20リットル・ガソリン携行缶もすっぽり入るコンテナボックスです。
元々バックミラーが右側しかなかったため ミラー部裏面がメッキ仕上げとして左・右バックミラーに変更。
4点の新規購入部品であり ほとんど海外製造品と思います。発注後2日ほどで到着しました。合計一万円弱の出費です。
二人とも外観上 単車は田舎・百姓仕様スーパーカブそのものです。風防は余計ですが。
前かご゛は撤去しました。あまりにも網の部分が錆が発生しており 修復困難と判断しました。現在でも取り付け可能な前かごは販売されていますが 物を搭載した場合前照灯の邪魔にもなるため撤去となりました。
その後やはりフロントバスケットが必要と思われ錆を除去した後亜鉛ローバルを塗装しました。
ツーリングで長距離走行時のみ雨合羽と1リットル予備ガソリン携行缶搭載用としてです。その場合はパンク修理工具類も後部荷台などに搭載します。本当に小回りの利く実用車です。
余談 田舎・百姓の今昔
昔の百姓であれば運搬道具としては人力・牛力の大八車・リヤカーに竹製の四角い籠でしたが 現代では軽トラに多段積可能で丈夫なプラスチックコンテナです。百姓の必需品であるコンテナを二人とも活用しました。二人乗り運行は無視です。時代も変わり 都会で見かけるのは プレスカブ・ポリスカブ(別名白カブ)と郵政カブ(赤カブ)ですが 田舎・百姓カブ仕様は見かけません。
百姓はコンテナに鎌・はさみ・ヘルメットを積載して田んぼまでの足となります。本当はヘルメットより麦わら帽子が似合うのですが。時には荷台にクワ・草刈り機も積載します。コンテナ内には水筒・予備ガソリン・工具・替刃・おやつが積載されています。田舎では都会とは異なり周辺にはコンビニは見当たりません。百姓の足としてちょっと離れたスーパーまではほとんど軽トラで買い出しです。百姓の住宅環境は駐車場に困りません。車庫証明も不要です。免許のない年寄り・子供を除き 各自一台以上の四輪車を所有しており ほとんどは軽四の黄色ナンバープレートが主流です。昔はカブにリヤカーをけん引した風景もありましたが 現代では見かけません。軽トラ・ロビンエンジン搭載トップカーに移行したようです。地域により 小型特殊・改造品農民車などもあるようです。多くの百姓は軽トラは四輪駆動仕様です。田んぼ内部まで侵入するためです。それと近年軽トラは使い勝手の良い昔のような各社ショートホイルベース車両に戻りました。ロングホイルベース車両は田んぼ道では使い勝手が悪いからです。近年ディラーも百姓の希望する車両に気が付いたようです。田舎では20年以上前に製造された軽トラが数多く現役で動いています。現在山小屋で活用している軽トラは初年度登録平成3年です。いまだに車検を受けての運行です。
この頃田舎の駐在所は金ぴかの桜の代紋付赤色灯の付いた 8ナンバー小型四輪自動車パンダ車両です。以前のような小回りの利く 警棒が格納できるパイプのついた 125cc の単車は見かけません。村の警らも四輪小型パトカーです。
電装 6V 仕様の近代化
このカブを隠れ山小屋で使用する回数は多くありません。山奥では3ナンバーの乗用車では対向車両に気を使います。入山すれば軽トラとスーパーカブを多用します。道楽作業の山小屋での使用ですので使用する間隔が1か月単位となっています。5年程前にはパッチモンの 6V-4A 鉛シールバッテリーを搭載していましたが1年ほどで不良となってしまいました。純正バッテリーは結構高額であり購入をためらいました。
まず最初に問題が発覚したのは ヘッドランプロービーム球の不点灯です。規格は 6V-15W/15Wのダブル球です。骨董品単車のためホームセンターなどではこの電球はほとんど販売されていません。いつも予備球としてホンダ2輪専売店で予備品として購入しカブの工具ボックスに保管していました。同時にメーター用 6V-1.7W・6V-10W/3W の電球と共に保管です。
近年自動車・単車では電装が12V仕様で徐々に電球からLEDにに変化しています。しかし単車用6V仕様の代替LEDランプはほとんど販売されていません。
これらの経緯により 6V電球 の LEDランプ化 を図りました。改造するには様々な問題が発生します。
今回の改造に際し車両保安基準に適合した改修作業とします。
(施行規則第62条の3第1項の規定により 形式の認定を受けた原動機付自転車に供えられている尾灯と同一構造を有し、かつ、同一位置に備えられた尾灯であって、その機能を損なう損傷のないものは、前項目各号の基準に適合するものとする。)
現在の保安基準では前照灯及び尾灯は原動機始動後は消灯できない構造です。しかしこの第二種原動機付自転車においては製造当時の法律で製造・販売されており現行法とは各項目で異なる場合もあります。
現行法では尾灯の定義として夜間車両後方150mから点灯を確認できる構造・照度となっています。標板(ナンバープレート)照明については昼・夜間とも20mから確認できることとなっています。
現行法では制動灯・尾灯兼用の場合は尾灯点灯時の明るさを基準に5倍以上と規定されています。又夜間100m後方より点灯が確認できることとなっています。
まず取り掛かったのは尾灯(テールランプ)・制動灯(ストップランプ)のLED化です。
球切れの多い前照灯ダブル電球 6V-15/15W 電球 は光軸があるため手を付けていません。球切れ対策については後に記載します。同時期に発生は常時点灯している尾灯(ライセンスプレート照明兼用)の球切れです。これまた簡単に入手できない 6V-10/3W 電球 です。応急処理として原動機付自転車用12V球でも点灯しますが多少明るさは正規電球に比べて暗いですが整備不良で検挙はされないと思います。
下の画像は電球の口金に搭載したLEDランプ類です。その後改良品に変更しました。
使用した部品 5φ砲弾型高輝度発光ダイオード 赤色LED 60mA 2.0V 15° 白色LED 50mA 3.3V 60°
ストップランプ 赤色高輝度発光ダイオード 2個直列3組 6個
尾灯 白色高輝度発光ダイオード 3組 下向き一本はライセンスプレート照明用
改良型の尾灯・ストップランプです。両端は3W型LED2個と中央2個1W型LEDを搭載しました。アルミダィキャストを放熱板として初期の砲弾型LEDよりも高出力です。各LEDは定格の半分以下の動作で安心できます。両端は直流6Vで動作し 中央は交流6Vで動作します。整流器と電解コンデンサーはラグ端子に配線してあります。
各2種類のLEDは直列接続としてあり LEDに流れる電流はLED間に接続してある10Ωと1Ωの両端に発生する電圧を電流に変換し測定しています。2個直列接続ですのでLEDの最大定格では動作することができません。しかし発光光量には問題ないためこのような使い方です。最大定格動作では約 DC 6.6Vです。
ここで不思議と思われませんか。AC 6Vを整流した場合 正弦波の最大値は実効値の1.4倍です。通常正弦波AC6Vとの表示は 実効値を表します。AC 6V×1.4=8.4V となりますが 整流器での損失は シリコンダイオードでの電圧降下分シリコンダイオードの順方向電圧 0.7V×2=1.4V を引き算すると約7Vの電圧が無負荷の場合直流電圧が発生します。負荷をかければ電圧降下が発生しますが 2個直列接続されたLEDを問題なく発光することができます。このままでは最大定格での発光はできません。実際のスーパーカブでは通常の走行状態ではAC 7V以上の電圧が発生しますので実動します。設計においてはこの通常走行時に発生している交流電圧も考慮しなければなりません。
尾灯をオリジナルに近づくように4個のLEDを使い拡散型の光源を工作しました。LED前面にはポリカーボネイト板にすりガラス状の加工を施しています。今回採用したLEDは直径 8φ の白色高輝度タイプで If は 60mA です。今回も点灯電源として発電された交流電源から全波倍電圧整流回路で直流12V以上を確保しました。少しでも高い電圧を得るために整流ダイオードは損失の少ない SBD を採用。現在通常走行時は4個直列接続で20mA程度の消費電流ですが赤色のケースを通過した光源は電球と同様のオリジナルに近くなりました。
使用した部品 1000μF/25WV×3個・ショットキーバリアダイオード(SBD)×2個 8mm砲弾型LED×4個・定電流抵抗 100Ω・光源拡散板
両サイドのLEDは 3W 型で2個直列接続とし直流6V(DC7V)からストップランプとして動作します。定電流抵抗は1Ωです。電流値は最大約500mA(DC7V時)で動作します。
改造に際してこのスーパーカブ C70型 電装構造を理解する必要があります。
通常の自動車、最近の原動機付自転車ではほとんど電装品は12V仕様です。そのため結構大容量の鉛蓄電池(バッテリー)が搭載されており 搭載されたバッテリーで各電装品は動作する構造です。点火方法もポイントとは異なりバルスジェネレーター、トランジスター点火・CDI方式が主流となっています。
ところが今回修復しているこの骨董品スーパーカブはバッテリーが容量不足でもエンジンを始動することができます。バッテリーが無くても始動は可能です。この機種には電動スターター(セルモーター)は搭載されておらずキックスターター方式です。足ふみでエンジンは始動します。
今回の改修作業では電装回路図の理解ができない場合 先に進むことができません。
参考電装図から作成した上記手書きの配線図は現物とは一部異なっています。標準的な回路図とご理解ください。実車には存在する AC-CDIユニットとウインカーブザーがありません。基本的な動作は同等と思います。メインスイッチのコネクターも異なっています。よく似通った回路図は12V仕様でした。
エンジン構造はフライホイルに取り付けられたマグネット(永久磁石)の回転により電気を発電する構造です。2サイクル草刈り機のエンジン構造と似通っています。キックスターターにより発電した電気でもってポイント・コンタクター接点開閉によりスパークプラグに高電圧を供給しスパークプラグでの電気火花によりエンジンは始動します。(現物はポイントはありません。AC-CDI方式)
その後連続回転により電装供給交流電圧が発生します。この交流電圧が供給される個所は ヘッドランプ(前照灯)・テールランプ(尾灯)・ポジションランプ(補助灯)・メーターランプ(計器照明灯) はこのAC:6V(青色) 交流電圧で動作します。又別巻線からバッテリー充電用交流電圧も供給します。
バッテリーからの直流 DC:6V(赤色) の供給先は
ニュートラルランプ・ターンシグナルランプ(方向指示器)・ブレーキランプ(停止表示灯)・ホーン(:警笛・警告音響装置)はバッテリーからの直流(DC)6V の電圧で動作します。赤色破線はエンジン動作時に通電されるラインです。
この回路図から電装の配線をいじらず極力原型をとどめたLED照明に変更します。
一般道走行においてはこの直流6V電源(バッテリー)不良の場合 おまわりさんから整備不良で検挙されます。
整備不良(制動装置等) 2点 6千円
整備不良(尾灯等) 1点 5千円
又エンジン始動によりバッテリー充電用交流電圧は シリコンダイオードによる半波整流によりバッテリーを充電します。しかしこの充電回路は他の自動車と異なり充電電流を制御するレギュレーター回路は取り付けられておりません。比較的充電電流は小さな値です。バッテリーの過充電となりにくい回路です。
上記説明で理解できましたか。このスーパーカブは電装が交流電圧給電と直流電圧給電が錯綜しているのが理解できると思います。テールランプでは尾灯は交流AC:6Vで点灯しており ストップランプは直流DC:6V で動作しています。発光ダイオードは極性があり直流で動作しますので交流電圧は直流電圧に変換する必要があります。
ここで代用する高輝度発光ダイオード(LED)の特徴を理解しなければなりません。今回扱う高輝度発光ダイオードは発光状態を直接目視した場合目を傷めますので注意ください。
左図は高出力 高輝度白色発光ダイオードの発光素子の画像です。比較的高出力タイプであり取扱いについては注意が必要です。
左上から
1W型発光素子 1W型放熱板搭載品 3W型放熱板搭載品 10W型放熱板搭載品 10W型複数発光素子(9発光素子)
左下から
30W型複数発光素子(30発光素子) 50W型複数発光素子(50発光素子)
いずれの発光ダイオードでは発光時相当発光体より発熱がありますので 発光素子が熱破壊をしないように冷却する必要が発生します。車の水冷エンジン冷却水放熱ラジエーターと同様に 発光ダイオードでは放熱板に取り付け自然空冷もしくはファンモーターによる強制空冷装置を付加しなければなりません。冷却しない場合発光素子が熱破壊をします。破壊温度はシリコントランジス―などの150℃より低く100℃前後の温度が破壊温度です。
半田付け作業上の注意
この発光ダイオードは半田付けする場合も注意が必要です。短時間に半田付け作業をしない場合発光素子が半田付けで発生する 200℃ 前後の温度で熱破壊します。特に1W.3W型発光素子の場合取り付けリードと発光体の距離が短いため熱破壊でLEDを壊してしまいました。放熱取り付け基台に発光素子を取り付ける場合 半田付け作業技術を取得されていない場合半田付け作業で発光素子を壊してしまいます。何回も半田付け作業はご法度です。シリコントランジスター・ICよりもデリケートな半導体であることを御承知おきください。昔のゲルマニュームダイオード・トランジスターを扱うような注意が必要です。砲弾型はリード線と発光素子との距離があるため故障しにくいようです。
自動車の計器盤によく使用される小型の発光ダイオードです。これ以外にはチップLEDも存在します。パイロットランプなどに多用されるタイプであり 各色を発光するLEDが存在し 現代では単光色LEDが使用用途ごとに数多く車には採用されています。よく使われる発光色は 昔からある緑色・赤色・黄色 最近実用化された青色・白色 などの発光ダイオードがインパネ内に多数採用されています。以前の電球と異なりほとんど電球のような球切れは発生しません。近年パイロットランプ的な照明から 今回採用した高輝度発光ダイオードが安価となり数多くの場所に使用されています。
赤色 高輝度発光ダイオード
ストップランプ・尾灯・ハイマウントストップランプ・ドア内部灯等
黄色 高輝度発光ダイオード
バックミラーに搭載補助方向指示器
白色 高輝度発光ダイオード
LEDヘッドランプ・補助灯・ルームランプ・ライセンスプレート灯・パイロットランプ・液晶計器盤バック照明ライト 等
このように最近の車では多種多用の発光ダイオード・高輝度発光ダイオードが採用されています。最近の原動機付自転車においても各箇所に発光ダイオードが採用されています。
利点は電球のように球切れが発生しないのと 長寿命・低消費電力であるため今後電球から発光ダイオードが数多く採用されると思います。
今回の改修作業においては前照灯(ヘッドランプ)のLED化はしておりません。ロービーム・ハイビームの切り替えを電球フィラメントの取り付け位置で光源の方向を制御しているため構造上LED照明では光束は制御できません。
単車でもヘッドランプの2灯式が存在しロービームとハイビーム各独立した前照灯で交互点灯するウインク状態の点灯方式機種もあります。片目しか点灯せず見た目には球切れと勘違いします。
現在の車でのLEDヘッドランプでは ロービーム用として独立したプロジェクションヘッドランプが採用されています。平面発光LED光源を収束し前照灯としてのビーム状に変換するレンズ及び複数光源が内蔵されています。ハイビーム用LEDランプが存在するかは確認できていません。保安基準をクリアするのにいろいろ問題がありそうです。
車両における灯火の完全LEDランプ化までは今しばらくかかりそうです。LEDは効率がよく小電力であるが発光素子は動作温度を60度以下にしないと長寿命とはなりません。発光素子の冷却が必要です。又赤外領域のエネルギー分布がないためヘッドランプに着雪などが発生した場合着雪が解けません。
ちなみにマイカーのヘッドランプ構造は ロービーム プロジェクション HID光源 ・ ハイビーム ハロゲンランプ光源です。ストップランプ・ハイマウントストップランプは赤色高輝度発光ダイオードです。尾灯・方向指示灯・クルージングランプはいまだに電球です。車内灯・インパネ照明についてはほとんど複数のLED光源です。
HID光源の場合 通常のバッテリーで点灯するハロゲン球・普通電球とは異なります。バッテリーだけでは点灯しません。使用されている電球はフィラメントではなく 放電管構造です。水銀灯とよく似た構造であり高電圧を印加することによりバルブ内で放電が始まり放電による発光です。電球の種類では放電管と呼ばれ ディスチャージ・ランプと呼ばれます。そのため高電圧を発生するユニットがなければ使うことができません。
しかし簡単には電球から発光ダイオードに変更するには 様々な電子回路を接続しなければ安全に変更・使用することができません。半導体の技術・理解力・知識が必要です。
下記記載事項は一部専門的な表現が含まれます。詳細については各自専門書などを確認ください。学校のように手取り足取りの指導はしません。自己責任で勉強してください。
LEDには種類により動作規格があります。自動車用電球の場合6V ; 12V : 24V と同じ形であっても使用する車により消費電力・使用電圧が電球に記載されています。間違った使用はできません。
電球であればフィラメントからの発光により 光源としては点光源で広い角度に光は拡散します。拡散した光を反射板・レンズで収束し目的の照度を得ています。
LEDも点光源ですが電球のように広角度に光源は散らばりません。発光素子の前にレンズ効果で光を収束しています。電球のような広い角度の光源ではないため反射板での収束効果は大きくありません。使用用途によりLED光エネルギー半値角度が記載されていますので選択作業が必要です。
例として 5φの小さなLEDでは 半値角度が 15°・ 60°の種類がありますが 同じ発光素子でも光を収束すれば非常に明るい光源となります。この収束具合を考慮して作成しています。
又光の強さの表示として ルーメン・カンデラの数値を確認すれば発光体の明るさも判明します。
例として入手した各種LEDの規格を記載します。
動作直流電圧と電流の表示および最大定格値を表示してあります。 規格表の記載単位として
if : 最大定格動作電流 単位mAもしくはA アンペア
vf : :最大定格動作電圧 V ボルト
° deg 光束の半値角度
m cd .lm 光の強さ ミリカンデラ ルーメン
などが規格表として表示されます。
小型砲弾型 5φの赤色高輝度発光ダイオード では if :60mA vf ; 2.2V 電力値は約130mW程度 15°・60°
小型砲弾型 5φの白色高輝度発光ダイオード では
標準型白色高輝度発光ダイオード if :20mA vf ; 3.3V 電力値は約100mW未満 15°・60°
ハイパワー型白色高輝度発光ダイオード if :50mA vf ; 3.3V 電力値は約200mW程度 15°・60°
単体発光ユニット
1W型発光ダイオード 単体発光素子 if :350mA vf ; 3.3V 電力値は約1W 120°
3W型発光ダイオード 単体発光素子 if :700mA vf ; 3.3V 電力値は約3W 120°
10W型発光ダイオード 単体発光素子 if :3.0A vf ; 3.3V 電力値は約10W 125°
複数発光ユニット
10W型発光ダイオード 複数発光素子 if :900mA vf ; 10.5V 電力値は約9W 120°
30W型発光ダイオード 複数発光素子 if :900mA vf ; 33V 電力値は約30W 140°
50W型発光ダイオード 複数発光素子 if :1.5A vf ; 33V 電力値は約50W 140°
このようにLED光源は電球の点光源に比較して幅広く照明することはできません。大型のLEDでは面発光が主流となります。
上記が発光ダイオードの規格です。この規格の発光ダイオードを安全に効率よく安定した発光動作させるには供給する電圧とLEDに流れる電流をコントロールする必要があります。使用する発光体の規格によりDC 6V,DC 12Vではありません。発光ユニットに合わせてダウン・アップDC/DCコンバーターの電子回路が必要です。特に動作電流の制御が要となります。定電圧インバーターではなく定電流インバーターがよく使用されます。この方法がエネルギーロスを小さくする(効率を上げる)ための方法です。
ここで各白色発光素子の動作電圧vf :はほぼ3.3Vであることが判明します。1ユニットが 3.3Vですので 動作電圧を3.3Vで割り算すれば 発光素子数が判明します。発光素子は直列接続で動作します。今回上記で記載した複数の発光素子は 1W型のユニットが直列・並列接続であるのが判明すると思います。
今回DC/DCコンバーターではなく抵抗器の定電流特性を応用した回路とします。部品点数は多くありませんが動作状態によりバラツキが発生します。一応動作には問題が無いように設計します。
DC/DCコンバーターの補足説明
俗世間では デコデコ と呼ばれていることもあります。このDC/DCコンバーターにはアップコンバーターとダウンコンバーターが存在します。今ある直流電圧から希望する直流電圧に変換する電子回路です。一般的には交流電圧であれば変圧器(トランス)を使って希望する交流電圧に変換しますが 直流電圧を簡単に上げ下げすることはできません。DC/DCコンバーターでは 入力された直流電圧を半導体で高周波のパルス波に変換後高周波トランスで変圧し 変圧された交流を元の直流に戻すユニットを言います。この出力される直流を電圧・電流のコントロールを半導体で制御しています。高周波動作のため小型で効率が良い変換装置です。この技術はあらゆる電子機器に採用されています。身近ではスマホ・タブレット端末などの中にも回路部品として組み込まれています。スマホなどを充電するアダプターがありますが現在では海外旅行の時でも電圧・周波数が異なっていても正常に充電することができるのもこの インバーター(DC/DCコンバーター) 技術の応用です。
ここで横道にそれますが 市販されている電球型LED電球の話です。量販店・ホームセンターなどには数多くの家庭用照明の代替LED電球が販売されていると思います。販売されている単位として 60W型・40W型LED電球の表示がされていますが消費電力を見ると電球の消費電力の約1/3の電力消費で同等の明るさであることが判明します。
ここで電装用の代替電球とした場合消費電力の約1/3の電力値で同等の照度が得られると考えられます。尾灯が 3W ストップランプが 10W でした。これらの数値から判断して尾灯が1W型LED ストップランプが3.3W型LEDで良いと大まかに判断できます。
今回使用したLEDでは目的の照度が得られるように複数の発光ユニットで代用電球と設計します。
このスーパーカブ C70型では電装はAC 6V DC 6Vです。発光素子の電圧は約3.3Vですので残りの電圧を抵抗器で消費してあげれば発光ユニットは正常に動作すると考えられます。発光ダイオードに直列に抵抗器を接続すればよいことになります。今回最大定格での動作ではなく安全性を考慮し控えめの動作で目的の照度となるように設計しました。最大動作と比較して半分程度動作でも見た目は光源の明るさは暗くなりません。
ここからは嫌な算数計算とオームの法則が必要となります。
まずは中学校程度の計算から始めます。オームの法則を思い出してください。忘れた方は教科書を見直してください。
オームの法則 E = I × R I = E/R R = E/I W = I × E
E : 電圧ボルト(V) I : 電流アンペア(A) R : 抵抗オーム(Ω) W :電力ワット(W)
上記公式から今回の動作を検証します。今回の作業には最低テスター(回路計)の準備が必要です。安価なデジタルポケットテスターでも検証はできます。実験用定電圧電源があれば最適と思います。理科の物理実験室の環境です。
最初に発光ダイオードの特性を理解してください。
ダイオードとは電気の流れる方向が一方通行の素子です。逆接続の場合電流は流れません。乾電池にはプラス極とマイナス極があるのと同様です。半導体素子の材質として シリコン(Si)・ゲルマニウム(Ge)などが存在します。各個体特性は違いますがよく似た特性です。ダイオードには極の名称があります。
電極の名称は アノード・カソード と呼ばれます。ダイオードの電気回路記号は (アノード) -▶|- (カソード) となります。アノードからカソードに電流が流れます。電流ははプラス側からマイナス側に流れます。
アノードに電池のプラス極 カソードに電池のマイナス極を接続すると電流が流れます。
ここで1.5Vの乾電池を接続した場合 電流が流れません。おかしいですね接続が間違っていないのにと思われますが 半導体ダイオードには準方向電圧が存在します。今回の白色発光ダイオードでは 2.5V以上の電圧が加わらないと電流は流れません。定格動作の電圧が約3.3Vです。
もしもこのLEDに4Vの電圧を加えれば過大電流となり LEDは熱破壊します。
この熱破壊を防止するためにLEDに流れる電流を制御する部品が 抵抗器 です。
失敗事例
⒑W型のLEDを2個直列でクルージィングランプを工作しましたが 電流制限抵抗を直列に挿入せずに取り付けてブリッジダイオードで直流で動作でしたが エンジンを高速回転で動作テスト時LEDが過大電流で破損してしまいました。一瞬の出来事です。確認作業で同時に前照灯電球もお釈迦となりました。
ここで直流6Vのバッテリーを電源とすると 発光ダイオードと100Ωの抵抗を直列接続とし バッテリーに接続すると発光ダイオードは点灯します。
100Ω抵抗器両端の電圧を測定した場合 約2.7Vを観測 オームの法則の公式に代入すると
2.7 = E/R I = 2.7(V)/100(Ω) I = 0.027(A) 27mA と計算できます。直列接続ですのでLEDを流れる電流は同じ値ですので 27mAで動作しているのが判明します。
ここで 5φ砲弾型白色高輝度発光ダイオードの規格を確認ください
vf :3.3V if : 20mA と記載されているダイオードで考察します。このダイオードに流せる最大電流は 20mA MAX です。最大規格値を超えていますので電流を小さくする必要があります。抵抗器を200Ωとした場合 抵抗両端の電圧が2.8Vの場合では
I =2.8(V)/200(Ω) I = 0.014(A) 14mA
であり最大定格内の動作で 安全領域動作と確認できます。 20mA以内の電流となるように抵抗器の抵抗値を変化させて目的の照度となるように抵抗値を調整します。
if :50mA のLEDでは抵抗器が100Ωでも規格範囲内です。
左図は今回実験に使用した安価なデジタルテスターと呼ばれる測定器です。購入価格は税込み千円以内で購入できます。中国製で簡単な使用説明書しかありませんでしたが 精密測定機器と自己校正しましたが誤差も少なく優秀な特性のテスターです。自動車電装点検時に必要な測定器であり テスターが故障した場合修理代金よりは安価で購入できます。
ただ安価なテスターですので測定に際して自動で切り替えることはできません。あくまでも手動で測定するレンジを設定する必要はあります。
オートレンジ機能はついておりません。骨董品 針指針メーター・アナログテスターと同様の使い方となります。
充電ができる鉛蓄電池の話です。
通常自動車・単車には蓄電池が搭載されています。大型のディーゼルエンジン車では24Vのバッテリーで動作しますが 大半の自動車・二輪車では蓄電池用容量値は異なりますがほとんどの場合12Vのバッテリーを搭載しています。今回修復している ホンダ スーパーカブ C70型 は骨董的な二輪車であり 搭載されているバッテリーは6V仕様です。50年前のスーパーカブでは 6V-2A 容量のバッテリーが搭載されていました。今回のスーパーカブでは電池容量が4A となっており多少外観も大きくなりました。
鉛バッテリーについて説明します。
鉛バッテリーとは 電極に鉛の金属が使われておりプラスとマイナス極はセパレーターと呼ばれる絶縁物で挟まれています。この電極は希硫酸液に浸かっておりここで電極の化学変化で電気を充電したり放電することができます。詳細は教科書などで勉強してください。
電池単体をセルと呼びます。1セル当たりの起電力は電池の種類により異なります。
例として身近にある乾電池では 公称電圧は1.5V ですね。
スマホなどの電池は リチウムイオン電池で 公称3.7V です。
ニッケルカドニウム電池・ニッケル水素電池では公称1.2V です。
単体電池(セル)を直列接続として目的の電圧を得ています。
鉛蓄電池での単体公称電圧は 2.0V です。6V蓄電池の場合3つのセルが直列接続として 6.0V のバッテリーが作成されます。12Vである場合セルの数は6個です。バッテリーをよく観察すると電極が浸かっている電極桶の数が判明します。電解水補充用キャップの数でも判明します。
終戦後の自動車ではバッテリーはガラスの容器に収納されていました。電解液がこぼれないようにピッチで封止してありました。その時代では町の電装屋では故障したセルの修理をしていましたがエボナイト電桶・プラスチック電桶の時代となると セル単体の修理ができず バッテリー全体の交換となり 今日と同じバッテリー交換となります。タイヤと同様バッテリーは消耗品としてあつかわれます。又蓄電池の蓄電される電池容量によりバッテリーの大きさは異なります。
現在ではあまり使用することのない蓄電池の充電状態を測定する測定器があります。それは比重計です。
最近電装屋でも比重計を使ってバッテリーの良否を判断される方はいますでしょうが。ほとんどはデジタルバッテリーテスターを使用していると思います。
鉛蓄電池では充電が完了した時の電圧は 単体セル電圧は 2.2V です。6Vのバッテリーであれば 2.2(V)×3(セル) = 6.6V です。
12Vのバッテリーであれば 13.2V ですが 通常チャージアップ電圧は 2.2~2.3Vの範囲を言われており 13.8Vと表現される場合もあります。比重計の測定では充電が完了すれば希硫酸の濃度が濃くなり比重が増加します。その希硫酸の濃度を確認する測定器が比重計です。
通常の自動車であればエンジンが始動すれば発電機が回転し発電状態となります。通常車に搭載されている発電機(オルタネーター)は交流発電機です。このままではバッテリーは直流であるため充電することができません。
昔の自動車の発電機は直流発電機が搭載されており 発電機構は交流であるが 整流子で電圧位相を変換して直流の電圧を得ていました。その位相変換に整流子・カーボンブラシが使われておりカーボンブラシの摩耗により発電機故障も数多く電装屋の出番でした。
おもちゃのマブチモーターを思い出してください。通常乾電池でモーターは回転します。回転方向を変えるには電池の接続をプラス・マイナス逆にすると逆回転しました。ところが電池を接続せずにモーター軸を他からの回転エネルギーで回転させるとモーターは発電機となり直流の電圧が発生します。これが直流発電機です。
ほとんどの自動車の場合発電機は交流発電機です。このスーパーカブも交流発電機構造です。
発電機は鉄心に銅線を巻いたコイルと回転する磁石の磁界変化で発電します。自動車の場合アクセル操作によりエンジンの回転数は変化します。回転数が高くなれば発電機も多くの電気を発電します。工事現場などでよく使用される発電機がありますが商用電源と同じ60Hzの発電機であれば単相発電機ではエンジンの回転数が3600/rpm 出なければ60Hzの発電機とはなりません。50Hzの場合は3000/rpm です。これからもわかると思いますが発電機の場合ディゼルエンジン発電機であればほとんどエンジンがフル回転で動作していると判明します。
直流発電機では機械的に交流を直流に変換していましたが 交流発電機では直流に変換する素子として発光ダイオードの親戚である電源整流 シリコンダイオードが使用されます。ダイオード内には順方向電流しか流れない 一方通行の特性を利用して一定方向の電流に変換されます。変換された交流は正弦波波形の半分の波形となります。この直流を脈流と呼ばれます。連続した直流ではありませんが連続した直流電源とするために 蓄電池がコンデンサーの働きと同様であり 脈流を平滑することになります。平滑とは平坦な特性とする意味です。
自動車の場合ほとんどは外付け発電機です。この整流素子であるシリコンダイオードは発電機内部に内蔵されており 通常発電機からは脈流波形の直流電圧が出力されます。バッテリーで平滑後この出力された電圧で各電装機器に配電しているわけです。大きな電力を発電する場合単相発電機構造ではなく 効率の良い3相交流発電機構造も存在します。
このスーパーカブでは発電機はエンジン内部にあります。出力は交流電圧ですが シリコンダイオード一個で整流します。効率の良い整流回路ではありません。半波整流回路と呼ばれます。発電機は単相発電機構造です。
スーパーカブの整流器
半波整流用ダイオードですが発光ダイオードと同様の特徴があります。アノードに発電機からの信号を接続するとカソードには正弦波の上半分の波形が出力されます。このシリコンダイオードの順方向電圧は 約0.7Vです。このダイオードを電流が流れた場合 0.7Vの電圧が消費されてダイオードは発熱します。この熱を逃がすためにダイオードにはアルミ製の放熱板が取り付けられています。
初期のスーパーカブの整流器はセレン整流器が使われていました。オレンジ色に着色された整流器であり大きさもシリコン整流器に比較して大型のものです。セレン整流器は漏えい電流も多く耐圧も高くありません。現在では電源整流器といえば大半はシリコンダイオードです。
ここで元の鉛蓄電池の話となりますが このスーパーカブでは充電完了時のバッテリー電圧を 6.9V とすると ダイオードでの電圧降下 0.7Vを加算した電圧 7.6V以上の電圧発電しなければなりません。バッテリーの電圧との電位差がないとバッテリーを充電することができません。
この原動機(エンジン)での発電機構造理解も必要となります。発電機はフライホイルの内周部に永久磁石が取り付けられており フライホイルの回転により固定されている鉄心に銅線をコイル状に巻かれた構造です。永久磁石の回転により磁力線変化が起電力としてコイルに発生します。フレミングの法則です。この起電力は交流電圧であり通常の商用電源のような連続した正弦波波形ではありません。永久磁石の取り付け方が連続した正弦波を発電できない構造です。不連続正弦波交流波形となります。そのため交流電圧を整流し直流に変換された場合連続した正弦波を整流した場合と発電されたエネルギー量は異なり低い電圧となります。
交流電圧では8V以上の電圧を発電しなければ充電できないと判明します。交流電圧の話を詳しくすれば難解な説明となりますので割愛します。詳しくは交流理論の教科書を参照してください。
鉛蓄電池の話に戻します。
鉛蓄電池には必ず電池の定格が明記されています。この規格値をも理解しないと安全に充放電し長期間使用することができません。
このスーパーカブに使用されているバッテリーには 6V-4A と記載されています。
この数字から判明することは 電池電圧 6V 電池容量 4A/h と解ります。
メーカーからの仕様書を確認すれば詳細は判明します。
電池容量の表し方には最近ワット(W)で表す方法もありますが ここでは電池容量の量を 4Aの電流を流した場合は 1時間で電池容量がなくなることを表します。1Aの負荷の場合は4時間で放電終了と判断できます。
もしもストップランプを連続点灯した場合を考察すると
ストップランプ 6V/10W の電球です。電流は w=I×E から 10W=IA×6V 1.66A と判明します。
4(A/h)÷1.66(A) =2.4 と計算できます。バッテリーが満充電状態であれば約2時間30分ほどでバッテリーが消耗すると判断できます。
鉛蓄電池の普通充電とは
鉛蓄電池を充電するには普通充電という方法が昔から説明されています。普通充電とは電池容量の1/10の値の充電電流で10時間以上充電すれば満充電となる充電方法です。このバッテリーの場合は0.4Aの充電電流で充電することを言います。この普通充電に対しては 急速充電と呼ばれる充電方法がありますがあまりお勧めできることではありません。
充電中は電解液からあわ粒が発生しています。充電する場所は火気のない風通しの良いところで充電するように注意されています。この発生する気体を外部に放出するため単車用バッテリーには放出用チューブが取り付けられています。もしも充電中に火花があると気化したガスで爆発も発生します。普通充電であればバッテリーの温度上昇が少なく 各電極の損傷は少なくて済みます。欠点として充電時間が長くなることです。
ところが急速充電の場合 4Aのバッテリーを一時間充電であれば4A以上の電流で充電しなければ満充電とはなりません。大きな電流で充電した場合電極の損傷・電池温度の上昇・電解液の蒸発などの症状で蓄電池を痛めてしまい寿命も短くなりれます。
急速充電をしている機器は身近にあります。スマホ・インパクトドライバーの電池充電などです。電池は消耗品としてあつかわれ寿命が短くても充電時間を短くすることを目的としての使い方です。スマホなどでは急速充電により電池が膨らんだり電池の温度が高くなりやけどをする場合もあります。
電池には良くない使い方であり長期間使用する目的とはかけ離れた使い方です。
実際には通常の自動車では急速充電は行われています。ただレギュレーターと呼ばれる電子充電制御回路が組み込まれており過充電防止の蓄電池保護回路として働きます。
蓄電池・発光ダイオードのくだらない説明をしてきました。不思議と思われますが 半導体素子である高輝度発光ダイオードを安全に使うために動作環境を知るためには必要な事柄です。移動媒体である自動車・二輪車では走行中には充電・放電が繰り返えされており 電装の電圧変化が発生しているからです。この変化しているときにも安全動作をしなければなりません。それを検証するのに必要であるからです。
先ほどの話の中ではDC6Vにおける動作状態でした。しかしバッテリーはいつも同じ電圧ではありません。特に満充電になるとこのスーパーカブでは直流電圧が7V前後となります。この電圧で同じ発光ダイオードでの動作を検証してみますと。
I (A) = 7-3.3(V))/100(Ω) を計算すると電流は 37mA となり 流れる電流が 27mAから10mA も増加していることが判明します。このように動作状態ににおける安全率も考慮して設計しなければなりません。
交流AC6Vでこの高輝度発光ダイオードを安全に点灯するには
発光ダイオードは直流電圧で動作します。スーハ―カブでは尾灯が交流電圧で点灯しています。このままではLEDは点灯できませんので 交流電圧を直流電圧に変換する必要が発生します。
今回スピードメーターの内部にある 6V/1.7W の豆電球のLED化をした新規部品です。砲弾型5φの白色高輝度発光ダイオードで作成しました。完成品となっていますので各部品の詳細は各部品を熱収縮チューブで保護・絶縁してありますので画像での詳細は不明ですが 使用する部品としては 電源整流用のブリッジ整流ダイオード 電流制限抵抗 平滑用アルミ電解コンデンサーの部品と高輝度発光ダイオードの組み合わせとなっています。
ブリッジ整流ダイオードは 電源整流ダイオードを4個使い 井の字ように組み合わせた効率の良い全波整流回路です。整流後の直流電圧は波形は脈流であり これを平坦な直流電源となるように平滑用アルミ電解コンデンサーを使用します。
左図は今回使用した電子部品です。ブリッジ整流ダイオードは今回ヘッドランプの内側の各配線をいじりますので なるべく小型に工作しました、使用したのは電源整流ダイオードを4個 井桁に組み合わせた左上の部品です。右上と左下はブリッジ整流用として内部に4個のダイオードが内蔵された部品です。今回使用していません。参考です。右下の部品が 47μF/25WV のアルミ電解コンデンサーです。コンデンサーには極性があり配線時には注意が必要です。
完成品は熱収縮チューブで絶縁処理をしてありますので部品が目視できないと思います。接続部はぎぼし端子構造としています。
初期に作成した尾灯は蛇の目基板に回路を組み立てています。ストップランプは砲弾型5φ赤色高輝度発光ダイオード6個で工作しています。赤色は vf が2V程度ですので2個直列としても4V程度です。残りの2Vを抵抗で消費させています。このランプはDC6Vで動作します。テールランプは交流点灯です。ブリッジダイオードで全波整流をした後 電解コンデンサーで平滑し白色LED3本を各LEDに電流制限抵抗を直列接続し動作します。この電流制限抵抗は使用目的に応じて抵抗値を調整しています。4.7Ωから200Ωの間の抵抗値です。又抵抗で消費する電力値により使用する抵抗の品種も変えています。
各LED電流制限抵抗についてはスーパーカブが運転中の電圧を元に抵抗値を決定しています。最大値の電流設定ではなく 最低20から30%の余裕値で運転できるように設定しています。
ブリッジダイオードの補足
画像左上の部品ですが 単体のダイオードには銀色の帯があります。これがダイオードのカソードを表すマークです。電流はカソード側に向かって流れますので 上側の端子にはプラス極 下側の端子にはマイナス極となります。左・右の端子には交流電圧を接続します。これが全波整流回路です。
方向指示器(ターンシグナルランプ)のLED化
道路運送車両 保安基準 原動機付自転車 方向指示器
詳細については第二部、第265条を確認ください。変更においてた取り付け位置の変更はありません。8Wの電球から昼光色3W型高輝度発光ダイオードに変更するため 方向指示器の点灯・点滅動作が車両前方及び後方から昼間100mから確認できる光量を得なければなりません。その他光束拡散角度も規定されています。
点滅周期については 毎分60回以上・120回未満と規定されています。
(施行規則第62条の3第1項の規定により 形式の認定を受けた原動機付自転車に供えられている方向指示器と同一構造を有し、かつ、同一位置に備えられた方向指示器であって、その機能を損なう損傷のないものは、前項目各号の基準に適合するものとする。)
上記画像は電子回路はICを使ったウインカーユニットです。元使っていたウインカーリレーはヒーター発熱とバイメタル金属湾曲による機械的な一定周期で動作するユニットです。
基本的な動作は ターンシグナルスイッチを操作した場合 最初バイメタル金属はヒーターにより加熱されていないため点灯しますがバイメタルに取り付けられたヒーター過熱により接点が開き電球は消灯します。その時電流が流れないためバイメタルは冷やされ再び接点接触により点灯します。再び方向指示器電球が点灯し又バイメタルもヒーターにより加熱をはじめバイメタルが湾曲します。
この繰り返しで一定の周期で方向指示器の電球は点滅を繰り返します。
この点滅を繰り返す周期は法令では 1分間に 60回から120回 の点滅回数と規定されています。これを電子回路的な表現の場合 1Hzから2Hzの周期といいます。
このような一定のサイクルで働く電子回路ICに NE555 といわれるタイマー回路ICがあります。このICは様々なタイマー回路に幅広く応用使用されており 国産のセカンドソースのICでは1個20円程度で入手することができます。周期時間を調整する場合は コンデンサーと抵抗の組み合わせを変更することにより 回路の充放電特性で発振周波数を決定することができます。今回作成したウインカーユニットは1分間で約80回繰り返し点滅するように設定しました。
このICで作成されたオン・オフ信号は大きな電流を制御することができません。ICの出力端子にパワートランジスターで方向指示器のLEDを点滅させる電子スイッチ回路を採用しています。電子スイッチですので機械的な接点による入り・切はしておりません。
電子スイッチとしてPNPトランジスター 2SB825 を使用しましたがトランジスターのドライブ電流が結構消費します。当初消費電流が10mA程度で設計した場合ドライブ不足気味でウインカーに供給する電圧が0.5V~1V程度低下したためドライブ電流を増やしました。ユニット電流を増やせばトランジスターでの電圧降下が改善されます。運転中ウインカーが働かない場合でもウインカーユニットに電流は流れ続けます。運転スイッチをオンした場合常時40~50mA程度の消費です。消費電流を10mA以下とするためにはPNPトランジスターからFETトランジスターに変更すれば改善することは可能です。電装の配線を極力改造しないとしましたので FETは P型FETとしなければ回路動作することができません。使用したFETは 2SJ525 を採用しました。通常のトランジスターは電流制御ですが FETトランジスターは真空管と同様の電圧制御のためドライブ電力は少なく設計できます。よく見かけるFETはN型で 2SK**** といわれる品番です。P型は 2SJ**** です。
改善したユニットでは同様のP型FETですが海外製造品 IR製 FU5505 ,-55V耐圧,最大電流-18A,ON抵抗0.11Ω,最大損失57W 規格のCMOS-FETトランジスター小型品を採用しました。データーシート等の規格表記載ON抵抗値がFETを選択するために参考となる数値です。
新規に設計したユニットは初代のユニットの欠点を改良しました。初代では点滅回数を変更できません。実機で稼働テストをしましたが点滅周期が変化が確認できたためICに供給する電圧を3端子レギュレーターIC 7805タイプを使用し環境変化でも安定した電圧5Vを供給としました。点滅周期はデューティー比 50%-50% となっており 又タイマーICも C-MOS 7555 に変更しています。周期可変策として半固定VRを使用し実験ユニットでは1分間に 63回から140回 60 c(サイクル)/min ~ 140
設定値として元のウインカーリレーに記載してあった数値 90 c/min 前後に調整しています。完成ユニットは 可変とせず抵抗値とコンデンサー容量値を固定としました。
初期に作成した主要電子部品
タイマーIC 7555 スィッチング制御TR 2SA1442 ドライブTR 2SC536 3端子レギュレーターIC 7805 充放電時定数素子 100KΩ抵抗+100KΩSVR 3.3μ/16WV DTコンデンサー
(部品定数の目安 コンデンサー3.3μF/35V-DT,抵抗120KΩとすると約80サイクル/分)
PNPトランジスターをスイッチング素子として使用した場合電子スイッチでの導電抵抗値を数ミリΩとするにはベース電流も多く流さなければなりません。そこでトランジスターからP型パワーMOSFETに変更し再設計したウインカーユニットを実車に搭載しました。消費電流はユニット単体で5 mA 程です。小型パワートランジスターの場合常時80mA程度のドライブ電流を流さないとウインカーランプに供給する電圧が低くなってしまいます。FETであれば 1Aが流れた場合電圧降下は0.2V以内に収まります。このスーパーカブC-70型は電装が6V仕様であるため 極力損失を少なくしなければなりません。電圧降下が0.6Vであっても10%の供給電圧ロスが発生します。
方向指示器(ウインカー)電球( 6V-8W )のLED化
方向指示器の 6V/8W の電球から変更に使用した ハイパワー白色高輝度発光ダイオードです。このLEDの規格は 3W型LED発光体を放熱板に取り付けた後大きな放熱板にマウントしています。ここまで大きな出力のLEDでは大量の発熱が発生します。発光ユニットの破壊温度は約100℃前後でありこれ以上の温度では使用することができません。安全な動作とするには放熱板温度を60℃以下に保たなければなりません。60℃の温度とは放熱板を連続して触れられないような温度です。感覚として連続して放熱板を触れ続ける温度にします。
3W型 LEDの規格
vf : 3.3V if : 700mA 半値角度 120deg 200ルーメン
このLED発光ユニットを元電球にあった場所に取り付けます。
今回定電流抵抗として4.7Ω 1W型 としました。この状態でバッテリーチャージアップ電圧で点滅をしても最大規格を超えないことを確認しています。
実装前実験では前後のLEDが点灯した場合LEDとウインカーユニットとの総合電流はLEDランプ2個発光時 6V/800mA前後の動作電流であり 発光ユニットとしては定格の60%程度で動作しています。安全な余裕ある動作状態です。電球動作の場合の電流は約2.6A(2600mA)であることから省電力になっています。
ただこのウインカーユニットは電装配線を改造及び変更していないため 運転キーを差し込みONとした場合 ユニットは常時 ON ・OFF 信号を出力していますが ハンドルのウインカースイッチを操作しない限りLEDは発光しません。
スピードメーター内にありました 方向指示器動作パイロットランプ(6V/1.7W)は面白い配線方法で動作していました。パイロットランプ点灯時には使われていない側の電球からアース側に電流を流す回路となっています。このままではパイロットランプは動作しないためパイロットランプ接続点からダイオードを2個使ったOR回路でパイロットLEDランプを点灯するように変更しました。
このユニットの消費電流は 6V/5mA 程度でありバッテリーにはほとんど負荷として消耗することはありません。エンジンが始動すればバッテリーを充電しますので今回は無視しました。
ヘッドランプ奥にウインカー動作時のカチ・カチと音が発声していた音響装置は通常のブザーに取り替えました。消費電流が 8mA 程度で省電力型を使いました。
このLEDランプに変更しましたが若干問題点がありました。明るい光源ですが黄色のレンズ部を通して見える光がビーム状であり 電球点灯と異なり後部反射鏡で収束したような黄色レンズ部全体が明るく光りません。
今回面発光状態対策として多数の高輝度LEDを使用し面発光となるように再設計し搭載しました。
画像右上が初期に採用した白色3W型高輝度LEDです。今回各ランプユニットを4個同じものを作成しました。今回採用したLEDは白色発光ではなく 黄色発光5mmφの小型ですが1個当たりの発光輝度は19000mcd 半値角度は60° でこの発光ユニットを目で直視すると目を傷めてしまうほどの光を発光します。LEDの数は発光ユニットに12個搭載しました。
購入時添付されていたLEDの規格表です。今回LEDを2個直列接続とし 電流制限抵抗は51Ω 精密級金属皮膜抵抗で DC7V において最大定格以上とならないように設計しています。動作時は60mA×6=360mA(0.36A) 程度になります。2ユニット同時に動作しますので全体電流は 720mA(0.72A)程度ですが非常に明るい方向指示器ランプとなりました。
今回使用したLEDは単体での動作電流は 70mA を超えてはなりません。バッテリー・チャジアップ電圧を7Vとして計算します。又動作電流を60mA程度として計算しました。全体動作電流として1ユニット当たり400mAを超えない設計です。LEDの動作電圧が2.0V~2.6V と記載されていますので2個直列電圧 4.0V~5.2V で設計します。7Vの電源電圧から抵抗器で消費する電圧が判明すればオームの法則で抵抗値は計算できますが 一応実験で動作状態を確認しながら抵抗値は確定します。
参考 今回使用した黄色 高輝度発光ダイオードは取り扱っている販売店は少ないと思います。通常簡単に入手できるLEDは 20mA MAX が大半であり 70mA MAX のLEDは入手に苦労すると思います。LEDをよく観察すると取り付けリード線の一部が発光体とつながっておりリード線が一部板状となっています。発光体の放熱板となっています。20mAのLEDでは同じ輝度を得るには数多くのLEDを使わなければ同等輝度とはなりません。
メーター照明パイロットランプのLED化
夜間走行時にはスピードメーターの照明用として小型の 6V/1.7W 電球で照明しています。この電球も 5φ砲弾型LEDで工作しました。特にパイロットランプとしては拡散型ではなくビーム状の光束でしたが 照明として使うには照度ムラが発生します。今回LEDに白色の幕を取り付け拡散型の光源としました。
幕として色々実験しましたが最終的には白色のシールテープを採用しました。シールテープは水道工事に水漏れを防止するテープであり ある程度伸縮できる素材です。
このようにあらゆる分野の材料・部品を使って工作をしています。
このパイロットランプは交流(AC)6Vで動作しますのでブリッジダイオードで直流に変換後直流電圧でLEDを発光します。
某 電子パーツ販売店ではLEDに白色の拡散型キャプを扱っているところもあります。
小型の拡散型白色高輝度発光ダイオードを見つけ出しました。通常よく見かけるダイオードはビーム状の光束が主流ですが 豆電球のような広範囲を照明光束となりますので拡散キャップなどは必要ありません。現在は上記LEDから変更の結果夜間走行時メーター照明は改善されています。現物のLEDはウインカーユニット動作確認用として搭載しています。
入手した白色高輝度LED規格
Vf-3.3V,If-30mA 半値角度 120° 直径5mm 砲弾型
ポジションランプのLED化
左の画像は黄色ポジションランプのLED化です。
使用されていた電球は小型丸玉電球で表面は黄色の幕が張り付けられていました。内部には3W型の白色高輝度発光ダイオードを使用していますが。ウインカーランプのような発光素子を放熱板に取り付けた場合ヘッドランプの反射板の穴に挿入できません。
このLEDランプは特にハイパワーとなると相当発熱します。LEDが熱破壊しないように1tの銅板を円筒形に加工し放熱板としています。先端は銅板の円形平板上に加工し LEDの固定に苦慮しています。AC-6Vラインで点灯していますので直流電圧に変換後電流制限抵抗は5.6Ω/5W+1Ω/1Wの合成抵抗であり LED電流値は 500mA程度にしました。1Ωは電流測定用の抵抗であり 0.5V が測定できれば電流は0.5A と計測できます。
実働状態では拡散された非常に白っぽい光源であり 特に2輪車は昼間の走行でもヘッドランプを点灯して走行するように指導されています。しかしこのスーパーカブはヘッドランプは球切れの多い機種でもあります。そこで今回ポジションランプも球切れが発生しないようなLED化としたわけです。3W型のフルパワーの発光ではなく余裕のある動作としました。フルパワー時のLED電流は700mAです。
黄色発光から白色発光となりましたが電球と比較すると非常に明るい白っぽい拡散光源となりました。ヘッドランプ点灯に比較すれば拡散光源で暗いですが 他の車両からは目立つ光源色であり 走行している単車の存在をアッピールできていると思います。巻き込み事故防止策です。
作業上の注意事項
ヘッドランプ後部は各スイッチ類などと接続されている配線が密集しています。配線をうまく納めなければヘッドランプの反射鏡が配線に圧迫され光軸がずれてしまいますので 配線を乱雑にせず整理してからヘッドランプを元通りに戻す作業をしてください。又電流制限抵抗などは発熱があるためうまく空きスペースなどに設置しなければなりません。
鉛蓄電池から異種蓄電池への変更
このスーパーカブは 6V-4A の鉛蓄電池が搭載されていました。現代では6V純正バッテリー入手に苦労するはずです。又入手ができても非常に高額となってしまいます。
今回電装を改造した結果以前に比較して消費電力は非常に少なくなりました。元々この単車はバッテリーで動作している個所は数少なく 大きな消費電力は発生していません。
6Vバッテリーで働いている電装品
方向指示器(ウインカー) 約2.7A ➡ 0.8A~1.0A
ストップランプ 約1.6A ➡ 0.5A(3W型LED2個並列)
追加 ハイマウントストップランプ 約0.15A 5φ15°赤色高輝度LED6個 (2直列3並列)
ニュートラルランプ 約0.28A ➡ 0.03A
警笛 測定していません
残りの電装品は自家発電した交流6Vで動作しています。このことから電球がLEDに変更したため消費電力は半分以下と思います。となれば小さな容量のバッテリーでも問題がないと判断できます。
極端に言い換えれば エネループ単三型充電池は約2A弱の容量があります。この小さな電池でも単車の電装品を実動することが可能です。この場合公称電圧が1.2Vですので5本の電池を直列接続すれば 6V のバッテリーとしてあつかうことも可能です。初期のスーパーカブの鉛蓄電池は 6V-2A でした。
ここで一般的に入手可能な2次電池の種類には品種は多くありません。
リチウムイオン電池
高性能のリチウムイオン電池は電池単体の販売はされていません。機器の予備電池としては販売されています。しかし他の機種には適合しません。機器に組み込まれた状態での使用です。以前電池事故で取り上げられていましたが電池容量が大きく小型であるため発火・火傷事故も多数報告されています。この電池を扱うには充放電のコントロールは非常に難しく簡単に扱うことができません。大型電池の場合コンピューターで制御しています。電池制御プログラム不良でボーイング787型機での電池火災事故も該当します。又電池セルごとに充放電を制御する電子回路が取り付けられています。セル電圧も3.7Vであり2本直列接続をしたとしても7.4Vでありこの電装の電圧には適合しません。
これらの理由でリチウムイオン電池は選択外となり使用できません。
ここで思いついたことはハイブリッド車両にはリチウムイオン電池又はニッケル水素電池が多用されています。このニッケル水素電池は市販品に存在します。そのニッケル水素電池に似通った特性の電池は古くから非常用電池として用いられるニッケルカドニウム電池が存在します。この種類の2次電池は公称1.2Vのセル電圧です。これを5本直列に接続すれば丁度6Vとの蓄電池となります。
リサイクル(中古品)充電池も視野に入れても良いと思います。特に近年は電動工具もコードレス仕様が多くなっています。これらの工具に搭載されている電池はほとんどの場合ニッケル水素電池もしくはニッケルカドニウム電池です。ほとんどは12V-2から3A程度の電池です。この内蔵されている充電池の再利用を今回考えました。
これからの工作はあくまでも自己責任での作業内容であることをご理解ください。
このような工具の充電池は分解しないでくださいとの注意書きが記載されています。使い方によっては火災・火傷の恐れがあります !!! となっています。
となるとこれらの電池の特徴などを理解できない場合事故の発生が予想できます。
ほとんどの充電池は10本程度直列接続で電池ケースに収納されており簡単には分解できない構造です。それと電池接続は板状のリード板で各電池をスポット溶接をしています。電池本体に半田付けは厳禁となっており 電池に半田付けをした場合電池故障の原因となるからです。電線を半田付けする場合はスポット溶接されたリード板に半田付けしなければなりません。
電動工具の電池不良を調査しましたがほとんどは電池内部ショートです。過酷な急速充電と過酷な大電流消費が電池を痛めた原因と思います。特に海外製品の電池も使用しましたが寿命が極端に短いと感じました。やはり国内メーカーの電池は故障率が低く寿命も長いと思います。技術レベルと品質・管理能力レベル差と思います。
画像は電動工具 電池パックから取り出した ニッケルカドニウム充電池です。大きい電池は 2A/h 小さい電池は 1.5A/h 容量の充電池です。
このようなリサイクル電池の場合相当過酷な条件で使われています。故障していない電池であっても早々に電池故障が発生すると思います。これらの条件を理解したうえでの工作です。
又これらの電池の特性など詳細説明をしても 理解できる方は数少ないと思います。専門書などで勉強してください。時には説明内容は設計領域になることもあります。
上図は今回作成したリサイクル電池を使った 6V ニッケルカドニウム電池です。小さい電池は 6V-1.5A/h で 大きい電池は 6V-3.5A/h です。単一乾電池の大きさ電池で工作しました。各電池のセルは故障した場合 簡単に電線の半田付け作業で修復ができる構造としました。電池は絶縁物プラスチックの円筒に収納しています。誰でもできる工作ではありません。構造はお見せできませんのであしからず。
この電池を使い机上で今回のLEDランプ点灯実働試験を実施しました。使用においてリスクのある電池とご理解ください。これらの工作はお遊びでの工作です。いくらお遊びでも事故の無いように設計・工作しています。簡単にまねることはできません。
大きい電池では満充電状態であれば 接続端子をショートした場合 発火するぐらいのエネルギーを持っています。プラス端子とマイナス端子は必ずショート状態とならないように接続端子を絶縁カバーを取り付けています。
現実にはパソコン・スマホの充電池でも火傷・火災事故はメーカー品であっても数は少ないですが発生しています。安全な作業をしてください。
現物に搭載した蓄電池は ニッケルカドニウム電池 6V, 3.5A/h の電池です。1.2Vの電池を5個直列に接続して工作しました。ただこのままでは充電回路が元のままですと通常走行時の回転数であれば1.5A以上となりこの電池には良くありません。元々普通充電用として設計された2次電池であり定格容量 3.5A の1/10以下の電流で充電するのが一般的です。このままでは急速充電状態となり電池を痛めてしまいます。今回充電電流を 350mA 程度とするため整流器の後に5.6Ω5W型の抵抗を挿入し 充電電流を調整しました。今回ヘッドランプ以外LED化しましたので消費電流が少なくこの充電電流の設定でも実用となります。実機には合成抵抗を作成し10Ω/8W型の抵抗を電流制限抵抗として挿入しています。この抵抗に発生する電圧が3.5Vであれば電流は350mA流れていると判断できます。
正規の鉛バッテリーを使用することを推奨します。
前照灯(ヘッドランプ)球切れの原因と回避策
現行法では適合しない前照灯設備です。しかし一般公道を走行しても整備不良で検挙はされません。当時の法律により製造されており違法ではありません。現在一般公道60Km/h以下で走行可能であり現行法では夜間100m先の障害物を認識できなければなりません。ところが製造当時の規格として第一種原動機付自転車と構造は大きく変わりません。6V-15W/15W の電球では30m先の障害物が認識できる程度です。高出力の前照灯に変更するにもエンジンでの発電機容量が不足しており 安易に高出力の球に変更できません。12V-18W/18W の電球に交換しましたがアイドリング状態では適切な照度が得られません。しかしエンジンが高速回転では6V球と同様に球切れが発生します。
それらの経緯により前照灯球切れは回避しないと安全運転に支障があります。
このスーパーカブで前照灯の球切れがよく発生する原因が判明しました。前照灯を点灯した状態で電球に供給する交流電圧を測定しました。AC6Vラインの電圧を点検すると ヘッドランプ点灯状態においてエンジンが高速回転しているときに測定すると AC約8V以上の電圧が発生しています。低速回転でもAC:6V弱の電圧です。他機種の直流点灯バッテリー電圧で点灯の機種ではここまで高い電圧は発生しません。この状態では約3割ほど定格電圧より高電圧と判明します。これでは球切れが発生してもおかしくはありません。切れて当然です。
これの対策として ヘッドランプ電球のアース側に電圧降下をさせる抵抗を取り付けました。アース側に取り付けることにより ハイビーム・ローワービームとも 電球に加わる電圧を下げることができます。挿入した抵抗は 1Ω10W型の巻線抵抗です。通常走行時のエンジン回転では AC6V強の電圧を測定できました。多少以前よりヘッドランプは暗くなりますが 球切れ事故回避策としました。
失敗事例
上記のように1Ωの抵抗を挿入しましたがヘッドランプを本体から外してテストすれば抵抗器は働くのですが 正規位置にヘッドランプを取り付けると反射板がフレーム本体と接触し 抵抗器はショート状態です。またもやヘッドランプ電球球切れが発生しました。12V-15W/15W の電球にも交換しましたが負荷が軽いため6Vの電球と同様に球切れが発生しました。エンジンの発電機は12Vの電球においても球切れが発生します。発電電圧が高く制御するのに苦慮しました。ハイビーム・ロービーム共フィラメントごとに電圧降下をする抵抗回路としなければなりません。失敗!失敗!の連続です。
実験の結果 電球の球切れが発生しにくくするには2.5Ωから3.5Ω前後の抵抗値で電圧降下が得られる抵抗を直列に接続しなければなりません。その場合アイドリング時にはヘッドランプは暗く点灯します。この機種はバッテリー充電負荷も考慮して設計されています。バッテリー充電電流を少なくしたため発電機からの発生する電圧は高くなります。ヘッドランプ球切れの原因です。又通常のAC6V給電巻線と直列に充電用巻線があり より高電圧を発生する構造です。
このスーパーカブには面白い部品がエンジンの近くに設置してあります。尾灯・ポジションランプが点灯時は大きなセメント抵抗でヘッドランプと同様の電力を廃棄しています。これは電装での負荷の違いにより発電された電圧が大きく変化するのを抑制するための 疑似負荷が取り付けられています。もしもこの抵抗が故障した場合は ポジションランプ・尾灯の球切れとなると思います。又バッテリー充電電流が増大しバッテリーを痛めてしまう恐れがあります。回路図には抵抗値は明記されていませんが テスターで抵抗値を測定すれば数Ωの抵抗値と思います。机上計算上ヘッドランプの消費電流から換算して抵抗値は2.4Ω前後と計算できます。
抵抗値を測定しました。約2.2Ωが観測できました。高感度クランプメーターで交流電流を測定しました。2.28Aの表示です。15Wのヘッドランプは 6Vの規格ですので電流は2.5Aですのでほぼヘッドランプと同様の電力が捨てられているわけです。この抵抗に流れる電流はエンジンの回転数により変化しています。測定画像はアイドリング回転時です。通常走行状態での回転数ではありません。
この電装系は正常な負荷がかかっているときの状態での安全動作と判断できます。もしもヘッドランプが切れた時には尾灯・メーター照明ランプも球切れとなります。ヘッドランプの球切れにより負荷が軽くなり発電される電圧が高くなり 連鎖反応で故障するわけです。又バッテリー充電電流の影響もあります。バッテリーの劣化により充電電流が減少した場合同じく発電される電圧も高くなり よりヘッドランプも球切れの可能性が増します。
このスーパーカブの発電機構造は電源インピーダンス(発電機の内部抵抗)が高いための症状です。電源インピーダンスが低い場合負荷変動に対しては電圧変動は少なくなります。今回蓄電池も変更となっており又交流で点灯する他の電球もLED化となっています。発電機側から見れば 負荷が少なくなっていますので発電機で発生する電圧は高くなります。ヘッドランプだけがLED化をしていません。そのためには球切れ防止のためにも電圧を降下させるための抵抗又は電圧制御回路が必須となります。
この現象を回避するため一番多くの電力消費するヘッドランプに抵抗を直列に接続し球切れになる要因をつぶしているわけです。又鉛蓄電池からカドニカ電池に変更したため充電電流も減少しています。通常電圧が高くなる方向となりますのでこのような小細工をしています。尾灯・メータ照明灯はLEDに変更したため 球切れは発生しません。
次の対策工作としてヘッドランプを12Vととして設計します。交流電圧では電球に加わる電圧は制御することができません。半波整流回路となりますがダイオードで発電機からの交流電圧を直流電圧に変換します。直流となった電圧をシリーズレギュレーター回路により安定した直流電圧に変換します。エンジンが高速回転となった場合でも電球に加わる電圧は設定した電圧以上にはならないようにしました。出力電圧が可変調整できる回路としました。設定電圧は12Vのバッテリーチャージアップ電圧近くの 13V~13.5V程度です。直流電圧駆動としたためヘッドランプのローワービーム・ハイビームの切り替えはDC12Vリレーで制御します。ビーム切り替えスイッチからは交流電圧で供給されますので その後ダイオードで半波整流回路により直流電圧に変換されます。
6V-15W/15W の電球 電流 約 2.5A 12V-15W/15W の電球 電流 約 1.25A
工作したユニットはヘッドランプが6V.12Vどちらでも設定電圧が調整できる構造としました。ただシリーズレギュレーター回路ですので制御するトランジスターでの発熱が発生するため 捨てる電力が少なくなるように電球を12Vとして設計しました。アイドリング状態ではヘッドランプが暗くなりますが通常走行時電球は定格電圧で動作します。球切れの確立が下がりました。
ただヘッドライト後部には取り付けスペースが少なくこれらの部品を収納できませんでした。実験のみとなりました。対策失敗です。
応急処置としてヘッドランプ ローワービーム用とハイビーム用に抵抗器を直列に接続して球切れ防止としています。そのためアイドリング時は暗い光源です
前項目の定電圧レギュレーターユニットには問題があり 考え方の違う回路を設計しました。下の画像は再設計したユニットです。
以前設計・工作したヘッドランプ電圧制御基板を実働試験の結果 12V球・6V球両方実働試験をしましたが アイドリング時ヘッドランプの明るさが暗く実用性があまりないと思いました。高速回転で球切れは発生しませんが低速走行では照度不足です。
直流点灯も実験しましたが発電機の構造上半波整流では効率が悪く エンジンの発電構造を改造しなければなりません。又制御回路部品を車体に取り付け防水するには苦労します。
今回実験をしているのは交流電圧が7V以上となると抵抗器に電流を流し電球にはAC7V以上は加わらない交流電圧制御回路を設計しました。まだ机上実験ですので実用性が判明すれば搭載します。
制御方法は交流電圧から全波整流後直流電圧で基準電圧と入力された交流電圧を比較してブリーダー電流直流で制御する方法です。交流電圧の電圧制御は簡単にはできません。AC7V以上になると抵抗(又はヘッドランプ電球)に直流電流を流し交流負荷を増大させてAC7V以上とならないように制御する方法です。交流電圧を下げるためのブリーダー抵抗器は今回実験用抵抗器としてヘッドランプ電球を採用しました。
左下ユニット 電源ブリッジ整流器・放熱板・平滑コンデンサー
右下ユニット・基板 電圧制御基板・放熱板には制御用FET 2SK2907 制御基板には電圧調整用SVR
大電流制御用トランジスターは 大型FET型トランジスターを採用しました。
規格は ドレイン・ソース電圧 60V 電流±100A ドレイン損失 125W が最大定格です。
FETトランジスターは通常のシリコントランジスターとは制御方法が異なります。通常のシリコントランジスター・ダイオードでの順方向電圧(トランジスターでは E-B 間) 約0.7V 以上で電流が流れますが FETは G-S(ゲート・ソース)間電圧は約3Vの電圧で電流が流れ始めます。ゲート電流は絶縁型であるためほとんど流れません。真空管によく似た電圧制御で動作するデバイスのため制御ドライブは小電力型トランジスターでも制御可能です。交流電圧制御として制御回路は直流 7V -3A (21W)程度の制御電圧・電流で設計しました.。エンジンで発電した交流電圧はこの回路の負荷変化制御によりAC 7V以上になれば電子制御回路に電流が流れヘッドランプには AC7V以上は供給されず球切れ問題の解決策となるわけです。基板内の半固定抵抗(SVR)で制御電圧は AC 5.5V~8.0V の範囲で可変できる構造です。現物に取り付けた状態で制御電圧を調整できるようにしました。
通常電子回路での定電圧電源回路ではツェナーダイオードを基準電圧としてよく採用されます。 今回FETの制御電圧は 5V程度あれば動作が可能です。今回3端子レギュレーターIC 78M05 を採用し安定化のためブリーダー電流を 220Ωの抵抗で100mA程度流しています。又緑色の発光ダイオードは順方向電圧は 約 2.2V 程度であり 10mA程度LEDに電流を流し 2.2V .ツェナーダイオードの代用品として設計しています。この組み合わせでの基準電圧との比較回路で AC7.0V以下であればこの回路には電流が流れず 又AC7.0V 以上となるとこの回路には抵抗(電球)に制御電流を流しヘッドランプ点灯電圧AC7.0V以上にならないように制御できるわけです。
この制御方法ではエンジンの回転数が低い場合 発電機からの電圧は直接ヘッドランプに供給します。
今回いろいろ解決策を模索しましたが電装回路を交流電圧から定電圧電源(電子レギュレーター)に変更するには多くの問題がありました。発電機は前項目でも解説しましたが AC6Vを電装回路に供給する回路です。負荷が軽くなった場合発電される交流電圧は高くなります。負荷を多くすれば電圧が下がることになるため 問題解決策として 発電された電圧が 6Vバッテリーのチャージアップ電圧を基準としてヘッドランプ点灯電圧が AC 6.9V 以上になった時 電子回路で発電機の交流電圧を直流電圧に変換後 余分な電力を抵抗器で熱に変換して廃棄する構造としたわけです。
電圧が高くなった場合 発電機の内部抵抗が高いのを利用して発電された電圧を一定の交流電圧となるように制御し ヘッドランプに供給するようにしたたわけです。設定した電圧より高くなった場合 負荷を多くすれば発電された電圧は下がります。この作用を半導体電子回路で制御しました。
机上試験装置 13V-6A 電源トランス(真空管アンプ用) 木台電圧降下用自動車電球複数個(供給電源インピーダンス可変装置) 疑似ヘッドランプ球(6V-15W)
余分の電力廃棄ユニットの設計において 交流を直流に変換していますので 各部品での発熱も発生します。発熱箇所として電源整流ブリッジダイオード・制御FETトランジスター・廃棄電力発熱用抵抗器が大量の放熱をします。今回AC7.0V以上になれば余分な電力を廃棄します。ユニットの消費電流を 最大2Aの場合3Ωの抵抗 2.5Aの場合2Ωとなるように抵抗器を設定しました。これらの作成したユニットをスーパーカブに搭載します。
搭載後発熱部の放熱に問題があり下記制御ユニットを設計・工作しました。後部荷台下に搭載します。
AC7V制御回路では当初電源回路を共通で工作しましたが 消費電流変化に伴い電源整流ダイオードでの電圧降下変化が発生しその影響によりAC7Vが安定しないため電圧検出回路と制御回路を分離して安定動作を図りました。そのためフォトカプラー(PC)で制御する信号を分離する設計です。
上記ユニットを再設計しました。以前のユニットは電装ボックス内に組み込みとしていましたが 各部より結構大きな発熱があり 今回荷台の下にユニットを取り付けれるように変更しました。交流電圧安定化用ユニットも再設計しました。後期ユニットでは検出回路と制御回路を別電源としてより安定化を図りました。最大直流4A以上コントロールできます。下の電流計は回路動作点検用の直流電流計です。左側には電力廃棄用抵抗が組み込まれており抵抗値は1.33Ωで工作しました。電流点検用分圧抵抗は0.1Ω±1%の抵抗器を工作し精密測定器で校正しました。DC:3A流れた場合0.3Vの電圧が発生しメーター指示値は赤色と黒色の接合点として調整しました。黒色のマーカーは1A,2A.3A を表示します。画像では約2.8A を指示しています。放熱板内部には交流電圧検出制御回路と別伝源電流制御回路をプリンと基板に組み立てました。ブリッジ整流器が2組と平滑コンデンサー制御FET・0.1Ω分流抵抗器を実装しています。前面パネルには電流チェック端子と制御電圧調整用VRを取り付けてあります。この制御回路は電装の構造上フローティングされた状態で各機能は動作します。ユニット内部制御回路部は車体アースに接地することはできません。
後期ユニットでは防水性を考慮し0.47Ω10W型セメント抵抗器3本直列接続として後部荷台下に搭載しています。抵抗値は0.47Ω×3+0.1Ω=1.51Ω ここにたどり着くにはいろいろ模索・実験の繰り返しです。下記画像では取り付けたセメント抵抗器の一部が観察できます。
模索事項
搭載後実働の結果 AC7V 以上の電圧にはなりません。制御回路が正常に動作しているのが確認できました。ヘッドランプも正規電球 6V-15W/15W を使用していますが球切れ事故の確率は下がりました。ただ机上で設計工作した電力消費用抵抗器は形が大きすぎて実車に搭載できません。ボツ。銅管内に1Ω/10W の抵抗を3本取り付けることになってしまいました。後日ボツ。念のためこの抵抗と並列に 6V/8W の電球も取り付け動作確認用ランプとしました。後日ボツ。この安定化ユニットで3Aの電流制御が可能です。この回路では21Wの電力消費が可能となっており 各部から結構な発熱があるため取り付け放熱には注意が必要と思います。
AC 7V×2A =14W 7V×2.5A =17.5W の廃棄電力消費回路となります。17Wの消費電力は半田付け作業に使用するはんだごてと同等の能力であり この熱を放熱するのにも工夫しなければなりません。大型の放熱板が必要となります。廃棄電力発熱用抵抗器は写真左端中央のアルミケース内に設置。運転動作モニター用として高輝度赤色LEDで目視による抵抗器動作確認ができます。その後負荷抵抗器はセメント抵抗器に変更です。
注意が必要な発熱箇所
電源整流ダイオード・余剰電力廃棄用抵抗器・廃棄電力制御用パワーFET
作成した後期ユニットでは最大約30W程度 余剰電力廃棄制御できます。
現在この後期ユニットを搭載して実働状態ですが 交流電圧7V以上とはならず安定した動作となっています。確認用としてハンドル上部に交流電圧計を設置し常時電圧監視が可能です。
お遊びでの工作です。詳細は後程記載。
ヘッドランプは 6V-15W/15W の電球が採用されています。発電機からは計算上線電流は約 2.5A です。尾灯・メーター照明ランプを加算すると 約 3A 程度です。
ヘッドランプを点灯していない場合 抵抗で電力廃棄されているのを利用して昼間走行用 補助前照灯もどきをLEDランプで工作しています。10W型LED vf : 3.3V if : 3.0A のLEDを使ったランプです。AC6V程度で2A~2.5A ぐらいの動作を見込み 高速回転時でも 3A を超えないように設計しました。後は実車での動作試験で実用化する予定です。フロントバスケットを亜鉛ローバル塗料で塗装後再取り付けし 前かごの低部には制御ユニットと整流回路が放熱板に搭載して取り付けました。実動しているヘッドランプもどきは3号機です。
このクルージングランプ(郵政カブ 前照灯もどき)は 昼間ヘッドランプ点灯義務により ほかの車両から光源が確認でき 安全走行を目的とします。
タングステンランプ光源の赤っぽい色ですが LED光源ヘッドランプは昼光色で白っぽい光源です。純正ヘッドランプのような光源ではありませんが 非常に明るい光源です。ヘッドランプよりは明るいかもしれません。2号機の反射鏡はステンレスボールを加工しました。直径150mm です。巻末に記載しました。放物曲線の反射鏡が望ましいのですが簡単には入手できません。理論的には放物曲線の焦点(F)位置にLED光源を取り付けられなければ 収束されたビーム状の光束とはなりません。2号機のランプは雨天走行時反射鏡に水が浸入し 実用品とはなりませんでした。ヘッドランプもどき1号機・2号機はボツとなりました。
まとめ
くだらない過去の遺物となりつつある 第二種原動機付自転車 の改修・改造作業内容を記載してきました。35年も経過すればクラッシクカーに入るような単車ですが いまだに世間では愛用されている方も多いように思います。それも全世界的に大量に販売され耐久力があるため いまだに不自由なく走行できる機種と思います。クラッシックカーと同様に現代でも安全走行ができるようにするにはある程度部品まで工作しなければなりません。愛好家にとってはオリジナルからかけ離れた改造される方も見受けられますが やはり外観などはオリジナルにこだわる方もいるのも現実です。
今回の改修作業内容についてはあまり世間では見かけません。電子回路を取り入れた個所もあります。多少とも近代的な電装に改造しましたが このような改修方法もある と 参考程度の記載事項と解釈ください。
左の画像は代用品の通称単車のカギと呼ばれる運転スイッチです。製造後30年以上となると鍵本体のツメが破損しキースィッチ部がぐらぐらとなります。プラスチック製固定用のツメ折れは簡単に修理できません。メーカーの製造コスト削減による代償です。キーを変えるには機種によりますが メインキー・ヘルメットホルダーキー・ハンドルロックキー・ガソリンタンクキーなどを全数交換しなければ2枚キーで運用しなければなりません。今回電動シニアカー用の運転キーが手元にありこれを活用しました。やはり同様の故障、同世代製造品のカブはキーのツメ折れが発生しており このような不具合が多数見受けられます。使用している接点は3回路ですが バッテリー電源供給用と停止時のエンジン停止接点の運用です。多少の加工で代用使用できました。2枚キーとなり使い勝手は良くありませんが 骨董品単車修復にはコスト削減重視の改修作業内容です。代用できるものは活用することにしています。
代用する部品の場合 安全性も考慮しなければなりません。又動作原理及び回路解析能力・工作技術も必要となります。誰でもできる作業内容ではありません。自己責任の道楽作業とご理解ください。
無銭庵 仙人の独り言
左の画像は AC-CDI ユニットです。この機種にはポイントはありません。フライホイルの外周に円柱状のマグネットが取り付けられており電子的に磁力変化をポイントと同じ働きをする部品です。電子回路ではパルス・ジェネレーターと呼ばれます。電装回路図には記載されていません。
その下のアルミ円筒はウィンカー・リレーです。今回ウィンカーを電子回路化をしましたので取り外しました。
FR-9T26 6.4V 90c/m 8W×2 1.7W+A.P.
ちょっと見えにくいかもしれませんが コンテナ箱の後部側面にハイマウントストップランプを工作しました。初期のストップランプ用LEDを6個横一に並べています。電流は150mA程度であり 前部にレンズカバーがないため非常に明るい赤色で発光します。後部尾灯にあるストップランプと同時に動作します。電球に比較してLEDでは合計の消費電流は1A未満であり省電力型となりました。
ぼろぼろの スーパーカブ C70 でしたが 前照灯を除き電球はLED化となっており今後球切れのような症状は発生しにくいと思います。
現在でも一般公道を走行することができます。スプロケットの歯数を一つ増やしましたので平地走行は振動も少なくなりましたがやはり坂道の走行特性は悪くなりました。
のんびり田舎道を走行すれば燃費は良いと思います。ただ一般国道では車の流れにつくにはパワー不足は感じられます。やはり自動二輪と原付の差がひしひしと感じます。頭の中には大型二輪の記憶が体に染着いています。W800 などに魅力はありますが 諸費用を考えれば第二種原動機付自転車も捨てがたいものと思います。当分 GB250 はお蔵入りとなりそうです。
今回の作業では近代的な部品が使われています。特性を理解したうえでの参考となれば幸いです。元々無銭庵 仙人は趣味・特技として電気屋ですが エンジン分解修理もします。水飲み百姓の真似事・木こり・土建屋・大工・電工・給排水配管工・通信工もします。山小屋にはアーク溶接機も常時スタンバイしています。エンジン発電機も1.5KW・700Wと2台所有しています。最低年2回以上はエンジンを始動し保管しています。その他特殊工具.類・一般汎用工具類・電動工具類も山小屋で保管しています。山小屋の契約電力は単相200V 50A 10KVAであり6KVAのアーク溶接機も正常に働きます。ただ旋盤は所有していません。加工は手作業です。他のブログを見ていただければ推察できると思います。
あくまでも自己責任での作業内容を記載しました。
余談
上記画像は 6V,8W 電球のソケットと同じ太さの円筒です。円筒はLED取り付けマウントです。口金固定突起物は釘です。円筒形の物体は バベの木の枝を加工しています。そのためLEDは簡単に外せますが 電気配線は別配線としました。ウインカーランプ内は余分な隙間が少なく加工に苦労しました。
バベ(ウバメガシ)の木といえばこのスーパーカブにも使用しています。足をのせるステップゴムの代用品です。樫の木と似た非常に硬い性質を持っていますので 太い枝の中央を16φの木工ドリルで貫通し ステップシャフトに圧入固定してあります。一番最初の画像のステップを確認ください。ゴムの黒色ではなく茶色となっています。こぼれたエンジンオイルによりゴム質が悪くなり 知らない間に紛失してしまいました。
補助前照灯の設計例(失敗事例も含む)
プレスカブ・郵政カプなどでは正規の前照灯に加え前かごの前に補助前照灯が設置されています。前かごが正規の前照灯照明の邪魔になるために取り付けられています。これに似通った構造のLED前照灯もどきとして 昼間走行時点灯を目的として設計しました。
昼間走行時廃棄されている電力を活用した昼間走行用のランプです。廃棄されている電力はヘッドライトと同様の約15Wです。以前設計したランプはテスト中にLED破壊事故にあったため 今回はLEDを1個使用したもので設計しました。LEDの規格は 10W型 単独の素子です。 vf :3.3V if :3.0A の規格です。このLEDを安全率を見て 走行時の発電電圧を AC 7.1V 程度として実験を繰り返しました。
今回苦労したのはLEDに流れる電流の制御です。廃棄されている電力と同等となるようにLEDに流れる電流を調整しなければなりません。画像でも判明すると思いますが LEDには放熱用として大きなアルミ製ヒートシンクを使用しているのが判明すると思います。10W型LEDではフルパワーで動作すると結構発熱が発生します。如何に発熱を放熱するかがが設計のポイントとなります。この状態であれば放熱板は連続して触れ続けることができます。動作温度が60℃以下です。放熱板ではLEDの発熱と1Ω/15W 型セメント抵抗で発生する熱を放熱します。
左の画像は交流電圧を直流に変換するブリッジダイオードとLEDに流れる電流調整用の巻線抵抗です。1Ω以下の10W以上の抵抗を可変できる抵抗器は市販されていません。又あるとしても特殊で入手困難と思います。今回設計段階のためこのような形態となっていますが メーカーなどでは固定抵抗に置き換えられます。
放熱板はアルミダイキャストの角材を使用しました。この部品だけでも発熱は結構あります。
今回クルージングランプとして2種類設計しました。光源として拡散型と通常のヘッドランプと同様のビーム特性のあるランプです。ヘッド゛ランプと同様の光源がビーム状となるには 反射鏡が放物面でなければビーム状とはなりません。
今回150φのステンレスボールを代用しました。完全なビーム状とはなりませんが運用上差支えのない光の収束結果を得ました。しかし雨天走行時反射鏡内に水分が侵入し 3号機の設計に取り掛かりました。
前面には透明のプラスチック板で保護されており 多少の雨では内部に水は侵入しない構造です。シールとして粘着性アルミテープで封止しています。又整流器ユニットは レッグシールドに保護された場所に設置しますので直接水滴はユニットに付着しません。完全防水とすると放熱効果が悪くなります。
実験結果
LEDに1Ω/10W抵抗を直列に接続 その1Ωの両端の電圧 2.25Vから LEDに流れている電流は 2.25A と計算できます。給電される直流電圧は 5.41V から このLED と抵抗で消費されている電力は W = I × E より12.17W と計算できます。
LEDでの消費電力は 5.41V -2.25V = 3.16V であり消費電力は 7.11W と計算できます。定格の70%程度の動作です。
交流での電力を求めると この実験装置では電圧AC 7.1V 電流はクランプメーターで測定すると AC2.2A 測定しました。この電力は 15.62W です。整流器と電流調整用巻線抵抗で約3.5Wが消費されていることになります。
作成した整流器ユニットは警笛上部のパイプフレームに取り付けることとして設計しました。
後日下記3号機のヘッドランプもどきが実用品となり搭載しました。
使用した部品(電流制御は抵抗器制御)
10W型 LED ・電解コンデンサー6800μF/10WV ・ブリッジ整流ダイオード・1Ω/15W セメント抵抗・自作0.8Ω半固定巻線抵抗
3号機についてはLED発光素子の後部に大型放熱器で設計・工作しました。前かごの下部に制御ユニットと電源整流ユニットを搭載しました。ヘッドランプ部反射鏡は放物面で設計。反射鏡・鏡面はアルミテープです。ランプケースは空き缶からの流用です。
長距離ツーリング時には前かご内に雨合羽と補助燃料缶搭載します。
下記の写真では前かごに1リットルガソリン携行缶・雨合羽・パンク修理必需品小型空気ポンプを搭載しています。
今回作成したクルージングランプの3種類から実際に搭載してどちらかを決めたいと思います。現在反射鏡まで工作した3台目を作成して実動試験中です。昼間走行の時には他の車両から自走している単車を識別することから ビーム特性のランプのほうが認識できやすいと考えます。初期は抵抗制御の場合7WほどのLED光源ですが 電球の20W球に相当すると思います。通常の電球であるヘッドランプよりは白い光源で明るいと思います。電流制御を抵抗器からFET制御に変更後は LED電流 3A の10Wフルスペックでの動作が可能になっています。電圧変動が発生しても電流は 3A を超えないように制御できたためです。
プレスカブ・郵政カブと同様に前かごに取り付けられたヘッドランプのような構造となります。夜間であればロービーム走行として代用できるかもしれません。夜間走行でもよほどのことがない限りハイビーム走行は使用しません。通常走行時はほとんどロービームで走行していると思います。
当初電流制限抵抗でのハイパワーLEDを点灯させていましたが 電子回路での定電流回路を工作しました。AC-6V安定化回路で使用している同じFETを採用です。ソース抵抗に電流が流れるとその抵抗に発生する電圧でもってNPNトランジスターで制御しFETゲート電圧変化によりドレイン電流を制御する簡単な回路ですが実用となるのを確認しました。当初ソース抵抗に 0.22Ω/5W を使っています。後日抵抗器の温度が上昇すると抵抗値が上昇する特性があるため LED電流変化が発生するため画像では5W型ですが6W型0.15Ωと0.082Ω直列として0.232Ωとして変更しました。オームの法則から3Aの電流が流れると抵抗には 0.696V が発生します。この発生した電圧を基準に NPNトランジスターのコレクター・FETゲート電圧変化によりFET電流を可変制御する構造です。電流調整用として0.232Ωの抵抗器に50Ωの半固定抵抗器を使いVRのセンターから検出トランジスターのベース(B)に接続します。VRの調整で定電流値を調整することができます。FETは通常のパワートランジスターと異なり多くのドライブ電力は必要ありません。ゲート電圧制御でFETのドレイン・ソース間の抵抗値が可変されて定電流回路となるわけです。
又交流電圧安定化制御回路によりAC-7V以上の交流電圧は発生しません。ブリッジダイオードで整流した場合 取り出せる直流電圧はDC-5.5Vから6.0V程度でした。この電圧から高出力LEDに流れる3.0Aの電流を定電流回路で制御するわけです。
直列接続により LED・0.47Ω/10W・FET・0.232Ω/12Wが接続されます。FETの内部抵抗変化により変動する電圧でも直列回路には安定した3.0Aが流れるようにする定電流回路です。大げさかもしれませんが各部品からは結構な発熱があり 放熱板などを多用して高温度とならないように配慮しています。又雨水などの侵入に配慮して各所にシリコン樹脂防水処理を施してあります。抵抗器による定電流回路に比べ電圧変動においても動作は安定しておりLED電流調整も簡単になりました。電流値は2.8~3.0A程度に設定してあります。
使用部品
制御パワーFET 2SK2907 検出TR 2SC536 電流値調整50Ω多回転SVR FETバイアス抵抗(G-S間)100KΩ 2SC536コレクター抵抗 12KΩ 抵抗器 0.47Ω/10W , 0.232Ω/14W(0.15Ω+0.082Ω) 高出力高輝度発光ダイオード
AC 6V 整流回路 4A- 40V SBDブリッジダイオード 10000μF以上/10~25WV電解コンデンサー
ブリッジダイオードで整流後のフィルター用電解コンデンサーはこの回路では数1000μF程度では平滑作用不足となり能力が発揮できません。
お遊びの工作
上記ヘッドランプもどきのケースはお菓子が入っていた空き缶を加工しています。塗装は亜鉛ローバルです。反射板は厚紙製で水分侵入を考慮しパラフィンを含浸してあります。光源収束用の鏡面は効率が良くありませんがアルミテープを貼り付けました。夜間走行しましたが純正のヘッドランプよりは明るく実用になると思います。
一部単車用のLEDヘッドランプも市販されていますが構造を見るとLEDから発生する発熱を逃がすための放熱板の大きさが小さいように思います。反射鏡で光を収束するような構造のためLEDが三角柱に取り付けられており面発光のLEDで120°角度であれば丁度360°となり電球の代用とした設計ですが あまりにもLEDが取り付けられているマウント及び放熱板はきゃしゃな作りです。明るい光源とは思えません。又ハイビーム・ロービームの切り替えできる構造ではありません。
原動機付自転車は車検制度がないため 光軸狂いでの検査不良などがありません。自己責任での運用と思います。
このように製造時のヘッドランプ光軸特性維持のため あえてヘッドランプだけはLED化をしない理由です。するとすれば 普通球タングステン電球からハロゲン電球に変更がベストと思います。そのままではハロゲンランプの球切れは回避できません。
ランプ類のLED化をしないで純正部品を使い改修するのも一つの方法です。その場合6V仕様の部品は入手に手間取ると思います。しかし球切れ事故は発生すると思います。特に昼間走行時前照灯点灯義務のため故障確率は上がります。
プレスカブ・郵政カブに似せた ヘッドランプもどきの設計
実装しているLED光源 ヘッドランプもどきを設計にあたり机上での工作過程です。ヘッドランプケースとしてはお菓子が入っていた空き缶を改造しています。空き缶の寸法は直径3インチを使用しました。USJに遊びに行った時のお土産と記憶しています。今回使用している高輝度発光ダイオードは定電流回路を半導体を使って制御する方法としました。抵抗器による定電流回路では安定した明るさを得ることができません。そのため上記の定電流ユニットを設計したわけです。
ヘッドランプもどきの工作において 一番苦労したのは反射鏡です。光源を収束するには放物面鏡か 光学レンズによるプロジェクションレンズを使用するわけですが 特殊なレンズは簡単には入手できません。そこで放物面反射鏡を今回工作しました。放物線の公式は y=x2 の公式でした。ただ通常の電球のようにLED光源は広くありません。120度程しか発光された光源は拡散しないため放物面の焦点 f の位置に光源を設置する方法としました。現実には放物面鏡の設計となりますが 放物曲線でカーブしているため簡単に工作できません。公式に x値を1及び2を代入すると円錐が作図できます。計算すると y の値は1が1 2が4 となります。円錐の頂角は計算すると 114° となりますのでこれを多少厚みのある紙を使って工作した反射鏡です。鏡面はアルミテープを張り付けて反射鏡とします。張り付け後カーワックスで表面を磨き上げ反射効率を上げます。
これを空き缶に設置するわけです。前面のガラス部は透明のプラスチック板を加工しシリコン系接着剤で防水処理します。空き缶の上蓋の部分は真ん中に25φの円形をくりぬきこの場所に10W型LEDを取り付け放熱板と上蓋を接着すれば完成です。
LED規格 10W型 VF : 3.3V IF : 3A
LEDを取り付けている放熱板は PC用途の CPU Pen4 用の純正アルミ製放熱板です。
ヘッドランプ部が完成すれば缶の接合部を防水後亜鉛ローバルを塗布した物をフロントバスケット前部に設置すれば完成となります。配線は正規ヘッドランプ内蔵の補助灯と尾灯が点灯する位置に配線し エンジン上部に取り付けてあったバラスト動作の抵抗器は取り外して使用します。
又夜間走行ポジションでは今回改造していないヘッドランプが正常に動作します。正規の15W/15W の電球より今回作成した郵政カブもどきヘッドランプのほうが夜間でも明るい状態です。LED光源焦点照度も走行には問題はありません。
実験用テストサーキット回路を放熱板内に収納しました。AC:6Vからの整流用ブリッジダイオードはSBD型を使用し規格は 4A:60V です。フィルターコンデンサーは 6800μF/16WV を並列接続とし合成容量は 13600μF になっています。電流検出抵抗は 0.25Ω/10W セメント抵抗で発生した電圧で電流値を調整する構造としました。
調整は 0.25Ω に発生する電圧が 0.78V となるように半固定抵抗器を調整します。精密測定の結果抵抗値は 256mΩ を計測しました。カブに取り付けたまま電流値調整できるように電圧測定端子も取り付けています。
余談 12V仕様のスーパー・カブ改造の場合
今回電装回路の改造をしましたが所有しているスーパー・カブは6V仕様車でした。数多くは12V仕様車と思います。基本的な電球をLED化する場合同じように考察することができます。郵政ヘッドランプもどきを工作する場合1W型LED3直結・3並列の高輝度発光ダイオードが存在します。10W型LEDとしての規格は Vf :9.9V If : 0.9A のダイオードに置き換えることも可能です。方向指示器のLEDは1W型もしくは3W型を3直列接続とすればDC-12Vでの電流制御が可能です。10W型発光素子9個のLEDを定電流抵抗値で発光する光量を制御する方法もあります。 電装がDC-12Vであるため Vf :9.9V If : 0.9A のダイオードを多用するわけです。購入価格も1個200円前後で入手できると思います。ただメーター内部のLED類は電流制限抵抗値を大きくすれば6V仕様と同様の改造可能と思います。ウインカーユニットはそのままで動作します。
参考回路図
D1での発熱量 1.7V×3A = 5.1W
LEDでの発熱量 3.3V×3A = 9.9W
R1での発熱量 0.47Ω×3A×3A = 4.23W 1.41V
R2での発熱量 0.232Ω×3A×3A = 2.09W 0.696V
C1に発生する電圧は整流後の電圧 6Vとすると FETドレイン(D)・ソース(S)間の内部抵抗計算すると
6V - (3.3V+1.7V +0.696V)= 0.304V
0.304V が FETでのドレイン・ソース間の電圧であり 内部抵抗を計算すると 0.1Ω と机上計算できるわけです。FETでの発熱量は 0.912W
全体での発熱量は 22.23Wの発熱が発生しており放熱に注意しなければなりません。
通常走行時ではC1での電圧は6.5V程度ですのでFETでの発熱が増加します。R1を0.33ΩとすればFETでの消費電力が増加します。
このような回路で回路電流が 3A を保つためにFETではゲート電圧変化によりドレイン・ソース間抵抗値が可変され一定の電流値に制御します。この回路がFETによる定電流回路と呼ばれます。
又通常のトランジスターを使った定電流回路も設計できますが電力を制御するトランジスターにはFETとは異なり結構なドライブ電力が必要となります。
電装の電子化 完成
画像左 電子ウインカーユニット・画像中央 元6V-4A蓄電池搭載場所にDC/DCコンバーターユニットとエネループ充電池搭載・画像右側 元バッテリー充電用シリコンダイオードは使用せず。最終実働ユニットです。
画像中央部にある電流計はセンター零電流計でありの指針は右側に振れておれば充電を意味します。中央部の左右目盛位置で電流値は約200mAです。左・右端に指針がある場合は約1A強の電流を指示します。指針が右側では⊕で充電を示し ⊖は放電状態であり電池から電装回路に電流が流れている事をを示します。
当初設計す搭載したユニットは代用蓄電池カドニカ電池6V-3.5A/h 電子化したウインカーユニット 充電回路からの直流DC/DCコンバーターでの制御であり 出力電圧DC7Vに調整してありました。ダイオード2本での混合回路動作です。ほとんどの場合バッテリーを使用せず直流6V回路に電源供給ができます。バッテリーの充電・放電状況が分かるようにセンター0電流計をおまけとして設置です。エンジンさえ駆動すればニッカド充電池は充電状態を示していました。このカドニカ充電池の場合 充電電流は300mA程度に調整します。ただ混合ダイオードでの電圧降下は結構発生していました。
バッテリー充電回路は電装用AC6V供給回路とは異なり発電電圧が高い電圧であり 蓄電池充電電流が減少に伴いその余剰電力を安定したDC7Vに変換後直流電圧ラインに供給することにしました。骨董品単車に小型カーナビを搭載予定のためです。ゴリラの名称のカーナビの消費電力はDC5V 約600mA~1200mA程度の消費電力です。内蔵電池が充電完了時は消費電流は600mA程度ですが交流6Vラインから作成した直流5Vではアイドリング時には電圧が5V以下となる場合もあり カーナビがうまく動作しません。そのためDC 6Vバッテリーよりの供給とするためアイドリング時でも動作するように 当初DC/DCコンバーター DC7V-3.5A 能力のユニットを搭載です。又アイドリング時の不足電力をバッテリーから供給としました。通常走行時はDC/DCコンバーターから安定した直流電源供給することができなおかつバッテリーを充電します。後日写真掲載の改良型のユニットに変更。
おまけ
充電回路からの発生する電圧で新規に設計したDC/DCコンバーターだけでの動作試験をしました。俗にいうバッテリーレス仕様車です。アイドリング時でもストップランプ・方向指示器・警笛は問題なく動作することが確認できました。通常の走行時であれば発電される電力で電装回路はLED化したため消費電力の減少により より余る電力容量で動作します。又出力電圧はDC:7.0Vに調整しています。
この場合の問題点はメインスイッチをオンとした場合 ニュートラルランプは蓄電池で点灯するためバッテリーレスでは点灯しません。エンジンさえ始動すればニュートラルランプは正常に点灯します。
この状態であれば単三型エネループ充電池5本直列接続(6.0V 1900mA/H)でも正常に動作することが確認できました。小容量の充電池を搭載すればエンジンが始動しなくてもニュートラルランプは点灯することができます。ただ充電池とDC/DCコンバーターからの電圧を混合するのにダイオードを使って混合(OR回路)しなければなりません。ショットキーバリア(schoottky barrier)ダイオードは順方向電圧が低い値ですが漏えい電流が多いため品種選択する必要があります。又ショットキーバリアダイオードの順方向電圧約0.4~0.5Vほどの電圧ロスが発生します。シリコンダイオードの順方向電圧は0.7V程度です。ダイオードを挿入する理由は単車を使用しない時に蓄電池の放電防止のためです。エンジンさえ始動すれば電装系への必要な電力はDC/DCコンバーターから DC-7V の電圧が供給されます。以前採用したダイオードだけによるによる混合回路ではDC:6Vラインに供給される電圧はDC:6.5V程度です。現在搭載しているエネループ充電池への充電電流は通常走行時で約200mA以下としてあります。使用している充電池の普通充電での電流値としました。このように電池の種類により電流制限抵抗値を選択しなければなりません。おかげさまでバッテリーレス仕様とは異なりエンスト時でもこの搭載した充電池により電装は正常に動作できます。
四国88か所お遍路旅計画により今回小型のゴリラカーナビを搭載しました。ポータブルカーナビであり内蔵電池でも動作しますがエンジンがアイドリング状態であっても正常に動作します。バッテリー充電回路よりの余剰電力で DC-DCコンバーターからはエンジンさえ始動すれば DC7V を直流回路に流すようにしました。ただアイドリング時ではエンジンからの発電電圧が多少低いため車載用 DC-6V蓄電池で不足分を補うとしました。実働試験ではアイドリング時でもカーナビ動作時ほとんどの電力はDC/DCコンバーターからの供給となっています。一安心です。カーナビはエンジン停止時でも車載蓄電池エネループで正常に動作します。
カーナビ本体はDC-5Vで動作し カーナビ内蔵リチウム電池充電時は1.2A程度消費しますが 内蔵電池が満充電となれば消費電流は0.6A程度になり 通常走行時であれは充電回路からのDC-7Vの電圧で動作しますので単車用の蓄電池からの電流は消費しません。又搭載エネループ電池を充電します。
写真中央右上のメーターは発電電圧監視用として工作した交流電圧計です。現在通常走行時でも交流電圧はAC-7V を超えることはありません。交流電圧制御回路が正常に働いているかを確認するメーターです。赤色マークに針が振れればAC7V以上となるように設定してあり 写真の画像での指針はアイドリング状態です。
新たに直流 6V バッテリーユニットを再設計し工作した現用品です。蓄電池は単三型エネループ充電池を8本購入です。この電池は 1.2V 1900mA/h の電池容量であり電装をLED化したため消費電流が少なくなりました。ただこのように電池を直列接続する場合は同じ製造ロット品を直列にしなければなりません。又メーカーから機器搭載用充電池パックでは電池間の接続はスポット溶接で接続しています。電池間の半田付けは厳禁です。その意味もあり汎用単三型6本用の電池ケースを使用しました。DC6V の電池とするには5本直列で 6V となりますので空きスペースには 3A 安全ヒューズを内蔵しました。
当初バッテリーと直流電源装置の電圧混合はダイオード2本のミックス回路で設計しましたがダイオードの順方向電圧によりシリコンダイオードでは 0.7V 以上の電圧降下が発生します。電池電圧が 6V の場合シリコンダイオードであれば取り出せる電圧は 5.3V となってしまいます。これを解消するために DC/DCコンバーターから供給する回路はダイオードからP型MOS FET に回路変更しました。FETを電子スイッチとしての変更です。変更により3A負荷時でも電子スイッチでの電圧降下は 0.3V 程度まで少なくできました。それに加えて DC/DC コンバーターの出力電圧は DC7.0V に調整してあり 1A 程度の消費であれば 0.1~0.2V 程度の電圧降下に収まりました。
しかし設計失敗です。単車を使用しない時に蓄電池が消耗状態となります。後日FET制御からリレーを使って機械的制御を取り入れ実験しましたが不採用。ただ蓄電池からの混合はSBDダイオードで混合しますので 0.4V 程度電圧は低くなります。電池電圧が6Vの場合出力電圧は5.6Vとなります。しかしエンジンが始動すれば電装への供給電圧DC/DCコンバーターからの電圧では7V供給され充電池は消耗しません。改良型の混合用電子スイッチについては後程説明します。
おまけとして充電状態を監視するためのセンター零電流計で電池がどのように働いているかを目視することが可能となっています。指針が+側であれば充電状態で目盛の場所で 200mA弱となるように可変抵抗器で調整。電流測定用として0.1Ω/5W の抵抗を電池回路に直列接続です。オームの法則によりこの抵抗両端に0.1Vが発生すれば電流値は1Aです。安価な千円ほどのデジタルテスターでも測定は可能です。
このエネループ充電池は普通充電とし 200mAを超えないように充電電流制御します。この使用した充電池の普通充電電流は190mA以下です。
通常使用するエネループ用の純正充電器は高速充電仕様です。1~2時間でチャージアップします。電子回路により満充電検出回路が内蔵されており自動的に充電は終了します。充電完了時には電池本体の温度が上昇しているのが判明します。
今回小型ナビを搭載したため直流電源を強化しなければなりません。通常の鉛バッテリー 6V-4A の充電回路を改造しています。エンジン始動後は発電機からの電源を半波整流後安定した DC6V をバッテリー動作回路に流さなければなりません。又エンジンが停止しているときには充電池からの供給となるように各所に小細工をしてあります。
このようにエンジンが始動していない場合はエネループ充電池からの電源で電装は動作しますがエンジンさえ始動すれば充電回路から作った DC/DCコンバーターによる DC7V が電装回路に供給され蓄電池からのエネルギーを消費することは少なくなりました。ブレーキランプ・方向指示器が動作している場合などアイドリング状態では発電容量減少に伴い不足分は蓄電池からの供給となります。測定しましたが通常エンジンさえ始動しておればエネループ充電池からの放電は発生しません。
このような回路構成により電装で消費する直流 6V ラインは DC/DCコンバターからの電源で補えることになります。
この回路導入によりアイドリング時でも小型カーナビは正常に動作できるようになりました。
今回採用したDC/DC コンバーターの利点は発電したバッテリー充電回路からのエネルギーを効率よく常時 DC7V に制御します。通常走行時であれば 10V 以上の電圧が発生します。これを一次的に大容量の電解コンデンサーに電荷は蓄えられており必要分だけを直流6Vラインに流すことができるからです。今回なぜ 7 V に設定したかは 6V の蓄電池の満充電時電圧は 7V 前後になるために決定しました。エンジンが始動さえしておれば電装で消費する電力は停車中などアイドリング時などを除きこの DC/DCコンバーターからの電源で補えるからです。今回搭載したエネループ充電池は補助的な働きでありエンジン停止時に蓄電池からの電力が消費することになります。又 DC/DCコンバーターからの電圧は充電池には逆流しない構造としてあります。
アイドリング時でも DC/DCコンバーターの入力側は実測 DC10.4V が発生しています。バッテリーラインには 安定したDC7V が出力されていました。ポータブルナビ動作時でもバッテリーからの電流は流れずDC/DCコンバーターからの電力で動作します。
参考
使用したIC半導体 PQ1CG203 MAX3.5A Chopper Regulator f:70KHz トロイダルコイルは手巻き品 同等用途として入手可能なIC半導体 SI-8008HFE(MAX 5.5A f:150KHz) SI-8010Y(MAX 8.0A) 各IC 共 出力電圧が可変できる構造IC類
このスーパーカブの電装は直流6Vです。特に電力を扱う場所の整流用ダイオードは通常のシリコンダイオードでは効率が悪くなります。ここで登場するダイオードに ショットキーバリアダイオード(SBD)が存在します。ダイオードでの損失となる降下電圧が低いが高耐圧のダイオードが存在しません。又漏れ電流が大きいのですが 実用となった回路では出力される電圧に約1V弱の違いがありました。このようなDC6V程度の回路ではこのようなダイオード(SBD)を使う必要もあると思います。SBDの特徴としてダイオードのVfが通常のシリコンダイオードに比べて電圧が低くただ扱える電圧は高くありません。Max 50V程度です。
余談と解釈ください
DC/DCコンバーターからのDC-7V電源と蓄電池からのDC-6V電力混合回路で悩みました。なぜかと言うと当初ダイオードによる逆電流が発生しない混合回路でしたが ただこのダイオードで電力損失が発生します。ダイオードの順方向電圧による損失です。シリコンダイオードは0.7V以上の電位差が発生しないと電流は流れない性質です。必然的にダイオードで0.7V以上の電圧ロスが発生します。単車のバッテリー電圧は6Vであり10%の電圧降下が発生し効率が悪いことになります。そこでショットキーバリアダイオード(SBD)では0.4V程度のロスで済むのですがダイオードの特性により逆電流が発生し少ない電流ですが蓄電池からの電流が反対に今回であればDC/DCコンバーター回路に流れ蓄電池の消耗となってしまいます。これであれば単車が動かない時に蓄電池が放電することになり長期間経過した場合バッテリー容量が減少する結果となります。
ここでDC/DCコンバーターから流れる電力については電子回路で混合と設計しましたがうまく設計できません。電子ウインカー回路で使用したPチャンネルパワーMOS-FET にはドレイン・ソース間にFET保護ダイオードが内蔵されておりこのダイオードにより蓄電池はDC/DCコンバーター回路で放電してしまいます。設計失敗。
通常のPNPパワートランジスターを使った電子スイッチではドライブ電力が必要です。スイッチングトランジスターに常時80mA程度ベース電流を流さなければスイッチとしての機能は働きません。消費電力がFETに比べて多くなりますが 実用となります。ここで当初このスイッチング制御にDC/DCコンバーターで発生する電圧で制御で設計しましたが電解コンデンサーによる放電時間差でスイッチング回路はうまく動作しません。蓄電池からの電源で発電しない状態でもDC/DCコンバーター回路で畜電池は消耗してしまいます。回避策として別回路で発電検出回路を新設して問題は回避しました。
又この制御用PNPトランジスター選別に悩みました。アナログ信号増幅用トランジスターではトランジスターがON状態でコレクター・エミッター間に抵抗値が存在し導通状態であるが大きな電流が流れた場合電圧降下が発生します。このON抵抗値の低いトランジスターを選別・実験するのに実験装置を組み立てました。選別の結果コレクター電流値は5A以上規格品を使用しON抵抗の低いトランジスターは HIGH-Speed Switching Applications に分類されるトランジスターを選択しています。又パワーMOS FETのように保護ダイオードは内蔵されていません。1Aの電流が流れた場合このトランジスターで電圧降下は 0.1~0.2V以内となるようにです。最良のトランジスターは手持ち品の中では 2SA1012 が1.5A流れた場合でも0.1V程度の損失です。他のトランジスターでは 2SA1442,2SA1290 などが使用可能と思います。電力混合(OR回路)シリコン・ダイオード回路では0.7V以上 SBDでは0.4V以上の電圧降下が発生します。今回採用した回路では蓄電池からの供給電圧は0.4Vほどの損失です。電池電圧が6Vの時にはDC出力は5.6Vとなってしまいます。エンジンが始動すればDC/DCコンバーター回路よりアイドリング時でも7V弱の電圧が供給されます。これらの回路動作によりエンジンが動いていない場合でもニュートラルランプの点灯及び電装品は蓄電池で正常に動作します。又保管(駐輪)状態でも蓄電池は消耗しません。ほとんどの場合エネループ充電池は満充電状態で保管となりますので電池電圧はDC:7V近くとなります。自己放電の少ない優秀な蓄電池です。
諸問題を解決したDC-6Vバッテリーユニットの回路図です。完成すれば簡単な回路と思われますが要所に工夫がしてあります。極力混合回路での電圧降下を少なくしました。SBD(ショットキーバリアダイオード)は逆電流が発生しますが多くとも数mA程度と思われ出力側からの電圧が逆流しても蓄電池充電には影響はありません。単車駐輪時には蓄電池からの放電は発生しないようになっており蓄電池は放電しません。平滑用電解コンデンサーは漏れ電流が発生する部品です。電流が一方通行の作用であるシリコンダイオードを電子スイッチとして働きます。蓄電池からの電圧が逆流・放電しないようにする部品がシリコンダイオードです。
シリコンダイオードの特徴として逆電流が発生しないが SBDに比べて順方向電圧(約0.7V)は大きくなります。SBDは順方向電圧(約0.4V)が小さい値ですがダイオードでの逆方向・漏れ電流が発生します。ダイオードの特徴を理解したうえで設計しなければなりません。
又DC/DCコンバーター回路には常時蓄電池のDC-6Vが加わりますがスイッチング・トランジスターはオープン状態であり蓄電池は放電しません。失敗事例のMOS-FETはドレイン・ソース間に保護ダイオードが内蔵されているため駐車時でも内蔵しているダイオードにより蓄電池が放電するため採用できません。
おかげさまでエンジンさえ始動していればほとんどの場合DC/DCコンバーターからの電源で単車のDC-6Vラインは動作することが可能となりエネループ充電池は補助的な働きです。
上図は今回ヤフオクで発見した降圧型DC-DCコンバーターです。今までLEDランプ駆動用・DC-7V用などに応用できる DC-DCコンバーターは市販品でよく見かけたのですが この基板完成品は電圧制御 CV 電流制御 CC が設定できる基板です。現在スーパーカブに搭載しているDC-DCコンバーター基板は市販品ではなく自己で工作した物です。秋葉で有名な通販で部品などを購入すると結構な費用が発生しました。それよりも安価かもしれません。今回入手した基板出力は2V~30Vであれば5Aの電流を取り出すことができます。制御基板を新規設計工作するよりは安価な入手方法と思います。ただ3A程度での実験していますがユニットからは結構な発熱があり 放熱に多少工夫しなければなりません。振動の多い場所使用では各部品を固定する必要があります。ICの放熱板とトロイダルコイルはエポキシ樹脂で接着・固定しました。
この基板で Vf3.3V , If3.0A 10W型高輝度ハイパワーLEDのドライブ回路が簡単に設計できます。ただ難点は入力電圧が8V以上とICスペックでしたので多少使いにくい点もあります。スイッチング制御ICは XL4015E1 の型番です。現在机上で実験中です。 2018/03/07追加記載
上記DC/DCコンーター以外にも数多くのコンバーターが市販されています。LED電子部品で検索すれば完成品が入手できます。同等回路が簡単に工作できると思います。
失敗も含め工作に結構な手間暇がかかってしまいましたが 骨董品 ホンダ スーパーカブ C70 型が一応実用レベルで一般公道運用が可能となりました。
四国88か所 お寺番号33番禅師峰寺と34番雪蹊寺間にある無料の渡船に乗船
2台とも骨董品に属するホンダスーパーカブC-70による四国88か所遍路旅
上部画像右側は並走した同形式製造年代は10年ほど新しい悪友Bが所有している12V仕様スーパーカブC70型です。県営渡船乗船待ちです。自転車も同様に乗船待ちです。お遍路旅に必要な金剛杖はコンテナボックスに取り付けたHI-VE管加工パイプホルダーに収納です。
コンテナボックス内には線香・蝋燭・着替えなどを収納しました。単車旅で一番困るトラブルはタイヤのパンクです。ガソリンスタンドではほとんどパンク修理はしてくれません。チューブ付きのタイヤのためパンク時は現場で修理できる工具も収納してあります。最悪を考えタイヤチューブも持参です。今回並走した悪友Bもパンク故障には遭遇しておりません。
上記の画像は海上5分ほどの渡船です。昔は乗用車が3台ほど積載できるフェリーボートですが 現在は125cc以下原動機付自転車と自転車・人間のみが乗船できる渡船です。運行間隔は1時間に一便程度です。南側には大きな橋がかけられましたが サンフラワーの船が港湾に入港するため県道である橋の高さが結構あります。いまだに住民・歩き遍路用途として無料の県営渡船が運行されています。車遍路旅では車両は乗船できません。
昨年手始めとして3日間で徳島県のお寺を1番から23番まで参拝しました。今回徳島県板野郡からの出発です。高知県24番最御崎寺から88番大窪寺を経てお遍路の出発点徳島県1番霊山寺まで 約1200Km走行10日間のお遍路旅をしました。そのうち雨天があり観音寺市内では旅館に連泊し一日休日としました。原付は高速道路を通行できないため軽トラにスーパーカブを2台積載し大鳴門橋経由で徳島県板野郡に軽トラを友人宅に預けてでの旅立ちです。今回の遍路旅では大きなトラブルもなくスーパーカブ遍路旅ができました。
遍路旅は山間部も数多くありローギアで登坂も多々あります。60番横峰寺の有料林道走行が数Kmにおよびローギア走行です。今回の遍路旅では燃費は40Km/リットル以上です。並走した相棒 悪友Bのカブは燃費50Km/リットル以上であり 小排気量のエンジンではドライバーの体重・荷物積載重量差により平均燃費は異なります。1リットルのガソリン携行缶も積載していましたのでガス欠でも30Km以上走行可能であり安心走行できます。大・中型単車と異なりガソリンスタンドで満タン給油でも3リットルほどしか給油できません。GB250の燃料タンクは17リットルであり長距離走行は可能でしたが カブの燃料タンクでは走行距離120~150Km前後を上限として給油が必要です。3日目は一番長距離走行となり 34番雪蹊寺から39番延光寺手前の宿毛市まで約246Km走行です。やはり須崎市と土佐清水市で2回給油が必要でした。
今回徳島県板野郡を満タンで出発しガソリン給油は1日目高知県東洋町、2日目安芸市、3日目須崎市・土佐清水市、4日目愛媛県愛南町、5日目内子町、6日目松山市、7日目西条市、8日目雨天のため休日、9日目香川県三豊市、10日目高松市、88番大窪寺を経て出発点徳島県鳴門市1番霊山寺にお礼参りをして結願。軽トラにカブを2台積載し帰宅後満タンとしました。総給油量は30リットル余り/実走行1241Kmでした。宿泊は遍路宿などを利用しましたが一日当たり1万円前後の出費で収まりました。今回の旅ではロープウエー・ケーブルカーなどには利用せずに細い山道・一般道走行による遍路旅です。有料・無料の自動車専用道も整備されていますがスーパーカブなどの原動機付自転車は利用できません。同様に84番屋島寺の有料道路は走行できません。乗合バスもありましたが山のふもとからの参道を1時間ほどの徒歩でした。平成30年5月26日からは有料道路は無料となり原付でも登山は可能です。
なお旅の途中外国人のほうが数多く 歩き遍路旅に挑戦しています。
和歌山県高野山 金剛峯寺と奥の院への満願遍路旅は悪友Bが大都会大阪府内を通過してのスーパーカブによる遍路旅は不安とのことにより 単独での1か月後家族とともに自家用車にて高野山までドライブがてら走行し納経・満願しました。一泊二日の小旅行です。家族の希望により高野山内宿坊宿泊ではなく奈良県にあるレジャーランドでの宿泊旅でした。
結構あわただしいカブによる遍路旅でしたが 次回は一人のんびりした走行及び観光を兼ねた遍路旅に挑戦したいと思います。今回の旅での観光といえば 紫電改の実機見学、宇和島城ぐらいです。ただ旅に最低必要な費用と体力が心配です。30年ほど前には悪友BとGB-250, VT-250 2台で四国の長距離ツーリーグもしましたが スーパーカブとではやはり走り方が異なっていました。CB-450K1 45PS,GB-250 30PSと比較すると スーパーカブ C-70 数PS でありパワー不足を痛感しました。しかし 40Km/h 程度でのんびり田舎道走行には魅力があります。最高速度 60Km/h の一般国道走行はパワー不足気味です。
現在販売されている新型スーパーカブは125cc,110ccも存在し 購入価格20万~30万円では小遣い銭での購入資金を調達することができません。
今しばらくは新車の単車購入予定はありません。今回改修した 骨董品と思われる スーパーカブ C-70 を継続使用する予定です。
by musenan sennin
GB250は初期型で初年度登録は昭和59年です。購入後1年以内に2回DOHCカム部の不良でホンダSFで修理しています。高速道路を長時間運転するとカムシャフトベアリング音が高くなりヘッド・カム部分をごっそり同じ個所を2回交換しています。原因は高速走行時 DOHC・4バルブ カムケース部が通常走行より高温となり ベアリング軸部のスラスト不足による金属の膨張でベアリングに無理な力が発生したとのSFからの説明でした。ベアリングは汎用部品であるがギア部と軸部は圧入のため簡単に交換できないため 一週間前後SFに単車を預けなければなりませんでした。その後は同様の問題は発生しません。初代機はいろいろ問題が発生します。ただ四半のようにキックスターターがないためと 始動性が悪いためバッテリー(12V-9A/h)の消耗が激しい単車でした。単気筒エンジンは高圧縮タイプであり 振動が大きく各部ねじがよくゆるみます。ナンバープレートも振動で亀裂が入っています。単気筒エンジンであるがキャブレター・マフラーは2組みあります。この単車も手放さずに現在山小屋で保管してありますが 運行に際して保険など諸費用が結構必要なため いまだに手を付けていません。レストアの機会がありません。陸運事務所に廃車届を最近提出しました。
同じエンジン形式・同じ車体で長期間国内及び海外で スーパーカブ シリーズ゛は大量に製造されました。ダックスホンダ・シャリー・モンキーなども同様の原動機が使われています。現在販売されている機種は海外製造品 リトルカブ系と 思います。この ホンダ スーパーカブ C70型 は通常遊び場所である 隠れ山小屋に保管し 時々山を下り 町への買い出しに多用しています。長期間悪環境保管状態であったため不良個所も多々ありました。やはりキャブレターの目詰まり・バッテリー不良は他の諸先輩方修復と同様ですので割愛します。この機種は東南アジアなどで爆発的に販売された経緯により 補修部品入手先としてインターネットで安価な海外製補修部品を多種類入手できます。有りがたいことです。本体は Maid in JAPAN 製です。その後の機種・海外製造品ではありません。
前置きはこのあたりまでといたします。時々横道にそれますがご辛抱願います。
実家で長期間保管状態のよくない状態からの入手です。あちこちに錆が多数発生しており ぼろぼろの状態からの修復内容です。手を付けた時には走行距離は2000Km程であり その後しばらくは自宅の共同駐輪場保管が多く 乱雑に扱われレッグシールドなどもひび割れが発生しました。その後山小屋に移動で今日に至ります。見た目にもよくありません。現在走行距離5000Km 程度です。ナンバープレートも購入時のままですので 現在走行している原動機付自転車と異なリ大きさは小振りです。白色アルミ板に黒文字で市町村名といろはのろとプレス文字があります。他の市町村発行のナンバープレートではほとんどの場合第一種原動機付自転車用の色であり 第二種原動機付自転車であれば黄色とピンク色と思います。そのため第一種原動機付自転車と間違えられます。しかしおまわりさんには 後部泥除けに白色三角の標識があるためスピード違反で停止を求められたことはありません。
今回の電装品の電球などを近代的なLEDに変更しています。外見上はオリジナルとなるように考慮しています。外観はほとんどいじっていません。容姿は35年前と同様となる改修作業です。そのため小細工が要所にあります。また電子技術も伴います。
この機種は電装が6V仕様であり現在では補修部品の入手に苦労する車種です。今回もう少し見栄えを良くしようと思い立ったのが 悪友Bが12V仕様のホンダ スーパーカブC70 を最近中古で入手したためです。悪友B近年は 軽4ワゴンタイプ(アクティ―・N.BOX)車両でのツーリングが趣味であり 一般道走行を主としての長距離ツーリングです。やはり昔からの2輪ツーリングの感覚が忘れられず メグロの血を引く カワサキ W800 も視野に入れながら 第2種原動機付自転車も物色していました。突然某ルートで年式は古いが走行距離の少ないC70を入手しました。購入後多少の整備後 慣らし運転との理由で突然山小屋に訪問となりました。小生所有・親父の遺品C70とそっくりで10年ほどの製造時期が異なります。悪友Bの影響であまりにもみすぼらしい外観および 平地走行性能向上を狙い単車の修復を決意しました。静かに走行できるスピードは40Km/h 前後での走行です。最高スピードが法改正に伴い一般道ではちょっと扱いにくく 平地走行でのギア比を今回見直しました。登坂力は悪くなりますが平地走行特性は良い方向にです。
ホンダ スーパーカブ C70 悪友Bとの共通修復箇所及び仕様
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| エンジン側スプロケット 14t を 15t に変更 |
レッグシールドの破損・割れ 後部荷台にプラスチック収穫コンテナ箱搭載 ハンドル上部に風防取り付け エンジン側スプロケット 14 t を 15tに 変更 その他錆部分の修復・塗装です。
元々山小屋から町に買い出し用として使用しているスーパーカブです。
小生と同じ形状の 野菜・果物など 収穫保管用コンテナボックスを真似て悪友Bも搭載しました。町に買い出したときには滑落防止ロープ掛の必要がありません。草刈り用エンジンの必需品 20リットル・ガソリン携行缶もすっぽり入るコンテナボックスです。
元々バックミラーが右側しかなかったため ミラー部裏面がメッキ仕上げとして左・右バックミラーに変更。
4点の新規購入部品であり ほとんど海外製造品と思います。発注後2日ほどで到着しました。合計一万円弱の出費です。
二人とも外観上 単車は田舎・百姓仕様スーパーカブそのものです。風防は余計ですが。
前かご゛は撤去しました。あまりにも網の部分が錆が発生しており 修復困難と判断しました。現在でも取り付け可能な前かごは販売されていますが 物を搭載した場合前照灯の邪魔にもなるため撤去となりました。
その後やはりフロントバスケットが必要と思われ錆を除去した後亜鉛ローバルを塗装しました。
ツーリングで長距離走行時のみ雨合羽と1リットル予備ガソリン携行缶搭載用としてです。その場合はパンク修理工具類も後部荷台などに搭載します。本当に小回りの利く実用車です。
余談 田舎・百姓の今昔
昔の百姓であれば運搬道具としては人力・牛力の大八車・リヤカーに竹製の四角い籠でしたが 現代では軽トラに多段積可能で丈夫なプラスチックコンテナです。百姓の必需品であるコンテナを二人とも活用しました。二人乗り運行は無視です。時代も変わり 都会で見かけるのは プレスカブ・ポリスカブ(別名白カブ)と郵政カブ(赤カブ)ですが 田舎・百姓カブ仕様は見かけません。
百姓はコンテナに鎌・はさみ・ヘルメットを積載して田んぼまでの足となります。本当はヘルメットより麦わら帽子が似合うのですが。時には荷台にクワ・草刈り機も積載します。コンテナ内には水筒・予備ガソリン・工具・替刃・おやつが積載されています。田舎では都会とは異なり周辺にはコンビニは見当たりません。百姓の足としてちょっと離れたスーパーまではほとんど軽トラで買い出しです。百姓の住宅環境は駐車場に困りません。車庫証明も不要です。免許のない年寄り・子供を除き 各自一台以上の四輪車を所有しており ほとんどは軽四の黄色ナンバープレートが主流です。昔はカブにリヤカーをけん引した風景もありましたが 現代では見かけません。軽トラ・ロビンエンジン搭載トップカーに移行したようです。地域により 小型特殊・改造品農民車などもあるようです。多くの百姓は軽トラは四輪駆動仕様です。田んぼ内部まで侵入するためです。それと近年軽トラは使い勝手の良い昔のような各社ショートホイルベース車両に戻りました。ロングホイルベース車両は田んぼ道では使い勝手が悪いからです。近年ディラーも百姓の希望する車両に気が付いたようです。田舎では20年以上前に製造された軽トラが数多く現役で動いています。現在山小屋で活用している軽トラは初年度登録平成3年です。いまだに車検を受けての運行です。
この頃田舎の駐在所は金ぴかの桜の代紋付赤色灯の付いた 8ナンバー小型四輪自動車パンダ車両です。以前のような小回りの利く 警棒が格納できるパイプのついた 125cc の単車は見かけません。村の警らも四輪小型パトカーです。
電装 6V 仕様の近代化
このカブを隠れ山小屋で使用する回数は多くありません。山奥では3ナンバーの乗用車では対向車両に気を使います。入山すれば軽トラとスーパーカブを多用します。道楽作業の山小屋での使用ですので使用する間隔が1か月単位となっています。5年程前にはパッチモンの 6V-4A 鉛シールバッテリーを搭載していましたが1年ほどで不良となってしまいました。純正バッテリーは結構高額であり購入をためらいました。
まず最初に問題が発覚したのは ヘッドランプロービーム球の不点灯です。規格は 6V-15W/15Wのダブル球です。骨董品単車のためホームセンターなどではこの電球はほとんど販売されていません。いつも予備球としてホンダ2輪専売店で予備品として購入しカブの工具ボックスに保管していました。同時にメーター用 6V-1.7W・6V-10W/3W の電球と共に保管です。
近年自動車・単車では電装が12V仕様で徐々に電球からLEDにに変化しています。しかし単車用6V仕様の代替LEDランプはほとんど販売されていません。
これらの経緯により 6V電球 の LEDランプ化 を図りました。改造するには様々な問題が発生します。
今回の改造に際し車両保安基準に適合した改修作業とします。
(施行規則第62条の3第1項の規定により 形式の認定を受けた原動機付自転車に供えられている尾灯と同一構造を有し、かつ、同一位置に備えられた尾灯であって、その機能を損なう損傷のないものは、前項目各号の基準に適合するものとする。)
現在の保安基準では前照灯及び尾灯は原動機始動後は消灯できない構造です。しかしこの第二種原動機付自転車においては製造当時の法律で製造・販売されており現行法とは各項目で異なる場合もあります。
現行法では尾灯の定義として夜間車両後方150mから点灯を確認できる構造・照度となっています。標板(ナンバープレート)照明については昼・夜間とも20mから確認できることとなっています。
現行法では制動灯・尾灯兼用の場合は尾灯点灯時の明るさを基準に5倍以上と規定されています。又夜間100m後方より点灯が確認できることとなっています。
まず取り掛かったのは尾灯(テールランプ)・制動灯(ストップランプ)のLED化です。
球切れの多い前照灯ダブル電球 6V-15/15W 電球 は光軸があるため手を付けていません。球切れ対策については後に記載します。同時期に発生は常時点灯している尾灯(ライセンスプレート照明兼用)の球切れです。これまた簡単に入手できない 6V-10/3W 電球 です。応急処理として原動機付自転車用12V球でも点灯しますが多少明るさは正規電球に比べて暗いですが整備不良で検挙はされないと思います。
下の画像は電球の口金に搭載したLEDランプ類です。その後改良品に変更しました。
使用した部品 5φ砲弾型高輝度発光ダイオード 赤色LED 60mA 2.0V 15° 白色LED 50mA 3.3V 60°
ストップランプ 赤色高輝度発光ダイオード 2個直列3組 6個
尾灯 白色高輝度発光ダイオード 3組 下向き一本はライセンスプレート照明用
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| 初期に作成した LEDランプ類 不採用 |
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| 改良した尾灯・ストップランプ 3W型LED 1W型LED 採用 |
改良型の尾灯・ストップランプです。両端は3W型LED2個と中央2個1W型LEDを搭載しました。アルミダィキャストを放熱板として初期の砲弾型LEDよりも高出力です。各LEDは定格の半分以下の動作で安心できます。両端は直流6Vで動作し 中央は交流6Vで動作します。整流器と電解コンデンサーはラグ端子に配線してあります。
各2種類のLEDは直列接続としてあり LEDに流れる電流はLED間に接続してある10Ωと1Ωの両端に発生する電圧を電流に変換し測定しています。2個直列接続ですのでLEDの最大定格では動作することができません。しかし発光光量には問題ないためこのような使い方です。最大定格動作では約 DC 6.6Vです。
ここで不思議と思われませんか。AC 6Vを整流した場合 正弦波の最大値は実効値の1.4倍です。通常正弦波AC6Vとの表示は 実効値を表します。AC 6V×1.4=8.4V となりますが 整流器での損失は シリコンダイオードでの電圧降下分シリコンダイオードの順方向電圧 0.7V×2=1.4V を引き算すると約7Vの電圧が無負荷の場合直流電圧が発生します。負荷をかければ電圧降下が発生しますが 2個直列接続されたLEDを問題なく発光することができます。このままでは最大定格での発光はできません。実際のスーパーカブでは通常の走行状態ではAC 7V以上の電圧が発生しますので実動します。設計においてはこの通常走行時に発生している交流電圧も考慮しなければなりません。
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| 尾灯を拡散光源に変更 |
使用した部品 1000μF/25WV×3個・ショットキーバリアダイオード(SBD)×2個 8mm砲弾型LED×4個・定電流抵抗 100Ω・光源拡散板
両サイドのLEDは 3W 型で2個直列接続とし直流6V(DC7V)からストップランプとして動作します。定電流抵抗は1Ωです。電流値は最大約500mA(DC7V時)で動作します。
改造に際してこのスーパーカブ C70型 電装構造を理解する必要があります。
通常の自動車、最近の原動機付自転車ではほとんど電装品は12V仕様です。そのため結構大容量の鉛蓄電池(バッテリー)が搭載されており 搭載されたバッテリーで各電装品は動作する構造です。点火方法もポイントとは異なりバルスジェネレーター、トランジスター点火・CDI方式が主流となっています。
ところが今回修復しているこの骨董品スーパーカブはバッテリーが容量不足でもエンジンを始動することができます。バッテリーが無くても始動は可能です。この機種には電動スターター(セルモーター)は搭載されておらずキックスターター方式です。足ふみでエンジンは始動します。
今回の改修作業では電装回路図の理解ができない場合 先に進むことができません。
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| HONDA スーパーカブ C70型 手書きによる電装回路図 |
エンジン構造はフライホイルに取り付けられたマグネット(永久磁石)の回転により電気を発電する構造です。2サイクル草刈り機のエンジン構造と似通っています。キックスターターにより発電した電気でもってポイント・コンタクター接点開閉によりスパークプラグに高電圧を供給しスパークプラグでの電気火花によりエンジンは始動します。(現物はポイントはありません。AC-CDI方式)
その後連続回転により電装供給交流電圧が発生します。この交流電圧が供給される個所は ヘッドランプ(前照灯)・テールランプ(尾灯)・ポジションランプ(補助灯)・メーターランプ(計器照明灯) はこのAC:6V(青色) 交流電圧で動作します。又別巻線からバッテリー充電用交流電圧も供給します。
バッテリーからの直流 DC:6V(赤色) の供給先は
ニュートラルランプ・ターンシグナルランプ(方向指示器)・ブレーキランプ(停止表示灯)・ホーン(:警笛・警告音響装置)はバッテリーからの直流(DC)6V の電圧で動作します。赤色破線はエンジン動作時に通電されるラインです。
この回路図から電装の配線をいじらず極力原型をとどめたLED照明に変更します。
一般道走行においてはこの直流6V電源(バッテリー)不良の場合 おまわりさんから整備不良で検挙されます。
整備不良(制動装置等) 2点 6千円
整備不良(尾灯等) 1点 5千円
又エンジン始動によりバッテリー充電用交流電圧は シリコンダイオードによる半波整流によりバッテリーを充電します。しかしこの充電回路は他の自動車と異なり充電電流を制御するレギュレーター回路は取り付けられておりません。比較的充電電流は小さな値です。バッテリーの過充電となりにくい回路です。
上記説明で理解できましたか。このスーパーカブは電装が交流電圧給電と直流電圧給電が錯綜しているのが理解できると思います。テールランプでは尾灯は交流AC:6Vで点灯しており ストップランプは直流DC:6V で動作しています。発光ダイオードは極性があり直流で動作しますので交流電圧は直流電圧に変換する必要があります。
ここで代用する高輝度発光ダイオード(LED)の特徴を理解しなければなりません。今回扱う高輝度発光ダイオードは発光状態を直接目視した場合目を傷めますので注意ください。
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| 白色 高出力型 高輝度発光ダイオード 各種 |
左図は高出力 高輝度白色発光ダイオードの発光素子の画像です。比較的高出力タイプであり取扱いについては注意が必要です。
左上から
1W型発光素子 1W型放熱板搭載品 3W型放熱板搭載品 10W型放熱板搭載品 10W型複数発光素子(9発光素子)
左下から
30W型複数発光素子(30発光素子) 50W型複数発光素子(50発光素子)
いずれの発光ダイオードでは発光時相当発光体より発熱がありますので 発光素子が熱破壊をしないように冷却する必要が発生します。車の水冷エンジン冷却水放熱ラジエーターと同様に 発光ダイオードでは放熱板に取り付け自然空冷もしくはファンモーターによる強制空冷装置を付加しなければなりません。冷却しない場合発光素子が熱破壊をします。破壊温度はシリコントランジス―などの150℃より低く100℃前後の温度が破壊温度です。
半田付け作業上の注意
この発光ダイオードは半田付けする場合も注意が必要です。短時間に半田付け作業をしない場合発光素子が半田付けで発生する 200℃ 前後の温度で熱破壊します。特に1W.3W型発光素子の場合取り付けリードと発光体の距離が短いため熱破壊でLEDを壊してしまいました。放熱取り付け基台に発光素子を取り付ける場合 半田付け作業技術を取得されていない場合半田付け作業で発光素子を壊してしまいます。何回も半田付け作業はご法度です。シリコントランジスター・ICよりもデリケートな半導体であることを御承知おきください。昔のゲルマニュームダイオード・トランジスターを扱うような注意が必要です。砲弾型はリード線と発光素子との距離があるため故障しにくいようです。
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| パイロットランプなどによく使用する小型発光ダイオード 5φ・3φ |
赤色 高輝度発光ダイオード
ストップランプ・尾灯・ハイマウントストップランプ・ドア内部灯等
黄色 高輝度発光ダイオード
バックミラーに搭載補助方向指示器
白色 高輝度発光ダイオード
LEDヘッドランプ・補助灯・ルームランプ・ライセンスプレート灯・パイロットランプ・液晶計器盤バック照明ライト 等
このように最近の車では多種多用の発光ダイオード・高輝度発光ダイオードが採用されています。最近の原動機付自転車においても各箇所に発光ダイオードが採用されています。
利点は電球のように球切れが発生しないのと 長寿命・低消費電力であるため今後電球から発光ダイオードが数多く採用されると思います。
今回の改修作業においては前照灯(ヘッドランプ)のLED化はしておりません。ロービーム・ハイビームの切り替えを電球フィラメントの取り付け位置で光源の方向を制御しているため構造上LED照明では光束は制御できません。
単車でもヘッドランプの2灯式が存在しロービームとハイビーム各独立した前照灯で交互点灯するウインク状態の点灯方式機種もあります。片目しか点灯せず見た目には球切れと勘違いします。
現在の車でのLEDヘッドランプでは ロービーム用として独立したプロジェクションヘッドランプが採用されています。平面発光LED光源を収束し前照灯としてのビーム状に変換するレンズ及び複数光源が内蔵されています。ハイビーム用LEDランプが存在するかは確認できていません。保安基準をクリアするのにいろいろ問題がありそうです。
車両における灯火の完全LEDランプ化までは今しばらくかかりそうです。LEDは効率がよく小電力であるが発光素子は動作温度を60度以下にしないと長寿命とはなりません。発光素子の冷却が必要です。又赤外領域のエネルギー分布がないためヘッドランプに着雪などが発生した場合着雪が解けません。
ちなみにマイカーのヘッドランプ構造は ロービーム プロジェクション HID光源 ・ ハイビーム ハロゲンランプ光源です。ストップランプ・ハイマウントストップランプは赤色高輝度発光ダイオードです。尾灯・方向指示灯・クルージングランプはいまだに電球です。車内灯・インパネ照明についてはほとんど複数のLED光源です。
HID光源の場合 通常のバッテリーで点灯するハロゲン球・普通電球とは異なります。バッテリーだけでは点灯しません。使用されている電球はフィラメントではなく 放電管構造です。水銀灯とよく似た構造であり高電圧を印加することによりバルブ内で放電が始まり放電による発光です。電球の種類では放電管と呼ばれ ディスチャージ・ランプと呼ばれます。そのため高電圧を発生するユニットがなければ使うことができません。
しかし簡単には電球から発光ダイオードに変更するには 様々な電子回路を接続しなければ安全に変更・使用することができません。半導体の技術・理解力・知識が必要です。
下記記載事項は一部専門的な表現が含まれます。詳細については各自専門書などを確認ください。学校のように手取り足取りの指導はしません。自己責任で勉強してください。
LEDには種類により動作規格があります。自動車用電球の場合6V ; 12V : 24V と同じ形であっても使用する車により消費電力・使用電圧が電球に記載されています。間違った使用はできません。
電球であればフィラメントからの発光により 光源としては点光源で広い角度に光は拡散します。拡散した光を反射板・レンズで収束し目的の照度を得ています。
LEDも点光源ですが電球のように広角度に光源は散らばりません。発光素子の前にレンズ効果で光を収束しています。電球のような広い角度の光源ではないため反射板での収束効果は大きくありません。使用用途によりLED光エネルギー半値角度が記載されていますので選択作業が必要です。
例として 5φの小さなLEDでは 半値角度が 15°・ 60°の種類がありますが 同じ発光素子でも光を収束すれば非常に明るい光源となります。この収束具合を考慮して作成しています。
又光の強さの表示として ルーメン・カンデラの数値を確認すれば発光体の明るさも判明します。
例として入手した各種LEDの規格を記載します。
動作直流電圧と電流の表示および最大定格値を表示してあります。 規格表の記載単位として
if : 最大定格動作電流 単位mAもしくはA アンペア
vf : :最大定格動作電圧 V ボルト
° deg 光束の半値角度
m cd .lm 光の強さ ミリカンデラ ルーメン
などが規格表として表示されます。
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| 5φ ハイパワー高輝度発光ダイオード購入時のスペック |
小型砲弾型 5φの赤色高輝度発光ダイオード では if :60mA vf ; 2.2V 電力値は約130mW程度 15°・60°
小型砲弾型 5φの白色高輝度発光ダイオード では
標準型白色高輝度発光ダイオード if :20mA vf ; 3.3V 電力値は約100mW未満 15°・60°
ハイパワー型白色高輝度発光ダイオード if :50mA vf ; 3.3V 電力値は約200mW程度 15°・60°
単体発光ユニット
1W型発光ダイオード 単体発光素子 if :350mA vf ; 3.3V 電力値は約1W 120°
3W型発光ダイオード 単体発光素子 if :700mA vf ; 3.3V 電力値は約3W 120°
10W型発光ダイオード 単体発光素子 if :3.0A vf ; 3.3V 電力値は約10W 125°
複数発光ユニット
10W型発光ダイオード 複数発光素子 if :900mA vf ; 10.5V 電力値は約9W 120°
30W型発光ダイオード 複数発光素子 if :900mA vf ; 33V 電力値は約30W 140°
50W型発光ダイオード 複数発光素子 if :1.5A vf ; 33V 電力値は約50W 140°
このようにLED光源は電球の点光源に比較して幅広く照明することはできません。大型のLEDでは面発光が主流となります。
上記が発光ダイオードの規格です。この規格の発光ダイオードを安全に効率よく安定した発光動作させるには供給する電圧とLEDに流れる電流をコントロールする必要があります。使用する発光体の規格によりDC 6V,DC 12Vではありません。発光ユニットに合わせてダウン・アップDC/DCコンバーターの電子回路が必要です。特に動作電流の制御が要となります。定電圧インバーターではなく定電流インバーターがよく使用されます。この方法がエネルギーロスを小さくする(効率を上げる)ための方法です。
ここで各白色発光素子の動作電圧vf :はほぼ3.3Vであることが判明します。1ユニットが 3.3Vですので 動作電圧を3.3Vで割り算すれば 発光素子数が判明します。発光素子は直列接続で動作します。今回上記で記載した複数の発光素子は 1W型のユニットが直列・並列接続であるのが判明すると思います。
今回DC/DCコンバーターではなく抵抗器の定電流特性を応用した回路とします。部品点数は多くありませんが動作状態によりバラツキが発生します。一応動作には問題が無いように設計します。
DC/DCコンバーターの補足説明
俗世間では デコデコ と呼ばれていることもあります。このDC/DCコンバーターにはアップコンバーターとダウンコンバーターが存在します。今ある直流電圧から希望する直流電圧に変換する電子回路です。一般的には交流電圧であれば変圧器(トランス)を使って希望する交流電圧に変換しますが 直流電圧を簡単に上げ下げすることはできません。DC/DCコンバーターでは 入力された直流電圧を半導体で高周波のパルス波に変換後高周波トランスで変圧し 変圧された交流を元の直流に戻すユニットを言います。この出力される直流を電圧・電流のコントロールを半導体で制御しています。高周波動作のため小型で効率が良い変換装置です。この技術はあらゆる電子機器に採用されています。身近ではスマホ・タブレット端末などの中にも回路部品として組み込まれています。スマホなどを充電するアダプターがありますが現在では海外旅行の時でも電圧・周波数が異なっていても正常に充電することができるのもこの インバーター(DC/DCコンバーター) 技術の応用です。
ここで横道にそれますが 市販されている電球型LED電球の話です。量販店・ホームセンターなどには数多くの家庭用照明の代替LED電球が販売されていると思います。販売されている単位として 60W型・40W型LED電球の表示がされていますが消費電力を見ると電球の消費電力の約1/3の電力消費で同等の明るさであることが判明します。
ここで電装用の代替電球とした場合消費電力の約1/3の電力値で同等の照度が得られると考えられます。尾灯が 3W ストップランプが 10W でした。これらの数値から判断して尾灯が1W型LED ストップランプが3.3W型LEDで良いと大まかに判断できます。
今回使用したLEDでは目的の照度が得られるように複数の発光ユニットで代用電球と設計します。
このスーパーカブ C70型では電装はAC 6V DC 6Vです。発光素子の電圧は約3.3Vですので残りの電圧を抵抗器で消費してあげれば発光ユニットは正常に動作すると考えられます。発光ダイオードに直列に抵抗器を接続すればよいことになります。今回最大定格での動作ではなく安全性を考慮し控えめの動作で目的の照度となるように設計しました。最大動作と比較して半分程度動作でも見た目は光源の明るさは暗くなりません。
ここからは嫌な算数計算とオームの法則が必要となります。
まずは中学校程度の計算から始めます。オームの法則を思い出してください。忘れた方は教科書を見直してください。
オームの法則 E = I × R I = E/R R = E/I W = I × E
E : 電圧ボルト(V) I : 電流アンペア(A) R : 抵抗オーム(Ω) W :電力ワット(W)
上記公式から今回の動作を検証します。今回の作業には最低テスター(回路計)の準備が必要です。安価なデジタルポケットテスターでも検証はできます。実験用定電圧電源があれば最適と思います。理科の物理実験室の環境です。
最初に発光ダイオードの特性を理解してください。
ダイオードとは電気の流れる方向が一方通行の素子です。逆接続の場合電流は流れません。乾電池にはプラス極とマイナス極があるのと同様です。半導体素子の材質として シリコン(Si)・ゲルマニウム(Ge)などが存在します。各個体特性は違いますがよく似た特性です。ダイオードには極の名称があります。
電極の名称は アノード・カソード と呼ばれます。ダイオードの電気回路記号は (アノード) -▶|- (カソード) となります。アノードからカソードに電流が流れます。電流ははプラス側からマイナス側に流れます。
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| LED発光状態の実験 電源電圧直流 6V 抵抗器100Ω±1.0% 金属皮膜精密抵抗1/2W型 |
アノードに電池のプラス極 カソードに電池のマイナス極を接続すると電流が流れます。
ここで1.5Vの乾電池を接続した場合 電流が流れません。おかしいですね接続が間違っていないのにと思われますが 半導体ダイオードには準方向電圧が存在します。今回の白色発光ダイオードでは 2.5V以上の電圧が加わらないと電流は流れません。定格動作の電圧が約3.3Vです。
もしもこのLEDに4Vの電圧を加えれば過大電流となり LEDは熱破壊します。
この熱破壊を防止するためにLEDに流れる電流を制御する部品が 抵抗器 です。
失敗事例
⒑W型のLEDを2個直列でクルージィングランプを工作しましたが 電流制限抵抗を直列に挿入せずに取り付けてブリッジダイオードで直流で動作でしたが エンジンを高速回転で動作テスト時LEDが過大電流で破損してしまいました。一瞬の出来事です。確認作業で同時に前照灯電球もお釈迦となりました。
ここで直流6Vのバッテリーを電源とすると 発光ダイオードと100Ωの抵抗を直列接続とし バッテリーに接続すると発光ダイオードは点灯します。
100Ω抵抗器両端の電圧を測定した場合 約2.7Vを観測 オームの法則の公式に代入すると
2.7 = E/R I = 2.7(V)/100(Ω) I = 0.027(A) 27mA と計算できます。直列接続ですのでLEDを流れる電流は同じ値ですので 27mAで動作しているのが判明します。
ここで 5φ砲弾型白色高輝度発光ダイオードの規格を確認ください
vf :3.3V if : 20mA と記載されているダイオードで考察します。このダイオードに流せる最大電流は 20mA MAX です。最大規格値を超えていますので電流を小さくする必要があります。抵抗器を200Ωとした場合 抵抗両端の電圧が2.8Vの場合では
I =2.8(V)/200(Ω) I = 0.014(A) 14mA
であり最大定格内の動作で 安全領域動作と確認できます。 20mA以内の電流となるように抵抗器の抵抗値を変化させて目的の照度となるように抵抗値を調整します。
if :50mA のLEDでは抵抗器が100Ωでも規格範囲内です。
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| 1000円以下で購入できるデジタルテスター |
ただ安価なテスターですので測定に際して自動で切り替えることはできません。あくまでも手動で測定するレンジを設定する必要はあります。
オートレンジ機能はついておりません。骨董品 針指針メーター・アナログテスターと同様の使い方となります。
充電ができる鉛蓄電池の話です。
通常自動車・単車には蓄電池が搭載されています。大型のディーゼルエンジン車では24Vのバッテリーで動作しますが 大半の自動車・二輪車では蓄電池用容量値は異なりますがほとんどの場合12Vのバッテリーを搭載しています。今回修復している ホンダ スーパーカブ C70型 は骨董的な二輪車であり 搭載されているバッテリーは6V仕様です。50年前のスーパーカブでは 6V-2A 容量のバッテリーが搭載されていました。今回のスーパーカブでは電池容量が4A となっており多少外観も大きくなりました。
鉛バッテリーについて説明します。
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| ロングライフ 鉛シールバッテリー 12V-24A |
鉛バッテリーとは 電極に鉛の金属が使われておりプラスとマイナス極はセパレーターと呼ばれる絶縁物で挟まれています。この電極は希硫酸液に浸かっておりここで電極の化学変化で電気を充電したり放電することができます。詳細は教科書などで勉強してください。
電池単体をセルと呼びます。1セル当たりの起電力は電池の種類により異なります。
例として身近にある乾電池では 公称電圧は1.5V ですね。
スマホなどの電池は リチウムイオン電池で 公称3.7V です。
ニッケルカドニウム電池・ニッケル水素電池では公称1.2V です。
単体電池(セル)を直列接続として目的の電圧を得ています。
鉛蓄電池での単体公称電圧は 2.0V です。6V蓄電池の場合3つのセルが直列接続として 6.0V のバッテリーが作成されます。12Vである場合セルの数は6個です。バッテリーをよく観察すると電極が浸かっている電極桶の数が判明します。電解水補充用キャップの数でも判明します。
終戦後の自動車ではバッテリーはガラスの容器に収納されていました。電解液がこぼれないようにピッチで封止してありました。その時代では町の電装屋では故障したセルの修理をしていましたがエボナイト電桶・プラスチック電桶の時代となると セル単体の修理ができず バッテリー全体の交換となり 今日と同じバッテリー交換となります。タイヤと同様バッテリーは消耗品としてあつかわれます。又蓄電池の蓄電される電池容量によりバッテリーの大きさは異なります。
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| 骨董品 簡易型比重計 |
最近電装屋でも比重計を使ってバッテリーの良否を判断される方はいますでしょうが。ほとんどはデジタルバッテリーテスターを使用していると思います。
鉛蓄電池では充電が完了した時の電圧は 単体セル電圧は 2.2V です。6Vのバッテリーであれば 2.2(V)×3(セル) = 6.6V です。
12Vのバッテリーであれば 13.2V ですが 通常チャージアップ電圧は 2.2~2.3Vの範囲を言われており 13.8Vと表現される場合もあります。比重計の測定では充電が完了すれば希硫酸の濃度が濃くなり比重が増加します。その希硫酸の濃度を確認する測定器が比重計です。
通常の自動車であればエンジンが始動すれば発電機が回転し発電状態となります。通常車に搭載されている発電機(オルタネーター)は交流発電機です。このままではバッテリーは直流であるため充電することができません。
昔の自動車の発電機は直流発電機が搭載されており 発電機構は交流であるが 整流子で電圧位相を変換して直流の電圧を得ていました。その位相変換に整流子・カーボンブラシが使われておりカーボンブラシの摩耗により発電機故障も数多く電装屋の出番でした。
おもちゃのマブチモーターを思い出してください。通常乾電池でモーターは回転します。回転方向を変えるには電池の接続をプラス・マイナス逆にすると逆回転しました。ところが電池を接続せずにモーター軸を他からの回転エネルギーで回転させるとモーターは発電機となり直流の電圧が発生します。これが直流発電機です。
ほとんどの自動車の場合発電機は交流発電機です。このスーパーカブも交流発電機構造です。
発電機は鉄心に銅線を巻いたコイルと回転する磁石の磁界変化で発電します。自動車の場合アクセル操作によりエンジンの回転数は変化します。回転数が高くなれば発電機も多くの電気を発電します。工事現場などでよく使用される発電機がありますが商用電源と同じ60Hzの発電機であれば単相発電機ではエンジンの回転数が3600/rpm 出なければ60Hzの発電機とはなりません。50Hzの場合は3000/rpm です。これからもわかると思いますが発電機の場合ディゼルエンジン発電機であればほとんどエンジンがフル回転で動作していると判明します。
直流発電機では機械的に交流を直流に変換していましたが 交流発電機では直流に変換する素子として発光ダイオードの親戚である電源整流 シリコンダイオードが使用されます。ダイオード内には順方向電流しか流れない 一方通行の特性を利用して一定方向の電流に変換されます。変換された交流は正弦波波形の半分の波形となります。この直流を脈流と呼ばれます。連続した直流ではありませんが連続した直流電源とするために 蓄電池がコンデンサーの働きと同様であり 脈流を平滑することになります。平滑とは平坦な特性とする意味です。
自動車の場合ほとんどは外付け発電機です。この整流素子であるシリコンダイオードは発電機内部に内蔵されており 通常発電機からは脈流波形の直流電圧が出力されます。バッテリーで平滑後この出力された電圧で各電装機器に配電しているわけです。大きな電力を発電する場合単相発電機構造ではなく 効率の良い3相交流発電機構造も存在します。
このスーパーカブでは発電機はエンジン内部にあります。出力は交流電圧ですが シリコンダイオード一個で整流します。効率の良い整流回路ではありません。半波整流回路と呼ばれます。発電機は単相発電機構造です。
スーパーカブの整流器
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| バッテリー充電用 シリコンダイオード 4A容量 |
半波整流用ダイオードですが発光ダイオードと同様の特徴があります。アノードに発電機からの信号を接続するとカソードには正弦波の上半分の波形が出力されます。このシリコンダイオードの順方向電圧は 約0.7Vです。このダイオードを電流が流れた場合 0.7Vの電圧が消費されてダイオードは発熱します。この熱を逃がすためにダイオードにはアルミ製の放熱板が取り付けられています。
初期のスーパーカブの整流器はセレン整流器が使われていました。オレンジ色に着色された整流器であり大きさもシリコン整流器に比較して大型のものです。セレン整流器は漏えい電流も多く耐圧も高くありません。現在では電源整流器といえば大半はシリコンダイオードです。
ここで元の鉛蓄電池の話となりますが このスーパーカブでは充電完了時のバッテリー電圧を 6.9V とすると ダイオードでの電圧降下 0.7Vを加算した電圧 7.6V以上の電圧発電しなければなりません。バッテリーの電圧との電位差がないとバッテリーを充電することができません。
この原動機(エンジン)での発電機構造理解も必要となります。発電機はフライホイルの内周部に永久磁石が取り付けられており フライホイルの回転により固定されている鉄心に銅線をコイル状に巻かれた構造です。永久磁石の回転により磁力線変化が起電力としてコイルに発生します。フレミングの法則です。この起電力は交流電圧であり通常の商用電源のような連続した正弦波波形ではありません。永久磁石の取り付け方が連続した正弦波を発電できない構造です。不連続正弦波交流波形となります。そのため交流電圧を整流し直流に変換された場合連続した正弦波を整流した場合と発電されたエネルギー量は異なり低い電圧となります。
交流電圧では8V以上の電圧を発電しなければ充電できないと判明します。交流電圧の話を詳しくすれば難解な説明となりますので割愛します。詳しくは交流理論の教科書を参照してください。
鉛蓄電池の話に戻します。
鉛蓄電池には必ず電池の定格が明記されています。この規格値をも理解しないと安全に充放電し長期間使用することができません。
このスーパーカブに使用されているバッテリーには 6V-4A と記載されています。
この数字から判明することは 電池電圧 6V 電池容量 4A/h と解ります。
メーカーからの仕様書を確認すれば詳細は判明します。
電池容量の表し方には最近ワット(W)で表す方法もありますが ここでは電池容量の量を 4Aの電流を流した場合は 1時間で電池容量がなくなることを表します。1Aの負荷の場合は4時間で放電終了と判断できます。
もしもストップランプを連続点灯した場合を考察すると
ストップランプ 6V/10W の電球です。電流は w=I×E から 10W=IA×6V 1.66A と判明します。
4(A/h)÷1.66(A) =2.4 と計算できます。バッテリーが満充電状態であれば約2時間30分ほどでバッテリーが消耗すると判断できます。
鉛蓄電池の普通充電とは
鉛蓄電池を充電するには普通充電という方法が昔から説明されています。普通充電とは電池容量の1/10の値の充電電流で10時間以上充電すれば満充電となる充電方法です。このバッテリーの場合は0.4Aの充電電流で充電することを言います。この普通充電に対しては 急速充電と呼ばれる充電方法がありますがあまりお勧めできることではありません。
充電中は電解液からあわ粒が発生しています。充電する場所は火気のない風通しの良いところで充電するように注意されています。この発生する気体を外部に放出するため単車用バッテリーには放出用チューブが取り付けられています。もしも充電中に火花があると気化したガスで爆発も発生します。普通充電であればバッテリーの温度上昇が少なく 各電極の損傷は少なくて済みます。欠点として充電時間が長くなることです。
ところが急速充電の場合 4Aのバッテリーを一時間充電であれば4A以上の電流で充電しなければ満充電とはなりません。大きな電流で充電した場合電極の損傷・電池温度の上昇・電解液の蒸発などの症状で蓄電池を痛めてしまい寿命も短くなりれます。
急速充電をしている機器は身近にあります。スマホ・インパクトドライバーの電池充電などです。電池は消耗品としてあつかわれ寿命が短くても充電時間を短くすることを目的としての使い方です。スマホなどでは急速充電により電池が膨らんだり電池の温度が高くなりやけどをする場合もあります。
電池には良くない使い方であり長期間使用する目的とはかけ離れた使い方です。
実際には通常の自動車では急速充電は行われています。ただレギュレーターと呼ばれる電子充電制御回路が組み込まれており過充電防止の蓄電池保護回路として働きます。
蓄電池・発光ダイオードのくだらない説明をしてきました。不思議と思われますが 半導体素子である高輝度発光ダイオードを安全に使うために動作環境を知るためには必要な事柄です。移動媒体である自動車・二輪車では走行中には充電・放電が繰り返えされており 電装の電圧変化が発生しているからです。この変化しているときにも安全動作をしなければなりません。それを検証するのに必要であるからです。
先ほどの話の中ではDC6Vにおける動作状態でした。しかしバッテリーはいつも同じ電圧ではありません。特に満充電になるとこのスーパーカブでは直流電圧が7V前後となります。この電圧で同じ発光ダイオードでの動作を検証してみますと。
I (A) = 7-3.3(V))/100(Ω) を計算すると電流は 37mA となり 流れる電流が 27mAから10mA も増加していることが判明します。このように動作状態ににおける安全率も考慮して設計しなければなりません。
交流AC6Vでこの高輝度発光ダイオードを安全に点灯するには
発光ダイオードは直流電圧で動作します。スーハ―カブでは尾灯が交流電圧で点灯しています。このままではLEDは点灯できませんので 交流電圧を直流電圧に変換する必要が発生します。
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| 工作したメーター内用各種LEDランプ類 (ウインカー表示ランプ・ニュートラルランプ) |
今回スピードメーターの内部にある 6V/1.7W の豆電球のLED化をした新規部品です。砲弾型5φの白色高輝度発光ダイオードで作成しました。完成品となっていますので各部品の詳細は各部品を熱収縮チューブで保護・絶縁してありますので画像での詳細は不明ですが 使用する部品としては 電源整流用のブリッジ整流ダイオード 電流制限抵抗 平滑用アルミ電解コンデンサーの部品と高輝度発光ダイオードの組み合わせとなっています。
ブリッジ整流ダイオードは 電源整流ダイオードを4個使い 井の字ように組み合わせた効率の良い全波整流回路です。整流後の直流電圧は波形は脈流であり これを平坦な直流電源となるように平滑用アルミ電解コンデンサーを使用します。
| 砲弾型LED点灯に必要な部品 |
完成品は熱収縮チューブで絶縁処理をしてありますので部品が目視できないと思います。接続部はぎぼし端子構造としています。
初期に作成した尾灯は蛇の目基板に回路を組み立てています。ストップランプは砲弾型5φ赤色高輝度発光ダイオード6個で工作しています。赤色は vf が2V程度ですので2個直列としても4V程度です。残りの2Vを抵抗で消費させています。このランプはDC6Vで動作します。テールランプは交流点灯です。ブリッジダイオードで全波整流をした後 電解コンデンサーで平滑し白色LED3本を各LEDに電流制限抵抗を直列接続し動作します。この電流制限抵抗は使用目的に応じて抵抗値を調整しています。4.7Ωから200Ωの間の抵抗値です。又抵抗で消費する電力値により使用する抵抗の品種も変えています。
各LED電流制限抵抗についてはスーパーカブが運転中の電圧を元に抵抗値を決定しています。最大値の電流設定ではなく 最低20から30%の余裕値で運転できるように設定しています。
ブリッジダイオードの補足
画像左上の部品ですが 単体のダイオードには銀色の帯があります。これがダイオードのカソードを表すマークです。電流はカソード側に向かって流れますので 上側の端子にはプラス極 下側の端子にはマイナス極となります。左・右の端子には交流電圧を接続します。これが全波整流回路です。
方向指示器(ターンシグナルランプ)のLED化
道路運送車両 保安基準 原動機付自転車 方向指示器
詳細については第二部、第265条を確認ください。変更においてた取り付け位置の変更はありません。8Wの電球から昼光色3W型高輝度発光ダイオードに変更するため 方向指示器の点灯・点滅動作が車両前方及び後方から昼間100mから確認できる光量を得なければなりません。その他光束拡散角度も規定されています。
点滅周期については 毎分60回以上・120回未満と規定されています。
(施行規則第62条の3第1項の規定により 形式の認定を受けた原動機付自転車に供えられている方向指示器と同一構造を有し、かつ、同一位置に備えられた方向指示器であって、その機能を損なう損傷のないものは、前項目各号の基準に適合するものとする。)
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| 最初に工作したウインカーユニット 不採用 |
上記画像は電子回路はICを使ったウインカーユニットです。元使っていたウインカーリレーはヒーター発熱とバイメタル金属湾曲による機械的な一定周期で動作するユニットです。
基本的な動作は ターンシグナルスイッチを操作した場合 最初バイメタル金属はヒーターにより加熱されていないため点灯しますがバイメタルに取り付けられたヒーター過熱により接点が開き電球は消灯します。その時電流が流れないためバイメタルは冷やされ再び接点接触により点灯します。再び方向指示器電球が点灯し又バイメタルもヒーターにより加熱をはじめバイメタルが湾曲します。
この繰り返しで一定の周期で方向指示器の電球は点滅を繰り返します。
この点滅を繰り返す周期は法令では 1分間に 60回から120回 の点滅回数と規定されています。これを電子回路的な表現の場合 1Hzから2Hzの周期といいます。
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| 左予備と右実装品 ウインカーユニット スイッチング制御トランジスター P型MOSFET IR-FU5505 |
このような一定のサイクルで働く電子回路ICに NE555 といわれるタイマー回路ICがあります。このICは様々なタイマー回路に幅広く応用使用されており 国産のセカンドソースのICでは1個20円程度で入手することができます。周期時間を調整する場合は コンデンサーと抵抗の組み合わせを変更することにより 回路の充放電特性で発振周波数を決定することができます。今回作成したウインカーユニットは1分間で約80回繰り返し点滅するように設定しました。
このICで作成されたオン・オフ信号は大きな電流を制御することができません。ICの出力端子にパワートランジスターで方向指示器のLEDを点滅させる電子スイッチ回路を採用しています。電子スイッチですので機械的な接点による入り・切はしておりません。
電子スイッチとしてPNPトランジスター 2SB825 を使用しましたがトランジスターのドライブ電流が結構消費します。当初消費電流が10mA程度で設計した場合ドライブ不足気味でウインカーに供給する電圧が0.5V~1V程度低下したためドライブ電流を増やしました。ユニット電流を増やせばトランジスターでの電圧降下が改善されます。運転中ウインカーが働かない場合でもウインカーユニットに電流は流れ続けます。運転スイッチをオンした場合常時40~50mA程度の消費です。消費電流を10mA以下とするためにはPNPトランジスターからFETトランジスターに変更すれば改善することは可能です。電装の配線を極力改造しないとしましたので FETは P型FETとしなければ回路動作することができません。使用したFETは 2SJ525 を採用しました。通常のトランジスターは電流制御ですが FETトランジスターは真空管と同様の電圧制御のためドライブ電力は少なく設計できます。よく見かけるFETはN型で 2SK**** といわれる品番です。P型は 2SJ**** です。
改善したユニットでは同様のP型FETですが海外製造品 IR製 FU5505 ,-55V耐圧,最大電流-18A,ON抵抗0.11Ω,最大損失57W 規格のCMOS-FETトランジスター小型品を採用しました。データーシート等の規格表記載ON抵抗値がFETを選択するために参考となる数値です。
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| 電子カウンター HP 5216A 点滅周期の測定 87 サイクル/分 |
設定値として元のウインカーリレーに記載してあった数値 90 c/min 前後に調整しています。完成ユニットは 可変とせず抵抗値とコンデンサー容量値を固定としました。
初期に作成した主要電子部品
タイマーIC 7555 スィッチング制御TR 2SA1442 ドライブTR 2SC536 3端子レギュレーターIC 7805 充放電時定数素子 100KΩ抵抗+100KΩSVR 3.3μ/16WV DTコンデンサー
(部品定数の目安 コンデンサー3.3μF/35V-DT,抵抗120KΩとすると約80サイクル/分)
PNPトランジスターをスイッチング素子として使用した場合電子スイッチでの導電抵抗値を数ミリΩとするにはベース電流も多く流さなければなりません。そこでトランジスターからP型パワーMOSFETに変更し再設計したウインカーユニットを実車に搭載しました。消費電流はユニット単体で5 mA 程です。小型パワートランジスターの場合常時80mA程度のドライブ電流を流さないとウインカーランプに供給する電圧が低くなってしまいます。FETであれば 1Aが流れた場合電圧降下は0.2V以内に収まります。このスーパーカブC-70型は電装が6V仕様であるため 極力損失を少なくしなければなりません。電圧降下が0.6Vであっても10%の供給電圧ロスが発生します。
方向指示器(ウインカー)電球( 6V-8W )のLED化
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| 6V-8W 型電球から変更した 3W型高輝度LED 途中から不採用 |
方向指示器の 6V/8W の電球から変更に使用した ハイパワー白色高輝度発光ダイオードです。このLEDの規格は 3W型LED発光体を放熱板に取り付けた後大きな放熱板にマウントしています。ここまで大きな出力のLEDでは大量の発熱が発生します。発光ユニットの破壊温度は約100℃前後でありこれ以上の温度では使用することができません。安全な動作とするには放熱板温度を60℃以下に保たなければなりません。60℃の温度とは放熱板を連続して触れられないような温度です。感覚として連続して放熱板を触れ続ける温度にします。
vf : 3.3V if : 700mA 半値角度 120deg 200ルーメン
このLED発光ユニットを元電球にあった場所に取り付けます。
今回定電流抵抗として4.7Ω 1W型 としました。この状態でバッテリーチャージアップ電圧で点滅をしても最大規格を超えないことを確認しています。
実装前実験では前後のLEDが点灯した場合LEDとウインカーユニットとの総合電流はLEDランプ2個発光時 6V/800mA前後の動作電流であり 発光ユニットとしては定格の60%程度で動作しています。安全な余裕ある動作状態です。電球動作の場合の電流は約2.6A(2600mA)であることから省電力になっています。
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| 電球のソケットに取りつけたLED素子(フロント側) |
スピードメーター内にありました 方向指示器動作パイロットランプ(6V/1.7W)は面白い配線方法で動作していました。パイロットランプ点灯時には使われていない側の電球からアース側に電流を流す回路となっています。このままではパイロットランプは動作しないためパイロットランプ接続点からダイオードを2個使ったOR回路でパイロットLEDランプを点灯するように変更しました。
このユニットの消費電流は 6V/5mA 程度でありバッテリーにはほとんど負荷として消耗することはありません。エンジンが始動すればバッテリーを充電しますので今回は無視しました。
ヘッドランプ奥にウインカー動作時のカチ・カチと音が発声していた音響装置は通常のブザーに取り替えました。消費電流が 8mA 程度で省電力型を使いました。
このLEDランプに変更しましたが若干問題点がありました。明るい光源ですが黄色のレンズ部を通して見える光がビーム状であり 電球点灯と異なり後部反射鏡で収束したような黄色レンズ部全体が明るく光りません。
今回面発光状態対策として多数の高輝度LEDを使用し面発光となるように再設計し搭載しました。
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| 新規に設計した方向指示器用ランプユニット 採用品 |
画像右上が初期に採用した白色3W型高輝度LEDです。今回各ランプユニットを4個同じものを作成しました。今回採用したLEDは白色発光ではなく 黄色発光5mmφの小型ですが1個当たりの発光輝度は19000mcd 半値角度は60° でこの発光ユニットを目で直視すると目を傷めてしまうほどの光を発光します。LEDの数は発光ユニットに12個搭載しました。
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| 採用した黄色 高輝度発光ダイオード |
購入時添付されていたLEDの規格表です。今回LEDを2個直列接続とし 電流制限抵抗は51Ω 精密級金属皮膜抵抗で DC7V において最大定格以上とならないように設計しています。動作時は60mA×6=360mA(0.36A) 程度になります。2ユニット同時に動作しますので全体電流は 720mA(0.72A)程度ですが非常に明るい方向指示器ランプとなりました。
今回使用したLEDは単体での動作電流は 70mA を超えてはなりません。バッテリー・チャジアップ電圧を7Vとして計算します。又動作電流を60mA程度として計算しました。全体動作電流として1ユニット当たり400mAを超えない設計です。LEDの動作電圧が2.0V~2.6V と記載されていますので2個直列電圧 4.0V~5.2V で設計します。7Vの電源電圧から抵抗器で消費する電圧が判明すればオームの法則で抵抗値は計算できますが 一応実験で動作状態を確認しながら抵抗値は確定します。
参考 今回使用した黄色 高輝度発光ダイオードは取り扱っている販売店は少ないと思います。通常簡単に入手できるLEDは 20mA MAX が大半であり 70mA MAX のLEDは入手に苦労すると思います。LEDをよく観察すると取り付けリード線の一部が発光体とつながっておりリード線が一部板状となっています。発光体の放熱板となっています。20mAのLEDでは同じ輝度を得るには数多くのLEDを使わなければ同等輝度とはなりません。
メーター照明パイロットランプのLED化
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| 拡散型LEDへの加工(夜間メーター照明ランプ) |
幕として色々実験しましたが最終的には白色のシールテープを採用しました。シールテープは水道工事に水漏れを防止するテープであり ある程度伸縮できる素材です。
このようにあらゆる分野の材料・部品を使って工作をしています。
このパイロットランプは交流(AC)6Vで動作しますのでブリッジダイオードで直流に変換後直流電圧でLEDを発光します。
某 電子パーツ販売店ではLEDに白色の拡散型キャプを扱っているところもあります。
小型の拡散型白色高輝度発光ダイオードを見つけ出しました。通常よく見かけるダイオードはビーム状の光束が主流ですが 豆電球のような広範囲を照明光束となりますので拡散キャップなどは必要ありません。現在は上記LEDから変更の結果夜間走行時メーター照明は改善されています。現物のLEDはウインカーユニット動作確認用として搭載しています。
入手した白色高輝度LED規格
Vf-3.3V,If-30mA 半値角度 120° 直径5mm 砲弾型
ポジションランプのLED化
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| ポジションンランプ 5W黄色電球から 3W型LED に変更 |
使用されていた電球は小型丸玉電球で表面は黄色の幕が張り付けられていました。内部には3W型の白色高輝度発光ダイオードを使用していますが。ウインカーランプのような発光素子を放熱板に取り付けた場合ヘッドランプの反射板の穴に挿入できません。
このLEDランプは特にハイパワーとなると相当発熱します。LEDが熱破壊しないように1tの銅板を円筒形に加工し放熱板としています。先端は銅板の円形平板上に加工し LEDの固定に苦慮しています。AC-6Vラインで点灯していますので直流電圧に変換後電流制限抵抗は5.6Ω/5W+1Ω/1Wの合成抵抗であり LED電流値は 500mA程度にしました。1Ωは電流測定用の抵抗であり 0.5V が測定できれば電流は0.5A と計測できます。
実働状態では拡散された非常に白っぽい光源であり 特に2輪車は昼間の走行でもヘッドランプを点灯して走行するように指導されています。しかしこのスーパーカブはヘッドランプは球切れの多い機種でもあります。そこで今回ポジションランプも球切れが発生しないようなLED化としたわけです。3W型のフルパワーの発光ではなく余裕のある動作としました。フルパワー時のLED電流は700mAです。
黄色発光から白色発光となりましたが電球と比較すると非常に明るい白っぽい拡散光源となりました。ヘッドランプ点灯に比較すれば拡散光源で暗いですが 他の車両からは目立つ光源色であり 走行している単車の存在をアッピールできていると思います。巻き込み事故防止策です。
作業上の注意事項
ヘッドランプ後部は各スイッチ類などと接続されている配線が密集しています。配線をうまく納めなければヘッドランプの反射鏡が配線に圧迫され光軸がずれてしまいますので 配線を乱雑にせず整理してからヘッドランプを元通りに戻す作業をしてください。又電流制限抵抗などは発熱があるためうまく空きスペースなどに設置しなければなりません。
鉛蓄電池から異種蓄電池への変更
このスーパーカブは 6V-4A の鉛蓄電池が搭載されていました。現代では6V純正バッテリー入手に苦労するはずです。又入手ができても非常に高額となってしまいます。
今回電装を改造した結果以前に比較して消費電力は非常に少なくなりました。元々この単車はバッテリーで動作している個所は数少なく 大きな消費電力は発生していません。
6Vバッテリーで働いている電装品
方向指示器(ウインカー) 約2.7A ➡ 0.8A~1.0A
ストップランプ 約1.6A ➡ 0.5A(3W型LED2個並列)
追加 ハイマウントストップランプ 約0.15A 5φ15°赤色高輝度LED6個 (2直列3並列)
ニュートラルランプ 約0.28A ➡ 0.03A
警笛 測定していません
残りの電装品は自家発電した交流6Vで動作しています。このことから電球がLEDに変更したため消費電力は半分以下と思います。となれば小さな容量のバッテリーでも問題がないと判断できます。
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| 単三型 エネループ充電池 1.2V-1900mA/h |
ここで一般的に入手可能な2次電池の種類には品種は多くありません。
リチウムイオン電池
高性能のリチウムイオン電池は電池単体の販売はされていません。機器の予備電池としては販売されています。しかし他の機種には適合しません。機器に組み込まれた状態での使用です。以前電池事故で取り上げられていましたが電池容量が大きく小型であるため発火・火傷事故も多数報告されています。この電池を扱うには充放電のコントロールは非常に難しく簡単に扱うことができません。大型電池の場合コンピューターで制御しています。電池制御プログラム不良でボーイング787型機での電池火災事故も該当します。又電池セルごとに充放電を制御する電子回路が取り付けられています。セル電圧も3.7Vであり2本直列接続をしたとしても7.4Vでありこの電装の電圧には適合しません。
これらの理由でリチウムイオン電池は選択外となり使用できません。
ここで思いついたことはハイブリッド車両にはリチウムイオン電池又はニッケル水素電池が多用されています。このニッケル水素電池は市販品に存在します。そのニッケル水素電池に似通った特性の電池は古くから非常用電池として用いられるニッケルカドニウム電池が存在します。この種類の2次電池は公称1.2Vのセル電圧です。これを5本直列に接続すれば丁度6Vとの蓄電池となります。
リサイクル(中古品)充電池も視野に入れても良いと思います。特に近年は電動工具もコードレス仕様が多くなっています。これらの工具に搭載されている電池はほとんどの場合ニッケル水素電池もしくはニッケルカドニウム電池です。ほとんどは12V-2から3A程度の電池です。この内蔵されている充電池の再利用を今回考えました。
これからの工作はあくまでも自己責任での作業内容であることをご理解ください。
このような工具の充電池は分解しないでくださいとの注意書きが記載されています。使い方によっては火災・火傷の恐れがあります !!! となっています。
となるとこれらの電池の特徴などを理解できない場合事故の発生が予想できます。
ほとんどの充電池は10本程度直列接続で電池ケースに収納されており簡単には分解できない構造です。それと電池接続は板状のリード板で各電池をスポット溶接をしています。電池本体に半田付けは厳禁となっており 電池に半田付けをした場合電池故障の原因となるからです。電線を半田付けする場合はスポット溶接されたリード板に半田付けしなければなりません。
電動工具の電池不良を調査しましたがほとんどは電池内部ショートです。過酷な急速充電と過酷な大電流消費が電池を痛めた原因と思います。特に海外製品の電池も使用しましたが寿命が極端に短いと感じました。やはり国内メーカーの電池は故障率が低く寿命も長いと思います。技術レベルと品質・管理能力レベル差と思います。
画像は電動工具 電池パックから取り出した ニッケルカドニウム充電池です。大きい電池は 2A/h 小さい電池は 1.5A/h 容量の充電池です。
このようなリサイクル電池の場合相当過酷な条件で使われています。故障していない電池であっても早々に電池故障が発生すると思います。これらの条件を理解したうえでの工作です。
又これらの電池の特性など詳細説明をしても 理解できる方は数少ないと思います。専門書などで勉強してください。時には説明内容は設計領域になることもあります。
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| リサイクル品の ニッケルカドニウム充電池 6V 実験のみ |
上図は今回作成したリサイクル電池を使った 6V ニッケルカドニウム電池です。小さい電池は 6V-1.5A/h で 大きい電池は 6V-3.5A/h です。単一乾電池の大きさ電池で工作しました。各電池のセルは故障した場合 簡単に電線の半田付け作業で修復ができる構造としました。電池は絶縁物プラスチックの円筒に収納しています。誰でもできる工作ではありません。構造はお見せできませんのであしからず。
この電池を使い机上で今回のLEDランプ点灯実働試験を実施しました。使用においてリスクのある電池とご理解ください。これらの工作はお遊びでの工作です。いくらお遊びでも事故の無いように設計・工作しています。簡単にまねることはできません。
大きい電池では満充電状態であれば 接続端子をショートした場合 発火するぐらいのエネルギーを持っています。プラス端子とマイナス端子は必ずショート状態とならないように接続端子を絶縁カバーを取り付けています。
現実にはパソコン・スマホの充電池でも火傷・火災事故はメーカー品であっても数は少ないですが発生しています。安全な作業をしてください。
現物に搭載した蓄電池は ニッケルカドニウム電池 6V, 3.5A/h の電池です。1.2Vの電池を5個直列に接続して工作しました。ただこのままでは充電回路が元のままですと通常走行時の回転数であれば1.5A以上となりこの電池には良くありません。元々普通充電用として設計された2次電池であり定格容量 3.5A の1/10以下の電流で充電するのが一般的です。このままでは急速充電状態となり電池を痛めてしまいます。今回充電電流を 350mA 程度とするため整流器の後に5.6Ω5W型の抵抗を挿入し 充電電流を調整しました。今回ヘッドランプ以外LED化しましたので消費電流が少なくこの充電電流の設定でも実用となります。実機には合成抵抗を作成し10Ω/8W型の抵抗を電流制限抵抗として挿入しています。この抵抗に発生する電圧が3.5Vであれば電流は350mA流れていると判断できます。
正規の鉛バッテリーを使用することを推奨します。
現行法では適合しない前照灯設備です。しかし一般公道を走行しても整備不良で検挙はされません。当時の法律により製造されており違法ではありません。現在一般公道60Km/h以下で走行可能であり現行法では夜間100m先の障害物を認識できなければなりません。ところが製造当時の規格として第一種原動機付自転車と構造は大きく変わりません。6V-15W/15W の電球では30m先の障害物が認識できる程度です。高出力の前照灯に変更するにもエンジンでの発電機容量が不足しており 安易に高出力の球に変更できません。12V-18W/18W の電球に交換しましたがアイドリング状態では適切な照度が得られません。しかしエンジンが高速回転では6V球と同様に球切れが発生します。
それらの経緯により前照灯球切れは回避しないと安全運転に支障があります。
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| エンジン回転で発電された AC 6V 安定用 電力を廃棄する抵抗器 |
これの対策として ヘッドランプ電球のアース側に電圧降下をさせる抵抗を取り付けました。アース側に取り付けることにより ハイビーム・ローワービームとも 電球に加わる電圧を下げることができます。挿入した抵抗は 1Ω10W型の巻線抵抗です。通常走行時のエンジン回転では AC6V強の電圧を測定できました。多少以前よりヘッドランプは暗くなりますが 球切れ事故回避策としました。
失敗事例
上記のように1Ωの抵抗を挿入しましたがヘッドランプを本体から外してテストすれば抵抗器は働くのですが 正規位置にヘッドランプを取り付けると反射板がフレーム本体と接触し 抵抗器はショート状態です。またもやヘッドランプ電球球切れが発生しました。12V-15W/15W の電球にも交換しましたが負荷が軽いため6Vの電球と同様に球切れが発生しました。エンジンの発電機は12Vの電球においても球切れが発生します。発電電圧が高く制御するのに苦慮しました。ハイビーム・ロービーム共フィラメントごとに電圧降下をする抵抗回路としなければなりません。失敗!失敗!の連続です。
実験の結果 電球の球切れが発生しにくくするには2.5Ωから3.5Ω前後の抵抗値で電圧降下が得られる抵抗を直列に接続しなければなりません。その場合アイドリング時にはヘッドランプは暗く点灯します。この機種はバッテリー充電負荷も考慮して設計されています。バッテリー充電電流を少なくしたため発電機からの発生する電圧は高くなります。ヘッドランプ球切れの原因です。又通常のAC6V給電巻線と直列に充電用巻線があり より高電圧を発生する構造です。
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| 廃棄される電力消費用抵抗器の電流 |
抵抗値を測定しました。約2.2Ωが観測できました。高感度クランプメーターで交流電流を測定しました。2.28Aの表示です。15Wのヘッドランプは 6Vの規格ですので電流は2.5Aですのでほぼヘッドランプと同様の電力が捨てられているわけです。この抵抗に流れる電流はエンジンの回転数により変化しています。測定画像はアイドリング回転時です。通常走行状態での回転数ではありません。
この電装系は正常な負荷がかかっているときの状態での安全動作と判断できます。もしもヘッドランプが切れた時には尾灯・メーター照明ランプも球切れとなります。ヘッドランプの球切れにより負荷が軽くなり発電される電圧が高くなり 連鎖反応で故障するわけです。又バッテリー充電電流の影響もあります。バッテリーの劣化により充電電流が減少した場合同じく発電される電圧も高くなり よりヘッドランプも球切れの可能性が増します。
このスーパーカブの発電機構造は電源インピーダンス(発電機の内部抵抗)が高いための症状です。電源インピーダンスが低い場合負荷変動に対しては電圧変動は少なくなります。今回蓄電池も変更となっており又交流で点灯する他の電球もLED化となっています。発電機側から見れば 負荷が少なくなっていますので発電機で発生する電圧は高くなります。ヘッドランプだけがLED化をしていません。そのためには球切れ防止のためにも電圧を降下させるための抵抗又は電圧制御回路が必須となります。
この現象を回避するため一番多くの電力消費するヘッドランプに抵抗を直列に接続し球切れになる要因をつぶしているわけです。又鉛蓄電池からカドニカ電池に変更したため充電電流も減少しています。通常電圧が高くなる方向となりますのでこのような小細工をしています。尾灯・メータ照明灯はLEDに変更したため 球切れは発生しません。
次の対策工作としてヘッドランプを12Vととして設計します。交流電圧では電球に加わる電圧は制御することができません。半波整流回路となりますがダイオードで発電機からの交流電圧を直流電圧に変換します。直流となった電圧をシリーズレギュレーター回路により安定した直流電圧に変換します。エンジンが高速回転となった場合でも電球に加わる電圧は設定した電圧以上にはならないようにしました。出力電圧が可変調整できる回路としました。設定電圧は12Vのバッテリーチャージアップ電圧近くの 13V~13.5V程度です。直流電圧駆動としたためヘッドランプのローワービーム・ハイビームの切り替えはDC12Vリレーで制御します。ビーム切り替えスイッチからは交流電圧で供給されますので その後ダイオードで半波整流回路により直流電圧に変換されます。
6V-15W/15W の電球 電流 約 2.5A 12V-15W/15W の電球 電流 約 1.25A
工作したユニットはヘッドランプが6V.12Vどちらでも設定電圧が調整できる構造としました。ただシリーズレギュレーター回路ですので制御するトランジスターでの発熱が発生するため 捨てる電力が少なくなるように電球を12Vとして設計しました。アイドリング状態ではヘッドランプが暗くなりますが通常走行時電球は定格電圧で動作します。球切れの確立が下がりました。
ただヘッドライト後部には取り付けスペースが少なくこれらの部品を収納できませんでした。実験のみとなりました。対策失敗です。
応急処置としてヘッドランプ ローワービーム用とハイビーム用に抵抗器を直列に接続して球切れ防止としています。そのためアイドリング時は暗い光源です
前項目の定電圧レギュレーターユニットには問題があり 考え方の違う回路を設計しました。下の画像は再設計したユニットです。
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| AC7.0V以上になると抵抗に電流が流れ供給電圧を AC7.0Vを保持する設計・工作した制御基板 不採用 |
以前設計・工作したヘッドランプ電圧制御基板を実働試験の結果 12V球・6V球両方実働試験をしましたが アイドリング時ヘッドランプの明るさが暗く実用性があまりないと思いました。高速回転で球切れは発生しませんが低速走行では照度不足です。
直流点灯も実験しましたが発電機の構造上半波整流では効率が悪く エンジンの発電構造を改造しなければなりません。又制御回路部品を車体に取り付け防水するには苦労します。
今回実験をしているのは交流電圧が7V以上となると抵抗器に電流を流し電球にはAC7V以上は加わらない交流電圧制御回路を設計しました。まだ机上実験ですので実用性が判明すれば搭載します。
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| FET 2SK2907 |
左下ユニット 電源ブリッジ整流器・放熱板・平滑コンデンサー
右下ユニット・基板 電圧制御基板・放熱板には制御用FET 2SK2907 制御基板には電圧調整用SVR
大電流制御用トランジスターは 大型FET型トランジスターを採用しました。
規格は ドレイン・ソース電圧 60V 電流±100A ドレイン損失 125W が最大定格です。
FETトランジスターは通常のシリコントランジスターとは制御方法が異なります。通常のシリコントランジスター・ダイオードでの順方向電圧(トランジスターでは E-B 間) 約0.7V 以上で電流が流れますが FETは G-S(ゲート・ソース)間電圧は約3Vの電圧で電流が流れ始めます。ゲート電流は絶縁型であるためほとんど流れません。真空管によく似た電圧制御で動作するデバイスのため制御ドライブは小電力型トランジスターでも制御可能です。交流電圧制御として制御回路は直流 7V -3A (21W)程度の制御電圧・電流で設計しました.。エンジンで発電した交流電圧はこの回路の負荷変化制御によりAC 7V以上になれば電子制御回路に電流が流れヘッドランプには AC7V以上は供給されず球切れ問題の解決策となるわけです。基板内の半固定抵抗(SVR)で制御電圧は AC 5.5V~8.0V の範囲で可変できる構造です。現物に取り付けた状態で制御電圧を調整できるようにしました。
通常電子回路での定電圧電源回路ではツェナーダイオードを基準電圧としてよく採用されます。 今回FETの制御電圧は 5V程度あれば動作が可能です。今回3端子レギュレーターIC 78M05 を採用し安定化のためブリーダー電流を 220Ωの抵抗で100mA程度流しています。又緑色の発光ダイオードは順方向電圧は 約 2.2V 程度であり 10mA程度LEDに電流を流し 2.2V .ツェナーダイオードの代用品として設計しています。この組み合わせでの基準電圧との比較回路で AC7.0V以下であればこの回路には電流が流れず 又AC7.0V 以上となるとこの回路には抵抗(電球)に制御電流を流しヘッドランプ点灯電圧AC7.0V以上にならないように制御できるわけです。
この制御方法ではエンジンの回転数が低い場合 発電機からの電圧は直接ヘッドランプに供給します。
今回いろいろ解決策を模索しましたが電装回路を交流電圧から定電圧電源(電子レギュレーター)に変更するには多くの問題がありました。発電機は前項目でも解説しましたが AC6Vを電装回路に供給する回路です。負荷が軽くなった場合発電される交流電圧は高くなります。負荷を多くすれば電圧が下がることになるため 問題解決策として 発電された電圧が 6Vバッテリーのチャージアップ電圧を基準としてヘッドランプ点灯電圧が AC 6.9V 以上になった時 電子回路で発電機の交流電圧を直流電圧に変換後 余分な電力を抵抗器で熱に変換して廃棄する構造としたわけです。
電圧が高くなった場合 発電機の内部抵抗が高いのを利用して発電された電圧を一定の交流電圧となるように制御し ヘッドランプに供給するようにしたたわけです。設定した電圧より高くなった場合 負荷を多くすれば発電された電圧は下がります。この作用を半導体電子回路で制御しました。
机上試験装置 13V-6A 電源トランス(真空管アンプ用) 木台電圧降下用自動車電球複数個(供給電源インピーダンス可変装置) 疑似ヘッドランプ球(6V-15W)
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| 机上での搭載前 動作試験 実動実験後不採用 |
余分の電力廃棄ユニットの設計において 交流を直流に変換していますので 各部品での発熱も発生します。発熱箇所として電源整流ブリッジダイオード・制御FETトランジスター・廃棄電力発熱用抵抗器が大量の放熱をします。今回AC7.0V以上になれば余分な電力を廃棄します。ユニットの消費電流を 最大2Aの場合3Ωの抵抗 2.5Aの場合2Ωとなるように抵抗器を設定しました。これらの作成したユニットをスーパーカブに搭載します。
搭載後発熱部の放熱に問題があり下記制御ユニットを設計・工作しました。後部荷台下に搭載します。
AC7V制御回路では当初電源回路を共通で工作しましたが 消費電流変化に伴い電源整流ダイオードでの電圧降下変化が発生しその影響によりAC7Vが安定しないため電圧検出回路と制御回路を分離して安定動作を図りました。そのためフォトカプラー(PC)で制御する信号を分離する設計です。
| 新規に設計工作した交流電圧安定化ユニット 現在搭載品 抵抗器は変更済み |
後期ユニットでは防水性を考慮し0.47Ω10W型セメント抵抗器3本直列接続として後部荷台下に搭載しています。抵抗値は0.47Ω×3+0.1Ω=1.51Ω ここにたどり着くにはいろいろ模索・実験の繰り返しです。下記画像では取り付けたセメント抵抗器の一部が観察できます。
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| 後部荷台下部に設置したAC-6V安定化ユニット |
模索事項
搭載後実働の結果 AC7V 以上の電圧にはなりません。制御回路が正常に動作しているのが確認できました。ヘッドランプも正規電球 6V-15W/15W を使用していますが球切れ事故の確率は下がりました。ただ机上で設計工作した電力消費用抵抗器は形が大きすぎて実車に搭載できません。ボツ。銅管内に1Ω/10W の抵抗を3本取り付けることになってしまいました。後日ボツ。念のためこの抵抗と並列に 6V/8W の電球も取り付け動作確認用ランプとしました。後日ボツ。この安定化ユニットで3Aの電流制御が可能です。この回路では21Wの電力消費が可能となっており 各部から結構な発熱があるため取り付け放熱には注意が必要と思います。
AC 7V×2A =14W 7V×2.5A =17.5W の廃棄電力消費回路となります。17Wの消費電力は半田付け作業に使用するはんだごてと同等の能力であり この熱を放熱するのにも工夫しなければなりません。大型の放熱板が必要となります。廃棄電力発熱用抵抗器は写真左端中央のアルミケース内に設置。運転動作モニター用として高輝度赤色LEDで目視による抵抗器動作確認ができます。その後負荷抵抗器はセメント抵抗器に変更です。
注意が必要な発熱箇所
電源整流ダイオード・余剰電力廃棄用抵抗器・廃棄電力制御用パワーFET
作成した後期ユニットでは最大約30W程度 余剰電力廃棄制御できます。
現在この後期ユニットを搭載して実働状態ですが 交流電圧7V以上とはならず安定した動作となっています。確認用としてハンドル上部に交流電圧計を設置し常時電圧監視が可能です。
お遊びでの工作です。詳細は後程記載。
ヘッドランプは 6V-15W/15W の電球が採用されています。発電機からは計算上線電流は約 2.5A です。尾灯・メーター照明ランプを加算すると 約 3A 程度です。
ヘッドランプを点灯していない場合 抵抗で電力廃棄されているのを利用して昼間走行用 補助前照灯もどきをLEDランプで工作しています。10W型LED vf : 3.3V if : 3.0A のLEDを使ったランプです。AC6V程度で2A~2.5A ぐらいの動作を見込み 高速回転時でも 3A を超えないように設計しました。後は実車での動作試験で実用化する予定です。フロントバスケットを亜鉛ローバル塗料で塗装後再取り付けし 前かごの低部には制御ユニットと整流回路が放熱板に搭載して取り付けました。実動しているヘッドランプもどきは3号機です。
このクルージングランプ(郵政カブ 前照灯もどき)は 昼間ヘッドランプ点灯義務により ほかの車両から光源が確認でき 安全走行を目的とします。
タングステンランプ光源の赤っぽい色ですが LED光源ヘッドランプは昼光色で白っぽい光源です。純正ヘッドランプのような光源ではありませんが 非常に明るい光源です。ヘッドランプよりは明るいかもしれません。2号機の反射鏡はステンレスボールを加工しました。直径150mm です。巻末に記載しました。放物曲線の反射鏡が望ましいのですが簡単には入手できません。理論的には放物曲線の焦点(F)位置にLED光源を取り付けられなければ 収束されたビーム状の光束とはなりません。2号機のランプは雨天走行時反射鏡に水が浸入し 実用品とはなりませんでした。ヘッドランプもどき1号機・2号機はボツとなりました。
まとめ
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| 代用運転スイッチ(通称単車のカギ) |
今回の改修作業内容についてはあまり世間では見かけません。電子回路を取り入れた個所もあります。多少とも近代的な電装に改造しましたが このような改修方法もある と 参考程度の記載事項と解釈ください。
左の画像は代用品の通称単車のカギと呼ばれる運転スイッチです。製造後30年以上となると鍵本体のツメが破損しキースィッチ部がぐらぐらとなります。プラスチック製固定用のツメ折れは簡単に修理できません。メーカーの製造コスト削減による代償です。キーを変えるには機種によりますが メインキー・ヘルメットホルダーキー・ハンドルロックキー・ガソリンタンクキーなどを全数交換しなければ2枚キーで運用しなければなりません。今回電動シニアカー用の運転キーが手元にありこれを活用しました。やはり同様の故障、同世代製造品のカブはキーのツメ折れが発生しており このような不具合が多数見受けられます。使用している接点は3回路ですが バッテリー電源供給用と停止時のエンジン停止接点の運用です。多少の加工で代用使用できました。2枚キーとなり使い勝手は良くありませんが 骨董品単車修復にはコスト削減重視の改修作業内容です。代用できるものは活用することにしています。
代用する部品の場合 安全性も考慮しなければなりません。又動作原理及び回路解析能力・工作技術も必要となります。誰でもできる作業内容ではありません。自己責任の道楽作業とご理解ください。
無銭庵 仙人の独り言
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| ライセンスプレートはお見せできませんが 非常に小型白色のプレート |
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| この機種にはポイントはありません AC-CDI ユニット |
その下のアルミ円筒はウィンカー・リレーです。今回ウィンカーを電子回路化をしましたので取り外しました。
FR-9T26 6.4V 90c/m 8W×2 1.7W+A.P.
ちょっと見えにくいかもしれませんが コンテナ箱の後部側面にハイマウントストップランプを工作しました。初期のストップランプ用LEDを6個横一に並べています。電流は150mA程度であり 前部にレンズカバーがないため非常に明るい赤色で発光します。後部尾灯にあるストップランプと同時に動作します。電球に比較してLEDでは合計の消費電流は1A未満であり省電力型となりました。
ぼろぼろの スーパーカブ C70 でしたが 前照灯を除き電球はLED化となっており今後球切れのような症状は発生しにくいと思います。
現在でも一般公道を走行することができます。スプロケットの歯数を一つ増やしましたので平地走行は振動も少なくなりましたがやはり坂道の走行特性は悪くなりました。
のんびり田舎道を走行すれば燃費は良いと思います。ただ一般国道では車の流れにつくにはパワー不足は感じられます。やはり自動二輪と原付の差がひしひしと感じます。頭の中には大型二輪の記憶が体に染着いています。W800 などに魅力はありますが 諸費用を考えれば第二種原動機付自転車も捨てがたいものと思います。当分 GB250 はお蔵入りとなりそうです。
今回の作業では近代的な部品が使われています。特性を理解したうえでの参考となれば幸いです。元々無銭庵 仙人は趣味・特技として電気屋ですが エンジン分解修理もします。水飲み百姓の真似事・木こり・土建屋・大工・電工・給排水配管工・通信工もします。山小屋にはアーク溶接機も常時スタンバイしています。エンジン発電機も1.5KW・700Wと2台所有しています。最低年2回以上はエンジンを始動し保管しています。その他特殊工具.類・一般汎用工具類・電動工具類も山小屋で保管しています。山小屋の契約電力は単相200V 50A 10KVAであり6KVAのアーク溶接機も正常に働きます。ただ旋盤は所有していません。加工は手作業です。他のブログを見ていただければ推察できると思います。
あくまでも自己責任での作業内容を記載しました。
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| 参考 初期のウインカー電球状のマウント部工作 |
上記画像は 6V,8W 電球のソケットと同じ太さの円筒です。円筒はLED取り付けマウントです。口金固定突起物は釘です。円筒形の物体は バベの木の枝を加工しています。そのためLEDは簡単に外せますが 電気配線は別配線としました。ウインカーランプ内は余分な隙間が少なく加工に苦労しました。
バベ(ウバメガシ)の木といえばこのスーパーカブにも使用しています。足をのせるステップゴムの代用品です。樫の木と似た非常に硬い性質を持っていますので 太い枝の中央を16φの木工ドリルで貫通し ステップシャフトに圧入固定してあります。一番最初の画像のステップを確認ください。ゴムの黒色ではなく茶色となっています。こぼれたエンジンオイルによりゴム質が悪くなり 知らない間に紛失してしまいました。
補助前照灯の設計例(失敗事例も含む)
プレスカブ・郵政カプなどでは正規の前照灯に加え前かごの前に補助前照灯が設置されています。前かごが正規の前照灯照明の邪魔になるために取り付けられています。これに似通った構造のLED前照灯もどきとして 昼間走行時点灯を目的として設計しました。
今回苦労したのはLEDに流れる電流の制御です。廃棄されている電力と同等となるようにLEDに流れる電流を調整しなければなりません。画像でも判明すると思いますが LEDには放熱用として大きなアルミ製ヒートシンクを使用しているのが判明すると思います。10W型LEDではフルパワーで動作すると結構発熱が発生します。如何に発熱を放熱するかがが設計のポイントとなります。この状態であれば放熱板は連続して触れ続けることができます。動作温度が60℃以下です。放熱板ではLEDの発熱と1Ω/15W 型セメント抵抗で発生する熱を放熱します。
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| ブリッジ整流ダイオードと電流調整半固定抵抗 不採用 |
放熱板はアルミダイキャストの角材を使用しました。この部品だけでも発熱は結構あります。
今回クルージングランプとして2種類設計しました。光源として拡散型と通常のヘッドランプと同様のビーム特性のあるランプです。ヘッド゛ランプと同様の光源がビーム状となるには 反射鏡が放物面でなければビーム状とはなりません。
今回150φのステンレスボールを代用しました。完全なビーム状とはなりませんが運用上差支えのない光の収束結果を得ました。しかし雨天走行時反射鏡内に水分が侵入し 3号機の設計に取り掛かりました。
前面には透明のプラスチック板で保護されており 多少の雨では内部に水は侵入しない構造です。シールとして粘着性アルミテープで封止しています。又整流器ユニットは レッグシールドに保護された場所に設置しますので直接水滴はユニットに付着しません。完全防水とすると放熱効果が悪くなります。
実験結果
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| 完成した右1号機・左2号機 クルージングランプ 不採用 |
LEDでの消費電力は 5.41V -2.25V = 3.16V であり消費電力は 7.11W と計算できます。定格の70%程度の動作です。
交流での電力を求めると この実験装置では電圧AC 7.1V 電流はクランプメーターで測定すると AC2.2A 測定しました。この電力は 15.62W です。整流器と電流調整用巻線抵抗で約3.5Wが消費されていることになります。
作成した整流器ユニットは警笛上部のパイプフレームに取り付けることとして設計しました。
後日下記3号機のヘッドランプもどきが実用品となり搭載しました。
使用した部品(電流制御は抵抗器制御)
10W型 LED ・電解コンデンサー6800μF/10WV ・ブリッジ整流ダイオード・1Ω/15W セメント抵抗・自作0.8Ω半固定巻線抵抗
3号機についてはLED発光素子の後部に大型放熱器で設計・工作しました。前かごの下部に制御ユニットと電源整流ユニットを搭載しました。ヘッドランプ部反射鏡は放物面で設計。反射鏡・鏡面はアルミテープです。ランプケースは空き缶からの流用です。
長距離ツーリング時には前かご内に雨合羽と補助燃料缶搭載します。
下記の写真では前かごに1リットルガソリン携行缶・雨合羽・パンク修理必需品小型空気ポンプを搭載しています。
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| 工作したLEDヘッドランフもどき 現在採用品 |
今回作成したクルージングランプの3種類から実際に搭載してどちらかを決めたいと思います。現在反射鏡まで工作した3台目を作成して実動試験中です。昼間走行の時には他の車両から自走している単車を識別することから ビーム特性のランプのほうが認識できやすいと考えます。初期は抵抗制御の場合7WほどのLED光源ですが 電球の20W球に相当すると思います。通常の電球であるヘッドランプよりは白い光源で明るいと思います。電流制御を抵抗器からFET制御に変更後は LED電流 3A の10Wフルスペックでの動作が可能になっています。電圧変動が発生しても電流は 3A を超えないように制御できたためです。
プレスカブ・郵政カブと同様に前かごに取り付けられたヘッドランプのような構造となります。夜間であればロービーム走行として代用できるかもしれません。夜間走行でもよほどのことがない限りハイビーム走行は使用しません。通常走行時はほとんどロービームで走行していると思います。
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| 郵政カプに似せた ヘッドランプもどきと3A定電流ユニット |
又交流電圧安定化制御回路によりAC-7V以上の交流電圧は発生しません。ブリッジダイオードで整流した場合 取り出せる直流電圧はDC-5.5Vから6.0V程度でした。この電圧から高出力LEDに流れる3.0Aの電流を定電流回路で制御するわけです。
直列接続により LED・0.47Ω/10W・FET・0.232Ω/12Wが接続されます。FETの内部抵抗変化により変動する電圧でも直列回路には安定した3.0Aが流れるようにする定電流回路です。大げさかもしれませんが各部品からは結構な発熱があり 放熱板などを多用して高温度とならないように配慮しています。又雨水などの侵入に配慮して各所にシリコン樹脂防水処理を施してあります。抵抗器による定電流回路に比べ電圧変動においても動作は安定しておりLED電流調整も簡単になりました。電流値は2.8~3.0A程度に設定してあります。
使用部品
制御パワーFET 2SK2907 検出TR 2SC536 電流値調整50Ω多回転SVR FETバイアス抵抗(G-S間)100KΩ 2SC536コレクター抵抗 12KΩ 抵抗器 0.47Ω/10W , 0.232Ω/14W(0.15Ω+0.082Ω) 高出力高輝度発光ダイオード
AC 6V 整流回路 4A- 40V SBDブリッジダイオード 10000μF以上/10~25WV電解コンデンサー
ブリッジダイオードで整流後のフィルター用電解コンデンサーはこの回路では数1000μF程度では平滑作用不足となり能力が発揮できません。
お遊びの工作
上記ヘッドランプもどきのケースはお菓子が入っていた空き缶を加工しています。塗装は亜鉛ローバルです。反射板は厚紙製で水分侵入を考慮しパラフィンを含浸してあります。光源収束用の鏡面は効率が良くありませんがアルミテープを貼り付けました。夜間走行しましたが純正のヘッドランプよりは明るく実用になると思います。
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| 10W型LED点灯用3A定電流制御回路 FET 2SK2907 |
一部単車用のLEDヘッドランプも市販されていますが構造を見るとLEDから発生する発熱を逃がすための放熱板の大きさが小さいように思います。反射鏡で光を収束するような構造のためLEDが三角柱に取り付けられており面発光のLEDで120°角度であれば丁度360°となり電球の代用とした設計ですが あまりにもLEDが取り付けられているマウント及び放熱板はきゃしゃな作りです。明るい光源とは思えません。又ハイビーム・ロービームの切り替えできる構造ではありません。
原動機付自転車は車検制度がないため 光軸狂いでの検査不良などがありません。自己責任での運用と思います。
このように製造時のヘッドランプ光軸特性維持のため あえてヘッドランプだけはLED化をしない理由です。するとすれば 普通球タングステン電球からハロゲン電球に変更がベストと思います。そのままではハロゲンランプの球切れは回避できません。
ランプ類のLED化をしないで純正部品を使い改修するのも一つの方法です。その場合6V仕様の部品は入手に手間取ると思います。しかし球切れ事故は発生すると思います。特に昼間走行時前照灯点灯義務のため故障確率は上がります。
プレスカブ・郵政カブに似せた ヘッドランプもどきの設計
実装しているLED光源 ヘッドランプもどきを設計にあたり机上での工作過程です。ヘッドランプケースとしてはお菓子が入っていた空き缶を改造しています。空き缶の寸法は直径3インチを使用しました。USJに遊びに行った時のお土産と記憶しています。今回使用している高輝度発光ダイオードは定電流回路を半導体を使って制御する方法としました。抵抗器による定電流回路では安定した明るさを得ることができません。そのため上記の定電流ユニットを設計したわけです。
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| ヘッドランプもどきの内部構造 |
これを空き缶に設置するわけです。前面のガラス部は透明のプラスチック板を加工しシリコン系接着剤で防水処理します。空き缶の上蓋の部分は真ん中に25φの円形をくりぬきこの場所に10W型LEDを取り付け放熱板と上蓋を接着すれば完成です。
LED規格 10W型 VF : 3.3V IF : 3A
LEDを取り付けている放熱板は PC用途の CPU Pen4 用の純正アルミ製放熱板です。
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| Vf : 3.3V If : 3.0A LED点灯用 机上でのFET制御定電流回路実験 |
又夜間走行ポジションでは今回改造していないヘッドランプが正常に動作します。正規の15W/15W の電球より今回作成した郵政カブもどきヘッドランプのほうが夜間でも明るい状態です。LED光源焦点照度も走行には問題はありません。
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| 10W型 If:3.0A LED定電流回路ユニット2号機 |
調整は 0.25Ω に発生する電圧が 0.78V となるように半固定抵抗器を調整します。精密測定の結果抵抗値は 256mΩ を計測しました。カブに取り付けたまま電流値調整できるように電圧測定端子も取り付けています。
余談 12V仕様のスーパー・カブ改造の場合
今回電装回路の改造をしましたが所有しているスーパー・カブは6V仕様車でした。数多くは12V仕様車と思います。基本的な電球をLED化する場合同じように考察することができます。郵政ヘッドランプもどきを工作する場合1W型LED3直結・3並列の高輝度発光ダイオードが存在します。10W型LEDとしての規格は Vf :9.9V If : 0.9A のダイオードに置き換えることも可能です。方向指示器のLEDは1W型もしくは3W型を3直列接続とすればDC-12Vでの電流制御が可能です。10W型発光素子9個のLEDを定電流抵抗値で発光する光量を制御する方法もあります。 電装がDC-12Vであるため Vf :9.9V If : 0.9A のダイオードを多用するわけです。購入価格も1個200円前後で入手できると思います。ただメーター内部のLED類は電流制限抵抗値を大きくすれば6V仕様と同様の改造可能と思います。ウインカーユニットはそのままで動作します。
参考回路図
| ウインカーユニット |
| 交流電圧制御回路 |
| LED点灯制御 定電流回路 |
LEDでの発熱量 3.3V×3A = 9.9W
R1での発熱量 0.47Ω×3A×3A = 4.23W 1.41V
R2での発熱量 0.232Ω×3A×3A = 2.09W 0.696V
C1に発生する電圧は整流後の電圧 6Vとすると FETドレイン(D)・ソース(S)間の内部抵抗計算すると
6V - (3.3V+1.7V +0.696V)= 0.304V
0.304V が FETでのドレイン・ソース間の電圧であり 内部抵抗を計算すると 0.1Ω と机上計算できるわけです。FETでの発熱量は 0.912W
全体での発熱量は 22.23Wの発熱が発生しており放熱に注意しなければなりません。
通常走行時ではC1での電圧は6.5V程度ですのでFETでの発熱が増加します。R1を0.33ΩとすればFETでの消費電力が増加します。
このような回路で回路電流が 3A を保つためにFETではゲート電圧変化によりドレイン・ソース間抵抗値が可変され一定の電流値に制御します。この回路がFETによる定電流回路と呼ばれます。
又通常のトランジスターを使った定電流回路も設計できますが電力を制御するトランジスターにはFETとは異なり結構なドライブ電力が必要となります。
電装の電子化 完成
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| 電装の電子化ユニット 現在実働品 |
画像中央部にある電流計はセンター零電流計でありの指針は右側に振れておれば充電を意味します。中央部の左右目盛位置で電流値は約200mAです。左・右端に指針がある場合は約1A強の電流を指示します。指針が右側では⊕で充電を示し ⊖は放電状態であり電池から電装回路に電流が流れている事をを示します。
当初設計す搭載したユニットは代用蓄電池カドニカ電池6V-3.5A/h 電子化したウインカーユニット 充電回路からの直流DC/DCコンバーターでの制御であり 出力電圧DC7Vに調整してありました。ダイオード2本での混合回路動作です。ほとんどの場合バッテリーを使用せず直流6V回路に電源供給ができます。バッテリーの充電・放電状況が分かるようにセンター0電流計をおまけとして設置です。エンジンさえ駆動すればニッカド充電池は充電状態を示していました。このカドニカ充電池の場合 充電電流は300mA程度に調整します。ただ混合ダイオードでの電圧降下は結構発生していました。
バッテリー充電回路は電装用AC6V供給回路とは異なり発電電圧が高い電圧であり 蓄電池充電電流が減少に伴いその余剰電力を安定したDC7Vに変換後直流電圧ラインに供給することにしました。骨董品単車に小型カーナビを搭載予定のためです。ゴリラの名称のカーナビの消費電力はDC5V 約600mA~1200mA程度の消費電力です。内蔵電池が充電完了時は消費電流は600mA程度ですが交流6Vラインから作成した直流5Vではアイドリング時には電圧が5V以下となる場合もあり カーナビがうまく動作しません。そのためDC 6Vバッテリーよりの供給とするためアイドリング時でも動作するように 当初DC/DCコンバーター DC7V-3.5A 能力のユニットを搭載です。又アイドリング時の不足電力をバッテリーから供給としました。通常走行時はDC/DCコンバーターから安定した直流電源供給することができなおかつバッテリーを充電します。後日写真掲載の改良型のユニットに変更。
おまけ
充電回路からの発生する電圧で新規に設計したDC/DCコンバーターだけでの動作試験をしました。俗にいうバッテリーレス仕様車です。アイドリング時でもストップランプ・方向指示器・警笛は問題なく動作することが確認できました。通常の走行時であれば発電される電力で電装回路はLED化したため消費電力の減少により より余る電力容量で動作します。又出力電圧はDC:7.0Vに調整しています。
この場合の問題点はメインスイッチをオンとした場合 ニュートラルランプは蓄電池で点灯するためバッテリーレスでは点灯しません。エンジンさえ始動すればニュートラルランプは正常に点灯します。
この状態であれば単三型エネループ充電池5本直列接続(6.0V 1900mA/H)でも正常に動作することが確認できました。小容量の充電池を搭載すればエンジンが始動しなくてもニュートラルランプは点灯することができます。ただ充電池とDC/DCコンバーターからの電圧を混合するのにダイオードを使って混合(OR回路)しなければなりません。ショットキーバリア(schoottky barrier)ダイオードは順方向電圧が低い値ですが漏えい電流が多いため品種選択する必要があります。又ショットキーバリアダイオードの順方向電圧約0.4~0.5Vほどの電圧ロスが発生します。シリコンダイオードの順方向電圧は0.7V程度です。ダイオードを挿入する理由は単車を使用しない時に蓄電池の放電防止のためです。エンジンさえ始動すれば電装系への必要な電力はDC/DCコンバーターから DC-7V の電圧が供給されます。以前採用したダイオードだけによるによる混合回路ではDC:6Vラインに供給される電圧はDC:6.5V程度です。現在搭載しているエネループ充電池への充電電流は通常走行時で約200mA以下としてあります。使用している充電池の普通充電での電流値としました。このように電池の種類により電流制限抵抗値を選択しなければなりません。おかげさまでバッテリーレス仕様とは異なりエンスト時でもこの搭載した充電池により電装は正常に動作できます。
| ゴリラ・カーナビを搭載 |
カーナビ本体はDC-5Vで動作し カーナビ内蔵リチウム電池充電時は1.2A程度消費しますが 内蔵電池が満充電となれば消費電流は0.6A程度になり 通常走行時であれは充電回路からのDC-7Vの電圧で動作しますので単車用の蓄電池からの電流は消費しません。又搭載エネループ電池を充電します。
写真中央右上のメーターは発電電圧監視用として工作した交流電圧計です。現在通常走行時でも交流電圧はAC-7V を超えることはありません。交流電圧制御回路が正常に働いているかを確認するメーターです。赤色マークに針が振れればAC7V以上となるように設定してあり 写真の画像での指針はアイドリング状態です。
| DC/DCコンバーター SI-8010Yを搭載 後部にエネループ充電池 |
新たに直流 6V バッテリーユニットを再設計し工作した現用品です。蓄電池は単三型エネループ充電池を8本購入です。この電池は 1.2V 1900mA/h の電池容量であり電装をLED化したため消費電流が少なくなりました。ただこのように電池を直列接続する場合は同じ製造ロット品を直列にしなければなりません。又メーカーから機器搭載用充電池パックでは電池間の接続はスポット溶接で接続しています。電池間の半田付けは厳禁です。その意味もあり汎用単三型6本用の電池ケースを使用しました。DC6V の電池とするには5本直列で 6V となりますので空きスペースには 3A 安全ヒューズを内蔵しました。
当初バッテリーと直流電源装置の電圧混合はダイオード2本のミックス回路で設計しましたがダイオードの順方向電圧によりシリコンダイオードでは 0.7V 以上の電圧降下が発生します。電池電圧が 6V の場合シリコンダイオードであれば取り出せる電圧は 5.3V となってしまいます。これを解消するために DC/DCコンバーターから供給する回路はダイオードからP型MOS FET に回路変更しました。FETを電子スイッチとしての変更です。変更により3A負荷時でも電子スイッチでの電圧降下は 0.3V 程度まで少なくできました。それに加えて DC/DC コンバーターの出力電圧は DC7.0V に調整してあり 1A 程度の消費であれば 0.1~0.2V 程度の電圧降下に収まりました。
しかし設計失敗です。単車を使用しない時に蓄電池が消耗状態となります。後日FET制御からリレーを使って機械的制御を取り入れ実験しましたが不採用。ただ蓄電池からの混合はSBDダイオードで混合しますので 0.4V 程度電圧は低くなります。電池電圧が6Vの場合出力電圧は5.6Vとなります。しかしエンジンが始動すれば電装への供給電圧DC/DCコンバーターからの電圧では7V供給され充電池は消耗しません。改良型の混合用電子スイッチについては後程説明します。
おまけとして充電状態を監視するためのセンター零電流計で電池がどのように働いているかを目視することが可能となっています。指針が+側であれば充電状態で目盛の場所で 200mA弱となるように可変抵抗器で調整。電流測定用として0.1Ω/5W の抵抗を電池回路に直列接続です。オームの法則によりこの抵抗両端に0.1Vが発生すれば電流値は1Aです。安価な千円ほどのデジタルテスターでも測定は可能です。
このエネループ充電池は普通充電とし 200mAを超えないように充電電流制御します。この使用した充電池の普通充電電流は190mA以下です。
通常使用するエネループ用の純正充電器は高速充電仕様です。1~2時間でチャージアップします。電子回路により満充電検出回路が内蔵されており自動的に充電は終了します。充電完了時には電池本体の温度が上昇しているのが判明します。
| エネループNI-MH(ニッケル水素)充電池 1.2V-1900mA/h ×5 |
今回小型ナビを搭載したため直流電源を強化しなければなりません。通常の鉛バッテリー 6V-4A の充電回路を改造しています。エンジン始動後は発電機からの電源を半波整流後安定した DC6V をバッテリー動作回路に流さなければなりません。又エンジンが停止しているときには充電池からの供給となるように各所に小細工をしてあります。
このようにエンジンが始動していない場合はエネループ充電池からの電源で電装は動作しますがエンジンさえ始動すれば充電回路から作った DC/DCコンバーターによる DC7V が電装回路に供給され蓄電池からのエネルギーを消費することは少なくなりました。ブレーキランプ・方向指示器が動作している場合などアイドリング状態では発電容量減少に伴い不足分は蓄電池からの供給となります。測定しましたが通常エンジンさえ始動しておればエネループ充電池からの放電は発生しません。
このような回路構成により電装で消費する直流 6V ラインは DC/DCコンバターからの電源で補えることになります。
この回路導入によりアイドリング時でも小型カーナビは正常に動作できるようになりました。
今回採用したDC/DC コンバーターの利点は発電したバッテリー充電回路からのエネルギーを効率よく常時 DC7V に制御します。通常走行時であれば 10V 以上の電圧が発生します。これを一次的に大容量の電解コンデンサーに電荷は蓄えられており必要分だけを直流6Vラインに流すことができるからです。今回なぜ 7 V に設定したかは 6V の蓄電池の満充電時電圧は 7V 前後になるために決定しました。エンジンが始動さえしておれば電装で消費する電力は停車中などアイドリング時などを除きこの DC/DCコンバーターからの電源で補えるからです。今回搭載したエネループ充電池は補助的な働きでありエンジン停止時に蓄電池からの電力が消費することになります。又 DC/DCコンバーターからの電圧は充電池には逆流しない構造としてあります。
アイドリング時でも DC/DCコンバーターの入力側は実測 DC10.4V が発生しています。バッテリーラインには 安定したDC7V が出力されていました。ポータブルナビ動作時でもバッテリーからの電流は流れずDC/DCコンバーターからの電力で動作します。
参考
使用したIC半導体 PQ1CG203 MAX3.5A Chopper Regulator f:70KHz トロイダルコイルは手巻き品 同等用途として入手可能なIC半導体 SI-8008HFE(MAX 5.5A f:150KHz) SI-8010Y(MAX 8.0A) 各IC 共 出力電圧が可変できる構造IC類
このスーパーカブの電装は直流6Vです。特に電力を扱う場所の整流用ダイオードは通常のシリコンダイオードでは効率が悪くなります。ここで登場するダイオードに ショットキーバリアダイオード(SBD)が存在します。ダイオードでの損失となる降下電圧が低いが高耐圧のダイオードが存在しません。又漏れ電流が大きいのですが 実用となった回路では出力される電圧に約1V弱の違いがありました。このようなDC6V程度の回路ではこのようなダイオード(SBD)を使う必要もあると思います。SBDの特徴としてダイオードのVfが通常のシリコンダイオードに比べて電圧が低くただ扱える電圧は高くありません。Max 50V程度です。
余談と解釈ください
DC/DCコンバーターからのDC-7V電源と蓄電池からのDC-6V電力混合回路で悩みました。なぜかと言うと当初ダイオードによる逆電流が発生しない混合回路でしたが ただこのダイオードで電力損失が発生します。ダイオードの順方向電圧による損失です。シリコンダイオードは0.7V以上の電位差が発生しないと電流は流れない性質です。必然的にダイオードで0.7V以上の電圧ロスが発生します。単車のバッテリー電圧は6Vであり10%の電圧降下が発生し効率が悪いことになります。そこでショットキーバリアダイオード(SBD)では0.4V程度のロスで済むのですがダイオードの特性により逆電流が発生し少ない電流ですが蓄電池からの電流が反対に今回であればDC/DCコンバーター回路に流れ蓄電池の消耗となってしまいます。これであれば単車が動かない時に蓄電池が放電することになり長期間経過した場合バッテリー容量が減少する結果となります。
ここでDC/DCコンバーターから流れる電力については電子回路で混合と設計しましたがうまく設計できません。電子ウインカー回路で使用したPチャンネルパワーMOS-FET にはドレイン・ソース間にFET保護ダイオードが内蔵されておりこのダイオードにより蓄電池はDC/DCコンバーター回路で放電してしまいます。設計失敗。
| 工作したスイッチング・トランジスターモジュールと実験基板 |
又この制御用PNPトランジスター選別に悩みました。アナログ信号増幅用トランジスターではトランジスターがON状態でコレクター・エミッター間に抵抗値が存在し導通状態であるが大きな電流が流れた場合電圧降下が発生します。このON抵抗値の低いトランジスターを選別・実験するのに実験装置を組み立てました。選別の結果コレクター電流値は5A以上規格品を使用しON抵抗の低いトランジスターは HIGH-Speed Switching Applications に分類されるトランジスターを選択しています。又パワーMOS FETのように保護ダイオードは内蔵されていません。1Aの電流が流れた場合このトランジスターで電圧降下は 0.1~0.2V以内となるようにです。最良のトランジスターは手持ち品の中では 2SA1012 が1.5A流れた場合でも0.1V程度の損失です。他のトランジスターでは 2SA1442,2SA1290 などが使用可能と思います。電力混合(OR回路)シリコン・ダイオード回路では0.7V以上 SBDでは0.4V以上の電圧降下が発生します。今回採用した回路では蓄電池からの供給電圧は0.4Vほどの損失です。電池電圧が6Vの時にはDC出力は5.6Vとなってしまいます。エンジンが始動すればDC/DCコンバーター回路よりアイドリング時でも7V弱の電圧が供給されます。これらの回路動作によりエンジンが動いていない場合でもニュートラルランプの点灯及び電装品は蓄電池で正常に動作します。又保管(駐輪)状態でも蓄電池は消耗しません。ほとんどの場合エネループ充電池は満充電状態で保管となりますので電池電圧はDC:7V近くとなります。自己放電の少ない優秀な蓄電池です。
| DC-6V バッテリーユニット 回路図 |
シリコンダイオードの特徴として逆電流が発生しないが SBDに比べて順方向電圧(約0.7V)は大きくなります。SBDは順方向電圧(約0.4V)が小さい値ですがダイオードでの逆方向・漏れ電流が発生します。ダイオードの特徴を理解したうえで設計しなければなりません。
又DC/DCコンバーター回路には常時蓄電池のDC-6Vが加わりますがスイッチング・トランジスターはオープン状態であり蓄電池は放電しません。失敗事例のMOS-FETはドレイン・ソース間に保護ダイオードが内蔵されているため駐車時でも内蔵しているダイオードにより蓄電池が放電するため採用できません。
| 使用可能な DC/DCコンバーター回路 メーカー仕様書抜粋 |
おかげさまでエンジンさえ始動していればほとんどの場合DC/DCコンバーターからの電源で単車のDC-6Vラインは動作することが可能となりエネループ充電池は補助的な働きです。
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| 電圧(CV)・電流(CC)制御が可能な DC-DC コンバー市販品完成基板 |
上図は今回ヤフオクで発見した降圧型DC-DCコンバーターです。今までLEDランプ駆動用・DC-7V用などに応用できる DC-DCコンバーターは市販品でよく見かけたのですが この基板完成品は電圧制御 CV 電流制御 CC が設定できる基板です。現在スーパーカブに搭載しているDC-DCコンバーター基板は市販品ではなく自己で工作した物です。秋葉で有名な通販で部品などを購入すると結構な費用が発生しました。それよりも安価かもしれません。今回入手した基板出力は2V~30Vであれば5Aの電流を取り出すことができます。制御基板を新規設計工作するよりは安価な入手方法と思います。ただ3A程度での実験していますがユニットからは結構な発熱があり 放熱に多少工夫しなければなりません。振動の多い場所使用では各部品を固定する必要があります。ICの放熱板とトロイダルコイルはエポキシ樹脂で接着・固定しました。
この基板で Vf3.3V , If3.0A 10W型高輝度ハイパワーLEDのドライブ回路が簡単に設計できます。ただ難点は入力電圧が8V以上とICスペックでしたので多少使いにくい点もあります。スイッチング制御ICは XL4015E1 の型番です。現在机上で実験中です。 2018/03/07追加記載
上記DC/DCコンーター以外にも数多くのコンバーターが市販されています。LED電子部品で検索すれば完成品が入手できます。同等回路が簡単に工作できると思います。
失敗も含め工作に結構な手間暇がかかってしまいましたが 骨董品 ホンダ スーパーカブ C70 型が一応実用レベルで一般公道運用が可能となりました。
四国88か所 お寺番号33番禅師峰寺と34番雪蹊寺間にある無料の渡船に乗船
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| 高知県営渡船種﨑待合所 |
上部画像右側は並走した同形式製造年代は10年ほど新しい悪友Bが所有している12V仕様スーパーカブC70型です。県営渡船乗船待ちです。自転車も同様に乗船待ちです。お遍路旅に必要な金剛杖はコンテナボックスに取り付けたHI-VE管加工パイプホルダーに収納です。
コンテナボックス内には線香・蝋燭・着替えなどを収納しました。単車旅で一番困るトラブルはタイヤのパンクです。ガソリンスタンドではほとんどパンク修理はしてくれません。チューブ付きのタイヤのためパンク時は現場で修理できる工具も収納してあります。最悪を考えタイヤチューブも持参です。今回並走した悪友Bもパンク故障には遭遇しておりません。
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| 四国88か所お遍路旅 高知県営渡船に乗船したスーパーカブC-70 |
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| スーパーカブによる遍路旅姿 |
遍路旅は山間部も数多くありローギアで登坂も多々あります。60番横峰寺の有料林道走行が数Kmにおよびローギア走行です。今回の遍路旅では燃費は40Km/リットル以上です。並走した相棒 悪友Bのカブは燃費50Km/リットル以上であり 小排気量のエンジンではドライバーの体重・荷物積載重量差により平均燃費は異なります。1リットルのガソリン携行缶も積載していましたのでガス欠でも30Km以上走行可能であり安心走行できます。大・中型単車と異なりガソリンスタンドで満タン給油でも3リットルほどしか給油できません。GB250の燃料タンクは17リットルであり長距離走行は可能でしたが カブの燃料タンクでは走行距離120~150Km前後を上限として給油が必要です。3日目は一番長距離走行となり 34番雪蹊寺から39番延光寺手前の宿毛市まで約246Km走行です。やはり須崎市と土佐清水市で2回給油が必要でした。
今回徳島県板野郡を満タンで出発しガソリン給油は1日目高知県東洋町、2日目安芸市、3日目須崎市・土佐清水市、4日目愛媛県愛南町、5日目内子町、6日目松山市、7日目西条市、8日目雨天のため休日、9日目香川県三豊市、10日目高松市、88番大窪寺を経て出発点徳島県鳴門市1番霊山寺にお礼参りをして結願。軽トラにカブを2台積載し帰宅後満タンとしました。総給油量は30リットル余り/実走行1241Kmでした。宿泊は遍路宿などを利用しましたが一日当たり1万円前後の出費で収まりました。今回の旅ではロープウエー・ケーブルカーなどには利用せずに細い山道・一般道走行による遍路旅です。有料・無料の自動車専用道も整備されていますがスーパーカブなどの原動機付自転車は利用できません。同様に84番屋島寺の有料道路は走行できません。乗合バスもありましたが山のふもとからの参道を1時間ほどの徒歩でした。平成30年5月26日からは有料道路は無料となり原付でも登山は可能です。
なお旅の途中外国人のほうが数多く 歩き遍路旅に挑戦しています。
和歌山県高野山 金剛峯寺と奥の院への満願遍路旅は悪友Bが大都会大阪府内を通過してのスーパーカブによる遍路旅は不安とのことにより 単独での1か月後家族とともに自家用車にて高野山までドライブがてら走行し納経・満願しました。一泊二日の小旅行です。家族の希望により高野山内宿坊宿泊ではなく奈良県にあるレジャーランドでの宿泊旅でした。
結構あわただしいカブによる遍路旅でしたが 次回は一人のんびりした走行及び観光を兼ねた遍路旅に挑戦したいと思います。今回の旅での観光といえば 紫電改の実機見学、宇和島城ぐらいです。ただ旅に最低必要な費用と体力が心配です。30年ほど前には悪友BとGB-250, VT-250 2台で四国の長距離ツーリーグもしましたが スーパーカブとではやはり走り方が異なっていました。CB-450K1 45PS,GB-250 30PSと比較すると スーパーカブ C-70 数PS でありパワー不足を痛感しました。しかし 40Km/h 程度でのんびり田舎道走行には魅力があります。最高速度 60Km/h の一般国道走行はパワー不足気味です。
現在販売されている新型スーパーカブは125cc,110ccも存在し 購入価格20万~30万円では小遣い銭での購入資金を調達することができません。
今しばらくは新車の単車購入予定はありません。今回改修した 骨董品と思われる スーパーカブ C-70 を継続使用する予定です。
by musenan sennin



















































